収集した情報[迷惑行為者のその後?]

・ポッドキャスターKuuweiのフリートーク2022年8月分より引用


 いやコレなんのオチもない話しなんすけどね?

 「秦野のおじさん」っていう知り合いがいるんすよ。親戚とか友人とかじゃないけど、何故か僕の父が面倒を見てるってよく分かんない関係の人で。


 そのおじさん、五年くらい前に酷いノイローゼになって。不審者としてそこら界隈で有名になっちゃうわ、最終的には大きいトラックの前に飛び出しちゃったりなんかして。ええ、もちろん死にかけたし、ずっと意識不明の重体だったの。


 それでまあ、ほんと最近、奇跡的に目を覚ましたんだけど。おじさん、目覚めた第一声で、「世界を救ったのに、これかよ」って言ったの。

 僕も父も困惑ですよ。はあ? つってね。


 おじさんはなんか意識不明の間、ずっと長い夢――しかもファンタジー世界を冒険する夢を見てたらしくて。夢の中ではおじさんは認められてないけど実は有能な勇者で、顔しかない神様みたいなやつに命じられて、仲間を増やしてラスボスを倒すために旅をしてたんだって。そんなの異世界転生じゃんね。


 それで皆で力を合わせてやっとラスボスを倒した! ってなって目を覚ましたらこうだったから、すごいがっかりしたみたいな。確かに落差激しすぎるよね。


 やっと起きてみたら事故の後遺症で半身不随のボロボロの身体なんだもん。


 でもおじさんはそんなに絶望してないというか、むしろホッとしたような雰囲気なんだよ。訳を聞いたら、世界を救う冒険も洒落にならないくらいしんどかったみたいだし、嫌だった神様の顔を見なくて済むようになったし、なんだかんだノイローゼも落ち着いたし、それはそれで諦めがつくんだって。

 異世界転生の世界も楽じゃないんだね(笑)


【筆者メモ】

 やっぱり全部、物語なんじゃないか?

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