第2話.現実
「うぅん」
あ、夢か
とてもなつかしい夢を見た
あの時僕の隣で笑っていたのは幼なじみのしずくだ
雫と書いてしずくっていうんだって彼女が言っていた気がする
あの頃は幸せだった
二人で約束した剣士になるというのは叶わなかった
この世界で「剣士」という職業はとてもかっこよく、この世の男の子の大体が憧れた
この世界にはモンスターがいてそれらを倒すために結成されたギルドがある
僕たちは剣士になりたいと言ってたけど、他にもモンスターを倒すための職業が存在する
「弓使い」、「魔法使い」、などだ
それらをまとめて「狩人」、モンスターを狩る者という意味で「狩人」だそうだ
そして、それらの職業に就くになるのは男だ
だから彼女は、身分が高い上に女の子だからという理由で家族から反対をされてしまった
幼い頃に交わした「二人で剣士になる」という夢は叶わなかった
だから、今は僕は他の人と一緒に仕事をしてる
もちろん、剣士だ
そんなふうに、考えにふけっていると誰かから連絡が来た
「おはよ~!はるちん元気〜?」
この連絡の主は、僕のパートナー(一緒に仕事をする仲間)であるユウキだ
お調子者で騒がしいやつだが、やるときはちゃんとやるやつだ
職業も僕と同じ剣士だ
いい加減この、はるちん呼びをやめてほしいななんて思っているけどまあ、あいつは多分直さないから正直諦めてる
まあ、自分で言うのも何だけどユウキとは結構相性はいいと思う
なんて考えながら連絡の続きを見る
「なんか〜早く来いって言われたから6時集合ね〜よろー」
時間を見ると5時半
…前言撤回だ相性は最悪だ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます