呪いの病院

雪阿メイ

第1話

深夜の廃墟となった病院で、あるグループの若者たちが心霊スポットとして有名な場所でのオカルト体験を試みていました。


そのグループには、リーダー格の男性・大輝、彼の彼女である美沙、そして友人たちが数人参加していました。


廃墟の中は薄暗く、足元はガラスの破片や崩れたコンクリートで危険な状態でしたが、彼らは恐怖心を感じつつも興奮していました。


「ここにはさ、幽霊が出るって噂だからな。それで、誰か心霊現象に遭遇したら勝負するっていうルールだよ」


大輝が興奮気味に提案しました。


「いいけど、それって危険だよね…」美沙が心配そうに言いました。


しかし、他のメンバーは興味津々で賛成し、さっそく心霊現象を探ることになりました。


足音や奇妙な音が聞こえたり、幽霊らしき姿が見えたりと、不気味な体験が次々と起こりました。


すると、美沙が不安げに訴えかけました。「ちょっと、これ以上やめようよ…もう十分怖いし」


だけど、グループの中には勝負欲が芽生えている者がいて、彼らは美沙の言葉を無視して続行することにしました。


その時、廃墟の奥深くから聞こえる子供の声が響きました。それは明らかに誰かの叫び声ではありませんでした。子供の悲鳴に近づこうとする者もいれば、怖くて逃げ出す者もいましたが、どうしても心霊現象に遭遇したいという欲求が彼らを導いていました。


やがて、子供の声が沈黙し、彼らは急速に寒気に襲われました。周囲の温度が一気に下がったように感じられたのです。


すると、暗闇の中に何かが現れました。それは青白い光を発し、不気味な笑みを浮かべた子供の姿でした。


「遊んでくれる?」


彼らの耳に子供の声が響き渡りましたが、その笑顔は異様に恐ろしく、心の奥底まで恐怖を植え付けられるようでした。


怯えながらも、彼らは子供の姿に向かって「誰か心霊現象に遭遇したら勝負する」というルールを思い出し、戦いの舞台を見つけようと決心しました。


しかし、廃墟の中に迷い込んだ彼らは、元の場所に戻ることができなくなっていました。薄暗い廊下が入り組んでいて、道を見失ってしまったのです。


恐怖に支配されながらも、彼らは何度も同じ場所を巡り、脱出の方法を探し続けましたが、廃墟は彼らを閉じ込めるように動いているかのようでした。


途方に暮れながらも、彼らは廃墟の奥深くで幻想と現実の狭間に迷い込んでいったのです。


その後、廃墟の外で彼らの姿を見たものは誰もいませんでした。禍々しい心霊スポットとなった廃墟は、絶え間ない呪いによって未だに若者たちを捕らえ続けていると言われています。




初めまして 初投稿です。

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