2002(平成14)年01月24日

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 ―――ドックン……ドックン……。


「あのっ、大丈夫ですか!?」


 ……わたしが使っている歩行器が、わたしの目の前で横に転がっている。


 ザワザワ……ザワザワ……。


 自分の心臓の鼓動が―――周りの声がうるさい……。

 ……大丈夫。

 大丈夫、だよ……。

 でも今は、―――頭の中がぐちゃぐちゃだ……。





 2002(平成14)年01月24日。

 別にいつもの入院生活と何にも変わらなかった。

 ただ、リハビリセンターから歩行器で自分の病室に戻ろうとしたら、歩行器につまずいて転んだだけ……。

 その瞬間に、思い出したんだ……。





 ―――意識がなかった時の“記憶”を……。





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