第49話 ギャルメイドと黒魔女メイド、あのラーメン店へ
「らっしゃいませ! おっ、今日はギャルメイドと……そちらは初めての客だな?」
【やっと見つけたー、ラーメン屋さん! 見つけるの大変なんだっちゅーの。まぁ、それもこうやって見つけたからには丁度良いけれどもねww まぁ、良いけどさーww 実はこの娘が店主の料理にはまっちゃってさーww】
「この娘? それってお前の隣に居る黒っぽい奴か?」
《……初めまして、ギャルメイドに紹介されてやって参りました****と申します。恐らく世界ルール上、名前が通じないと思うので、とりあえず黒魔女メイドとお呼びください。このギャルメイドとは違いますけれども、彼女と同じ世界から来ました。別の世界など店主には分からないかも知れませんが、どうかよろしくお願いいたします》
「あぁ……って、もう既に別世界の人間とか良く会うんだけれどもな。魔神とかサキュバスとか大神官さん、機械人間とか来るんだがな」
【魔法の世界から来た者に機械人間とかワケワカメ。マジワロス。まぁ、とりあえずまずはあっさり塩ラーメンの、ネギ増し増しチャーシュー多めでOK?】
《では私はチャーハンと店主のおすすめラーメンでお願いいたします》
「はいはい。あっさり塩ラーメンのネギ増し増しチャーシュー多めと、チャーハンと店主おすすめのラーメン、それぞれ1つだな。今から作るから椅子に座って待ってろ」
【OK? OK。 ……しっかし、このラーメン店、相も変わらず美味しい匂いが漂っているなぁ……。本当にう・ま・そ・う!】
《……ギャルメイド、はしたないですよ。魔法を扱うメイドたる者、気品さと上品さを身に着けなくては、この先生きていけませぬよ》
【ラーメンにさー、礼儀とか作法とかないよー! 美味しく食べられればそれで十分だよーww そう、マジやばくなーい?】
「はいはい、もうメニューを渡して良いだろうか? ラーメン2つとチャーハン渡して良いか?」
【
《ふむ。ラーメンと呼ばれるこれは、熱いうちに食すのが基本らしいしな。早く食べて損はなかろう。いただこう》
「はいはい。……で、ギャルメイドさんよ。
この黒魔女メイドさんに何か問題があるのか?」
《……私から話をしよう。実は店主のラーメンには魔力増強効果があるみたいであり、食べると最大魔力が増えてるみたいでして。そのレシピを少しでも理解したくて》
「魔力が増えてると聞いても、魔力に関係無い俺には全然理解出来ないんだけど……」
【理解しなくて
《ギャルメイドの話は置いといて……前にあなたの作ったチャーハンを食べたうちのペットのケルベロスの総魔法量が増えてオルトロスになりまして――――》
「ちょっと待て、お前ら。それを今すぐ言われた店主の俺は、どうすれば良いんだよ」
【ショナイでりょしてちょ?】
《内緒で了解して頂戴と言う意味です。……まぁ、要するに私達の世界では魔力を増やす料理はほとんどなく、食べたとして魔力を増やす事が出来る量もたかが知れています。それなのに、食べただけで魔物が進化するほどの魔力増加をする料理の神秘が知りたく思います》
【まぁ、私も知りたかったんだよねー。私の魔力もあげぽよだしー、ちょっと知りたかったんだよだよー!】
「……知りたいと言われてもなぁ。俺なんか、普通にラーメンを売っているだけのおやじだしな」
【いや、店主は十分池様だから安心してよろ!】
「まぁ……。とりあえず使っている食材は普通だし、それにレシピに特異性もないしな」
《――――店主に不思議があるのか? それともこの世界の食材に魔力がある? もしくは一定の調理手順を踏む事で? ふむふむ、これは調査のし甲斐がある》
「……なぁ、ギャルメイド。さっきからその黒魔女メイドの背中から真っ黒いどす黒いオーラが出てるが大丈夫なのか?」
【……黒魔女メイドは、黒魔法の使い手だからね。集中すると闇が出るけど、襲ったりはしないだろうから大丈夫でよろ!】
《……とりあえず店主。一通りメニューを貰いたい。帰って効果を確かめたい》
「はいはい。ちょっと時間はかかるだろうが待ってろよな」
《……協力、誠に感謝する》
【黒魔女メイドさん、マジ紳士ー! じゃあ、店主、頑張れ! 頑張れ!】
「……あぁー。今日は忙しくなりそうだな」
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ギャルメイド
・ガングロメイクにメイド服を着崩して着ているメイド
・科学よりも魔法が発達した世界から、魔力で空間を割ってやって来た。
・魔力の大きさよりも、少ない魔力でどれほどの事が出来るかという効率さが重要視されている。
・有能な者ほど権力が高い実力主義社会であり、力の強い者には逆らえない。その世界では魔力最強、魔力効率最強と言う超天才少女。
・ご主人様とは幼馴染で、昔から好きだった。だからメイドとなって他の女に奪われないようにいつもけん制している。なので主従関係にしては、かなりフレンドリーな関係。
・前回、チャーハンを持って帰り、1つを黒魔女メイドに渡した。
黒魔女メイド
・黒髪を足首まで伸ばした黒い三角帽子と黒いローブが特徴のメイド
・黒魔法を使い、闇魔法を操る。闇ほどではないが炎の魔法も得意。
・理論立てて話す事を主としており、どうしてそうなったのかと言う理論を知りたがる。
・ケルベロス、ドラゴンなどをペットとして飼っており、主はそのペット達を提供して仲良くなった間柄
・今は魔力を高めて合成魔物を作る事を計画中
ラーメン店の店主
・美味しいラーメンを作るラーメン屋台の店主
・空間を越えてでも美味しいと感じさせるラーメンを作るが、レシピは企業秘密
。今回、作った料理が魔力を増やせる事が判明する
・ファンタジーの知識はネットでちょっと知っている程度で、ケルベロスは知っているがオルトロスとは何か分かっていない
・黒魔女メイドによって料理をいっぱい作らされる羽目に
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