外務省特捜課・戦術執行部
立花零
フレームド・アーマー
冷戦以降の世界。ソ連崩壊後の時代。
世界大戦など、ただ寝覚めの悪い夢のように遠ざかった日々。頻発するテロや局地紛争に対応するべく、新たなコンセプトの兵器が生まれた。
装着型兵器「フレームド・アーマー」。FRAと略されるそれに期待されたのは、一人の歩兵に戦闘ヘリ並の攻撃力を付与すること。生身では扱えない火器を取り回し、歩兵用火器では貫通できない装甲。空挺降下できるほど展開能力が高く、運用コストも既存の機甲兵器とは比べられないほど安価。
機関銃や戦車と同じように、戦争の在り方を塗り替えた兵器。登場から10年と経たぬうちに、各地の戦場はFRAの運用前提のそれへと変わった。
正規軍や傭兵、あるいはPMSCオペレータ、警察組織や民兵、そしてテロリスト。市街地の警備から非対称戦闘における破壊工作。あらゆる立場によって、あらゆる場面で運用される装着型兵器。マスター・スレイヴ方式の恩恵により、装着者の教育は最低限で済むことも魅力だった。極貧国家では、村から徴兵した少年たちに纏わせ、C4プラスティック爆薬を機体に巻き付けて突撃させる運用方法が流行った。
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