【悲報】SSSSSスキル『欲しいものリスト』を手にした配信者~最強の仲間とダンジョンを制覇する

凍月凛

底辺ダンジョン配信者はあきらめない

2489年人類は未曾有の大災害に襲われた。『ダンジョン』と呼ばれる巨大な大穴が世界各地に出現、大穴からは異世界のモンスターがあふれだし世界は混乱の渦に陥おちいった。




大気汚染、温暖化、海面上昇、大量絶滅……そうした人類の行いに母なる地球が復讐したのだと人々は言った。各国は異世界からのモンスターに対抗して連合軍を編成するも圧倒的な物量を前に壊滅してしまった。




地上はモンスターで溢あふれかえり人類は滅亡するのは時間の問題だと言われたのだった。
















「ウリィィィィ――――――――↑↑↑↑↑初見さんいらっしゃいぃどうもーー!!!『SAMsダンジョンアタックTV』に高評価、チャンネル登録ヨロシクゥーーー!!!」


・だまれ


・さっさとトラップ解除しろ


・¥120 さむがんばれ!!!おかあさんのすまほみてます!!!!!


・コメ読めよ


・Please subscribe My channel https:/wws.d-tube.com……


・インフェルノ攻略またやらないんですか?


・この前キングとコラボするっていったのにまだしないんですか?




 画面には薄暗い洞窟のような場所でオーバーグラスをかけた男がハイテンションで叫んでいる。ダンジョン攻略をうたっているチャンネルだが最近は雑談ばかりで、今だってトラップルーム前で飯を食いながら武器を見せびらかせていた。これ以上みても有益な情報はなさそうだ。




・つまんねぇな、自慢話してないでダンジョン攻略しろよ




 捨てゼリフならぬ捨てコメントを打ってブラウザバックする。どいつもこいつ有名になるとすぐこれだ、ダンジョン攻略のロマンを忘れちまってるぜ。




「しっかしこまったなぁ、神木ダンジョンの攻略情報どこにも載ってねーじゃん。初見でいくのは怖いしどーすっかなー」






俺の名前は弩門海斗、最近二十歳になった新米のダンジョン攻略系D-Tuberだ。異世界超大規模転移事件、通称『ダンジョン・クライシス』からだいたい10年、人類は滅亡するかと思われたが案外適応していた。一時は滅亡一歩手前までいったらしいがダンジョンから入手した異世界の武具を身にまとった英雄達の台頭や、ダンジョンと共に転移してきた異世界の民いわゆる‘‘異世界転移者‘‘どもの協力も相まって今はそれなりの平和を享受している。


不思議なことに、地上からモンスターどもを一掃すると地下に潜りたがる連中がわんさか出てきた。ダンジョンには異世界の未知が詰まっている、異形のモンスター、未知の地下世界、神秘の財宝……etc。みんなダンジョンを恐れていたのに今やみんなそのトリコだ、ダンジョンに魅入られた人々はD世代だなんて呼ばれている。最近はダンジョン内で配信するスタイルがめちゃくちゃ流行っていて、王道のダンジョン攻略配信からダンジョンクッキング、ダンジョンフィットネスにダンジョン大学なんてのもあるらしい。今日も配信者たちは取れ高と秘宝を求めてダンジョンに潜り続けている。




 お目当ての情報が見つからなかったので6ちゃんのダンジョン板を覗いて暇をつぶす。よく言えば玉石混合だが大半は王手ダンジョン攻略チャンネルへの嫉妬と転移者差別の見るに堪えないものばかりだ。ごくごくまれに有力な情報も落ちているので定期的にチェックするようにしている。海斗が攻略しようとしている神木ダンジョンは最近出現した未知のダンジョンのためなんでもいいから情報が欲しかった。




【ダンジョンなんでも雑談スレ part2048】




・キング普通によわくね? 第六魔法使えないのは流石にゴミ


・魔法軸でパーティ組むのが最強、キングはオワコン


・魔天狼のアリサとか転移者に媚売って恥ずかしくないのかね


・蘇生保証あと一回しかねぇよ、やばいやばい


・うちのパーティにドワーフいるけどマジでだるい、めっちゃ酒飲ませようとしてくるし


ヒゲのばしてんのダサいわ


・↑なお実力では勝てないもよう、地球人は黙っとれ^^


・神木ダンジョンの攻略情報モトム、なんでもいいから


・神木はランナーも配信してないし全然情報ないね


・神木って危険度低だろ? 初見配信すればいいんじゃね


・即死トラップに引っかかるやつwww


・配信したら見に行ってやるよw


・危険度低でビビってる配信者がいるって聞いたんですけどここですか(^m^ )


・パーティ組めば楽勝、なおボッチ






 黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって……。チェストボックスを開けて装備を身に付ける。革のチェストプレート、脛あて、指出しグローブ、マチェット、スマホと自撮り棒、その他に細々とした物をバックパックに詰めて準備完了だ。




「ふっ、すぐに俺の実力をみせてやるぜ」


 


根拠のない自信をみなぎらせて海斗は家を飛び出した。


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凍月凛と申します!まずはここまで読んでいただきありがとうございます。初めての長編なのでうまくいかない部分が多いですが頑張って行きたいと思っています!もし、面白そう!と思った方は星を付けていただくと……めちゃくちゃ嬉しいです!!!

毎日更新を目標に日々執筆を頑張っているので応援よろしくお願いします!!!!

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