父が再婚してクラスメイトの女子と義理の兄妹になった件
「はぁ!? なんでアンタがここにいるわけ!?」
「お前こそ何でオレの家に……ま、まさか! 父さんの再婚相手の娘ってお前のことだったのかよ!」
オレの父が再婚することになり、再婚相手とその娘が今日オレたちが住んでいるアパートに挨拶に来た。
しかし、再婚相手の娘を見てびっくり。なんとオレのクラスメイトの鬼塚理子だったのだ。鬼塚とオレは犬猿の仲で、いつも教室で喧嘩をしている。
「お母さん! 私結婚に反対! こんな奴と一緒に暮らすなんて耐えられないわ!」
「そりゃこっちのセリフだ! こんな奴が家族になるなんて考えただけで寒気がする!」
早速喧嘩を始めた俺たち。
「君たちそんなに仲が悪かったのか?」
父は聞く。
「そうだよ! 見りゃわかるだろ!」
「相性最悪なんですよ! 一緒暮らしたらアレルギーで死んじゃいます!」
悪態を突き合う俺たち2人を見て、なぜか父は満足そうに笑う。
「そうか、ならちょうどよかった」
「え?」
「え?」
「実は再婚してからもこのアパートに住もうと思うんだけど、ここって狭いだろ? 子ども2人分の部屋を用意する余裕がないんだ。だから……」
オレの父はナイフを2本取り出して、オレたちに2人に1本ずつ渡した。
「だから2人には殺しあってもらう! 殺しあって生き残った奴だけが俺たちの子どもとして扶養することにする! さあ、お前たち!自分の居場所を守るために殺しあえ!」
一体父は何を言っているのだろう。困惑して、横にいる鬼塚をチラッとみると、彼女はナイフを握りしめ、早くも臨戦態勢に入っている。そうか、アイツには迷いはないようだ。だったらオレも本気で闘おう。
こうして、両親の立ち合いの元、兄妹2人による命懸けの闘いが始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます