第3話

 トリグッズを探す旅は危険なものになる、と私は説明された。

 難しい探索行であることは百も承知だったので驚きはなかった。

 驚いたのは、私の他に参加を促した面々の名を聞いたときだ。

 信じがたい面子だった。

 たとえば、その中にイスラム過激派アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディンの名があった。米軍に殺害された後アラビア海に水葬された亡骸を回収し、その遺伝子を修復して埋め込んだクローン人間が某国で密かに作られていたのだが、これに声を掛けたというのである。

 ウサマ・ビンラディンのクローン人間に何をやらせるつもりなのか、私には想像できない。普通の方法では成功が見込めない探索であることだけは分かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る