線路を行く君
茜色に馴染む廃線跡で少女がトランクの上に腰掛ける。
僕を見ると笑顔で
「行こう」
何処までも伸びる線路。
此処に来た理由も行き先も分からない。
向かい風に立ち止まる。
寂しげに笑う彼女。
「いつか会いに来て」
遠ざかる景色。
僕は目を覚ました。
ベッド脇には双子の写真。
隣から心電図の停止音が響いた。
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