第2話.現実

「うぅん」

あ、夢か

とてもなつかしい夢を見た

あの時僕の隣で笑っていたのは幼なじみのしずくだ

雫と書いてしずくっていうんだって彼女が言っていた気がする

あの頃は幸せだった

二人で約束した剣士になるというのは叶わなかった

この世界で「剣士」という職業はとてもかっこよく、この世の男の子の大体が憧れた

この世界にはモンスターがいてそれらを倒すために結成されたギルドがある

僕たちは剣士になりたいと言ってたけど、他にもモンスターを倒すための職業が存在する

「弓使い」、「魔法使い」、などだ

それらをまとめて「狩人」、モンスターを狩る者という意味で「狩人」だそうだ 

そして、それらの職業に就くになるのは男だ

だから彼女は、身分が高い上に女の子だからという理由で家族から反対をされてしまった

幼い頃に交わした「二人で剣士になる」という夢は叶わなかった

だから、今は僕は他の人と一緒に仕事をしてる

もちろん、剣士だ

そんなふうに、考えにふけっていると誰かから連絡が来た

「おはよ~!はるちん元気〜?」

この連絡の主は、僕のパートナー(一緒に仕事をする仲間)であるユウキだ

お調子者で騒がしいやつだが、やるときはちゃんとやるやつだ

職業も僕と同じ剣士だ

いい加減この、はるちん呼びをやめてほしいななんて思っているけどまあ、あいつは多分直さないから正直諦めてる

まあ、自分で言うのも何だけどユウキとは結構相性はいいと思う

なんて考えながら連絡の続きを見る

「なんか〜早く来いって言われたから6時集合ね〜よろー」

時間を見ると5時半

…前言撤回だ相性は最悪だ



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