第2話 知ってるあの子と知らないあの子
「生徒会長の錦 秀人といいます。なにか困ったことがあれば是非生徒会室まで足を運んでみてください。さて、我が校ではですね文武両道を掲げておりまして…」
ついに!!
ついに高校生だよ私!
いやーこの日をどれだけ待ちわびたことか!
嬉しくて嬉しくてさっきから生徒会長さんの話が頭に入ってこない!
あーーー早く教室に戻って皆とお喋りしたい!
そしてあわよくば隣のクラスに突撃したい!
待ってろよ私の高校ライフ!
「はい、私がこのクラスの担任になります山根 彰といいます。皆さんどうぞよろしくお願いします。授業では体育の時間に恐らく会うかなと思いますのでお願いします。さてまずは…」
なっっっがい!せっかく終わったのに!教室に戻ってきても長すぎる!自己紹介なんて勝手にするよぉ!こんなんじゃ隣に遊びにいけないじゃんか…
(おや…?)
廊下側の窓、少し遠いが見間違えない人がいた。私の初恋の人。ちょっと頼りないけどいざって時はすごくかっこいい憧れでもある人。
でもその隣を歩いてた人は、知らない人。
遠目で分かりづらかったけど多分かわいくて、頭もよさそうで、それでいてなんだか……
少し懐かしくて…
「はい次…南野さんどうぞ」
「…え、あ、…は、はい!えっと、南野 春っていいます!ハルって呼んでください!元気だけが取り柄でやらせてもらってます!よろしくお願いします!」
「ありがとうございます。はい次…」
(あーーービックリしたぁ…)
(……あれ?なに考えてたんだっけ?)
すごく大事なことのような気がする…
それになんだかムズムズするような…
(…ま、いっか!)
がんばれ私!がんばる高校生!
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