おっぱい星人

「なぁ、お前っておっぱい好きだよな?」


 ある日、俺は大学でサークルの先輩にそんなことを言われた。


「ええ、もちろん」


 先輩の言う通り、俺はおっぱいが大好きだ。大きいのも小さいもの好き。俺のケータイやパソコンの中はおっぱいの画像や動画でいっぱいだ。


「そうだよな。実は俺最近面白い人と知り合ってさ。ぜひ会ってほしいんだよ。その人おっぱい星人でさ」


 おっぱい星人、即ちおっぱいに対する凄まじい情熱と執着心を持つ、おっぱいをこよなく愛する者の敬称である。俺もおっぱい星人なので、確かにその人とは気が合いそうだ。


「面白そうな人ですね。ぜひ会って話してみたいです」


 俺が快諾すると先輩は満足げに頷く。


「うん、お前ならそう言うと思っていたよ。じゃあ今夜6時にいつもの居酒屋で待ち合わせな」


 そう言って先輩は去っていった。


 そして、その夜。俺は待ち合わせ場所の居酒屋に入店した。既に先輩は店に入っているようだった。


「おーい! こっちこっち!」


 入店後、先輩の声がした席に向かうと、先輩とその隣におっぱい星人が座っていた。


「なるほど、この人がおっぱい星人か」


 その人は目も耳も鼻も口も、全部おっぱいでできていた。手足もおっぱいだし、尻もおっぱい、全身がおっぱいで形成されている。もちろん胸にも立派な2メートルほどのおっぱいが生えており、おっぱい星人に恥じない姿をしていた。


 彼はおっぱい星出身のおっぱい星人で、1ヶ月前に地球に来たばかりらしい。


「よろしく」


 おっぱい星人がおっぱいを差し出してきたので、俺も右手を差し出しておっぱいを握りしめて言う。


「こちらこそよろしく」


 地球のおっぱい星人とおっぱい星のおっぱい星人との歴史的邂逅。これから楽しくなりそう、そんな予感しかしない。

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