第32話 KYメイド
今日、僕の家に許嫁がやって来た。
「ひ、久しぶりだね」
「う、うん。な、何か月ぶりだと思う?」
そうだなー。確かあれは……何年前だっただろう? 確かさ……
「あっれ~! 許嫁さんじゃないですか! 久しぶりですね! 3年振りくらいですかー! いや、本当にひっさしぶりですな~!」
「う、うん。メイドさんも久しぶりだね」
おい、こら! このダメイド!
お前のせいで折角、三年ぶりに会ったと言う事を言おうとしていたのに言えなくなってしまったじゃないか! なぁ、おい!
「と、とりあえず部屋に来ない?」
「う、うん。そうだね」
そう言って、僕と許嫁は2人で手を取り合って歩き出す。2人の間には恋の雰囲気が流れて、良い雰囲気に……。
「あっ! 折角お客様来てますし、おやつとか出しておきますねー! 必要だと思いますますしー!」
メイドが急いでいるのか、それともわざとなのか、どちらもなのかは分からないけれども僕達が手を繋いでいる所を通ってキッチンへと行っていた。
僕・嫁「「…………」」
僕と許嫁の間に、メイドに対して若干イラッとした気持ちが流れていた。
自室へと入って、僕と許嫁はそれぞれの学校の事を話しあう。
僕と許嫁は親同士が親友であり、会社の重役として仕事も多くこなして来た。
そして僕と許嫁は幼い頃から仲良くしていて、小学校と中学校は同じ学校で親しくしていた。
まぁ、高校から許嫁が女子高に行ってしまったせいで会う機会が少なくなってしまっていたので、今日は本当に久しぶりに会う日なのである。
「本当に久しぶり、だよね……」
「あぁ、そうだな……」
僕達はお互いに相手の身体を触り合う。
そしてお互いに良い雰囲気になり、このまま一気に……
「はい! 皆様のお友達にして、皆様の永遠なる親友! メイドちゃんのおっかしーを用意しましたですー!」
と、いきなりわざわざ扉をドンッと大きな音を立てて入って来る空気が読めないうちのメイド。
あまりにも大きな音だったからマズイと思って、2人で離れてしまったが、このメイドさえ居なければ良い雰囲気になれたのに!
「「----キリッ!」」
「あら、おふたりさん? どうかされましたか? ま、まさか、2人のプレイでは飽きたらず3Pを御所望ですか!?」
ちげーよ! 僕と許嫁の意見は揃っていた。
と言うか、ここまで敵意を向けながら睨み付けているのに、どうやったらそんな発想になるのだろうか。
「では、おふたりさん。これからは邪魔はしませんので、どうかのーびーのびとおくつろぎくださいませませー」
その「ませませー」と言う時に、声を若干高くすんな! 山崎バ○ラそのものだったぞ! あの声!
「あっ、そうだ、お坊ちゃま」
「……なんだ」
とそう思っていると、メイドが僕に耳打ちして来る。
耳打ちして来ると言う事はそれほど大事な要件でもあったのだろうか?
僕はそう思い、耳を近付ける。
「(で、なんだ?)」
「(お坊ちゃまと許嫁様とかけましてー。りんごや梨と説きます―。その心はー、どちらも
そう言って、ドヤァ! と言う顔のメイド。
あまりのイラさに窓から2人で突き落とした。
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