ミアリ商事

和琴 競

ミアリ商事

 おとなりさんはお盛んだ。週八でレズセックスしている。

 毎晩毎晩愛のこだまの生ライブ。

 べつにこっちだって、聞こうとして聞いてるわけじゃない。

 この部屋の壁が絶望的に薄いんだ。

 都内某所、二十平米で家賃二万ちょい。築六十年の木造で、エアコンは無いし、シャワーは温水が出ない。

 こんな物件だから、音漏れが尋常じゃない。

 喘ぎも軋みも振動音も、なんでもかんでも筒抜けなだけ。


 あっ。誤解しないでほしいんだけど、私はおとなりさんに怒ってない。

 むしろありがたがってるまである。


 その理由のひとつめは、おとなりさんの顔が良いから。

 おとなりさんは、身長百七十センチ超、眼はキレ長、髪は長いようで実は側頭部を全部刈り上げている、売れないバンドマン。いや、バンドレディ。たぶん二十代後半。こんな人が同性を抱いているんだと思うと、それだけでそそられるものがある。

 ちなみにお相手は、同じバンドのメンバーらしい。金髪の七三分けで、おっぱいが大きい。そしてこの人も顔がいい。一目でメンヘラとわかる沈んだ目つきに味がある。たぶん声も大きいものと読んでいるけど、確証はない。ふたりのどちらとも面と向かって話したことは無いから、声は判別できていない。

 そんなふたりの情事を鑑賞できるとあれば、嬉しいに決まってる。

 壁になって、きれいなおねいさんたちのまぐわいを感じるするのは誉れ……でしょ?


 理由のふたつめは、妄想が膨らむから。

 ここでいう妄想は、「おとなりさんは今こうしてるんだろうな」も含まれるけど、それだけじゃない。「私もこんなことしてる世界線があったかもしれないな」でもある。

 これがどういうことかを語るには、私の出自を説明しなきゃいけない。

 前置きが長くなるようで心苦しいけれど、ご容赦ください。


 私はいま、大学一年生。この春引っ越してきたばっかり。生まれと育ちは埼玉。ほぼ茨城の埼玉。

 実家から通学しようとすると、電車で片道二時間かかる。加えて、三人の妹が「いいかげん自分の部屋が欲しいからおねえちゃん出てって」と熱望したこともあって、大学の近くで一人暮らしを始めた。


 で、高校が埼玉のはずれの女子高だった。

 そのときの同級生に、すごくよく目が合う子がいた。

 一年生のときにクラスが一緒だったからラインは交換してたけど、接点がなにもなかったから、ほとんど話したことはなかった。でも、全校集会とか、廊下ですれ違ったときとかに、やたらと視線がぶつかる子だった。

 きっとお互い意識はしてたんだけど、話題もタイミングも勇気もなかったから、進展のしようがない、そんなふたり。

 ただ、卒業式の日、たまたま周囲の輪から外れたタイミングで、その子は私に、無言でキスをしてきた。

 意図はわからなかったし、その後も連絡はない。

 その子の苗字はウチダという。


 というわけで、話を戻すと。

 おとなりさんのアツアツぶりを聞いていると、「あのときああなっていたら、私はウチダと、同じことをしていたのかなあ」という、淡い妄想が広がるんだ。

 一見甘いようで、酸っぱいような渋いような、そんな夢を味わうのが、私はわりと好きだった。

 だからおとなりさんを怒る気にはならない。



 そんなこんなで三ヶ月間過ごしたある日。

 事態はとつぜん動いた。


 七月の頭、夜八時。まだ梅雨が明けておらず、静かに雨が降っている。

 扇風機は回しているが、空気は蒸して不快。夏本番に備えて除湿器を注文してあるけど、届くのは明後日らしい。

 調子が上がらないなか、テスト勉強に頭を抱えていたとき。


 なんの前触れもなく、ライン通話の着信音が鳴った。

 発信者はウチダ。

 もちろん初めての連絡だ。

 私はもう、とんでもなく驚いて、四コールのあいだ微動だにしないでスマホを見つめつづけてしまった。

 着信が途切れたところではっとして、慌てて折り返す。

 ウチダはすぐに応えた。


 繋がってから何秒か、無言の時間が訪れる。

 それからウチダが、「やほ、ヤマシタ」と言った。

 私もやほ、と答える。たった二文字なのにたどたどしくなってしまった。

「ヤマシタ、東京にいるんでしょ。どう?」

「……二十三区じゃないから、そんなでもないよ。大宮のほうが、このへんより栄えてるくらい。勉強ばっかりで、ほとんど出歩いてもないし」

「そうなんだ」

「うん。あ、ウチダは?」

「あたしも、まあ、そんな感じ」

「へ、へえ」

 そしてまた沈黙が発生する。


 会話が、まるで、続かない。

 いいかんじの話の持っていきかたがわからない。

 たとえばウチダは、いま確か専門学校に行っているはずだ。専門が理系国立大と同じように忙しいなんて、んなわけあるかと思う。……けど、そんなこと指摘していいわけがない。

 かといって、雰囲気を盛り上げる話題も見つからない。

 お互いが明らかに、いっぱいいっぱいだった。


 そして二、三秒ののち。

「あのさ、夏休みって――」

 ウチダの言葉と同時に。

 隣の部屋から、雨音さえ突き破る大きな嬌声が聞こえてくる。

 間違いなくスマホのマイクが音を拾った。

 ウチダが口を閉ざしたのを感じる。


「や、すごいでしょ。おとなりさん」

 私はつとめて明るい調子で言った。

「女の人どうしで、毎日こう。どんだけ絶倫なんよって」

 ウチダが戸惑っているような気がした。

「……あ、気になる? 私ちょっと外に出ようか」


「ヤマシタは、嫌じゃないの?」

 ウチダが問うあいだも、おとなりさんはふたりで喘いでいる。

 私は一瞬、考えた。

 嫌だと言ったら、卒業式のキスも嫌だったという意味になる気がした。

「ありがたいかな。おとなりさん、すんごい顔いいし」


 ウチダは黙っている。

 私は焦りをおぼえて、さらに続ける。

「いや、ほら、推しカプを見守る壁になりたい的な話あるじゃん? あれの延長っていうか、全然アリかなって」

「あんなの、存在しないキャラにありえない仮定を乗っけたジョークでしょ。ヘンだよ、言ってること」


「……っ」正論だった。だからこそ、イラっときた。「他に言いかたない?」

 私はあえて不満にそう言った。

 けど、人は自分の鏡だ。ウチダは折れなかった。

「人のいちばん恥ずかしいところ盗み聞きして喜ぶの、なんか、やだ」


「なにそれ」

 完全に頭に来てしまった。

「じゃあどうしろっていうの? こっちは家賃高いし、うちは妹が三人もいるから、こんなボロアパート住むしかなかった。できるなら私だって、管理人常駐オートロック鉄コン造がよかったよ! でもここにするしかなかったから、ポジティブに捉えることにしたの! 嫌がったら騒音にしか思えなくなるから! 悪い!?」


 そこでいきなり電話が切れた。

 それからすぐ、「ごめん」とメッセージが来る。


「……やっちゃった」

 汚れた天井を仰ぐ。後悔が襲いかかる。

 いくら痛いところを突かれたからって、怒鳴ったらダメだ。完全に私が悪い。

 かといって、今からそう伝えたところで、仲直りできるわけでもないと思う。そもそも直すような仲があったわけでもないんだし。


 溜息をつく。頭を壁にたたきつける。

 いつのまにかおとなりさんは静かになっていて、雨と扇風機の音だけがする。

 泣けたらよかったけど、できそうにない。泣けるほどの関係じゃなかったし、そりゃそうだと思う。

「なんでキスしたの、とか、訊いとけばよかったな」


 また溜息。

 テスト勉強して気を紛らわそうかとも思ったけど、集中できるはずもなくて。

 布団に横になって、頭の中がぐるぐるするに任せた。


  

 誰かが、玄関のドアをノックした。

 起き上がる前に時計を見る。九時過ぎ。電話を受けてから一時間ほどしか経ってないとはいえ、まぎれもなく夜だ。

 宗教の勧誘かと思いながら、玄関まで行ってドアスコープを覗く。

 そこにいたのは、おとなりさんとその彼女だった。


 扉を開けるか、ためらう。

 あの見た目で、まだ話したことがなくて、タイミングがタイミングで。

 なにがどうなるか予測できなすぎて、怖い。


「となりのもんです。なんやったら、そのまま聞いてくれてもええんですけど」

 扉の向こうで、おとなりさんが話しだした。

 西の人が変にかしこまっている、という調子で続ける。

「すんません、さっきの電話聞こえてしもて。こら一個謝らないかんわと……。その、ウチら要は、他人に喘ぎを聞いてもらうのが性癖なんです」

「は?」は?「はあ??」

 思ったことがそのまま口から出てしまった。

 頭の中がは? でいっぱいだった。

「そうなりますよね、わかってんです。わかってんねやけど、聞かれてる思うともう、昂ってしまって。なんで、一回怒られたらやめな、一回怒られたらやめなあかんと思いつつ、続けてしまったというわけで」


 目がぱちぱちする。

 え、もしかして私……ガマン損?


「おとなりさん、溜めこむタイプです? ウチら、そうは思ってなくて。けどそんでケンカさしてしもたんなら、申し訳ないなあと」

 ふたりが、ドアスコープに向かってお辞儀している。

 私はそれを見て、ドアを開けることにした。

「夜分にえろうすんません。これ、さっきコンビニで買ったやつなんで、つまらんもんですけど」

 おとなりさんが、ビニール袋ごとカットケーキを差しだしてくる。三種類入っている。

 このふたりには、礼節があるのか無いのか。

 いや、礼儀を凌駕するほど性欲が強いのか。

「……よかったら、どうぞ?」

 どうあれ、部屋に招いてみる。



 ふたりがひととおり頭を下げたあと。

 おとなりさんに誘導されて、私は自分の出自と、ウチダとの関係を、洗いざらい話していた。

 正直、いきなり全部話すことになるとは思ってなかった。けど、長身長髪の人は話を回すのがうまい上にほどよくツッコんでくれて、金髪七三分けの人はニコニコしながら聞き役に徹してくれるから、自然とそうなっていた。


「いやー、しかしほんまにやってしもたな。咲きかけた百合のつぼみを、うちらが摘んで、ぶん投げてもうたんか」

「はは……」

 堂々と百合のつぼみなんて言われると、さすがに愛想笑いしか出ない。

「罪滅ぼししないといけないですね」と、七三の人。

「せやな。おっし、おとなりさん。ウチダちゃんのことで他に覚えてること、なんでもいいから教えてや」

「なんでも、ですか?」


 私は、せがまれるままにウチダのことを思い出して。

 ……その結果、翌日の授業をサボることになった。

 中学校から皆勤賞が、ささやかな自慢だったのに。


 翌朝八時。

 私は震える手で、ウチダにメッセージを送った。

「今日の六時に、大宮駅で会える?」

 返事はすぐに来た。

「いいよ」

「おとなりさん!」わたしは壁に向かって叫ぶ。「オッケー出ました!」

「おっしゃ! 任しとき!」

 昨夜のかしこまりっぷりは何処へやら、おとなりさんは豪快に言った。

「ほんじゃがんばってな!」

「おとなりさんも、今夜はよろしくお願いします!」


 ふと、朝に誰かとやりとりするのは、なんだか落ち着くな、と思う。

 もしかすると私はずっと、一人暮らしにストレスを感じていたのかもしれない。だから昨夜はカリカリしてしまったのか。

 だとしたら、今後はおとなりさんと仲良くするのが私のためにもなるんだろうな、と思いながら部屋を出る。

 それから一、二限はふつうに大学に行って。

 昼食のあと、本当は四限五限があるというのに、私は初めて自主休講した。



 昨夜、ふたりが計画を固めだしたとき、私はおずおずと言った。

「明日じゃなきゃダメですか……? 授業が入ってるんです」

「ほんまは明日でも遅いくらいや。ことわざにもあるやろ、ウェイは神速をぶっとばせって」

「得点率三割がいいとこ」

 私がツッコむと、おとなりさんはゲラゲラ笑ってくれる。

「ヤマシタさんは、少しサボるくらいがいいと思いますよ。長女さんは真面目になりすぎることが多いから」

 と、七三の人。

「仕事ばかりしてると、いつか『アタシと仕事どっちが大事なの!?』なんて言われますし」

「売れないバンドマンに仕事説かれましても」

 ふたりは「まあな~!」とヘラヘラする。

 ……という調子で、決して説得とかはされなかったんだけど。

 いつのまにか、サボっちゃってもいいかな、なんて気持ちにさせられていた。



 そんなわけで昼食後は、まず服を買いに行く。 

 今まで大学とバイトばかりでオシャレの意味が薄かったから、デート服なんてまったくなかった。ウチダと会うためには、多少なりとも着飾りたかったんだ。

 もっとも、金欠なのでセカストとジーユーのミックスが限界。それでも、油断しきった通学服よりは、だいぶマシになった。

 それからいったん部屋に帰って荷物を置き、着替え、化粧を直す。

 バタバタしているうちにタイムリミットが迫り、慌てて駅へ向かう。


 電車に二時間弱揺られて、大宮に着いた。六時十分前。

 スマホが震える。ウチダから、「どこ?」と来ている。「西口」と返す。

 改札を抜けて、私もそこに向かう。

 往来の端に、おとなりさんたちがいた。

 長身長髪の人が私を見つけて、ウインクする。


「川口のみなさんはじめまして。うちら、ミアリ商事っていいます。ふだんは新宿におるんですけど、今日はちょっとここまで遊びに来ちゃいました」

 おとなりさんが、立ち止まった人たちに言う。

 そう、おとなりさんたちは、今日突貫で路上ライブをしてくれるんだ。

 長身長髪の人は、キーボードのフロントマン。金髪七三分けの人はベース。それとリードギター、カホンの人を含めた四人。人数も担当も、いままでまったく知らなかった。

「こんな格好やからね、ふだんはもっとハジけるんですけど。うちら、ハコの外で演るときは絶対アンプラグドって決めてるんで。今日はしっとりいかせてもらいます。もしイっちゃってるうちらが見たくなった人おれば、スポティファイで検索してみて。でも新宿来てくれたらもっと嬉しいです。ほな一曲目」

 おとなりさんが笑顔を消す。

 それから演奏が始まった。ローテンポだけど音が厚く感じる曲。かつ、長身長髪の人と金髪七三分けの人のツインボーカルだった。

「いいね、なんか」

 いつのまにか隣にウチダがいた。制服のときより、一段垢ぬけている。かわいい。

 私は、うん、とだけ返して、ただ聴き入っていた。


 一曲目が終わると、いつのまにか十人くらいが周りに集まっていた。

 彼らの拍手を受けながら、おとなりさんは「ありがとう」と言う。

「ハコの中やったらね、次もうちらの曲やりますって言ってるんですけど。今日はリクエストもろてるんで、カバー曲やらしてもらいます。激レアですよ逆に」

 客ふたりが笑う。ミアリ商事の固定ファンかもしれない。

 ほいじゃ、とおとなりさんが言うと、一拍置いて演奏が始まる。

 メジャーデビューはしていながらもなかなかヒット曲が出ない、女性シンガーソングライターのアップテンポなナンバー。

 そのイントロが流れてすぐ、ウチダがこぼれんばかりに目を大きくする。

「これ……!」

 その反応だけで、わたしは胸を撫でおろした。

 ウチダはミアリ商事に釘づけになっていたので、種明かしは保留にする。


 演奏が終わると、さっきよりも大きい拍手が起きた。聴衆が三十人ほどになっている。

「あたし、この曲大好きなの」ウチダは目を輝かせている。

「だと思った。ラインのプロフィールに、これ設定してた時期あったでしょ。だから、リクエストしたんだよ」


 昨晩、ふたりにせがまれて思い出したウチダの情報のひとつが、これだった。

 高校二年のときに、ウチダにコンタクトを取るかどうか迷っていたときに見かけたタイトル。

 それを口にしたとき、ふたりは「その曲、明日埼玉で演ったろ!」と決め、すぐにメンバーを招集してストリートライブの申請を強引に通した。そのうえ、昨日まで知らなかったボーカル一人の曲を、ツインボーカルかつアコースティックにアレンジするという、離れ業までやってのけた。

 音楽のことは詳しくないけど、たぶんスゴイことをやってると思う。

 これで売れてないというのだから、不憫にもなってくる。

 ……という詳細は、聴き惚れている今のウチダには、言わずにおくけど。

 

 ウチダは、ふっと失笑した。

「これ聴いてたんなら、早く言ってくれればいいのに」

「……そうだね。そうすればよかった」

 喋っているうちに三曲目が始まる。

 こんどはオリジナル曲だったけど、もう私たちはミアリ商事のファンになっていて。

 増えゆく聴衆と興奮のなか、どちらからともなくこっそり、手を繋いでいた。

 


 そうしてたっぷり三十分演奏しきって、ライブはお開きとなった。

 一部の聴衆がギターケースにチップを入れたり、CDを買っていく。

 私も硬貨を手に持って前進する。すると「おとなりさんはええて」と制止して、私とウチダにそれぞれ、CDを譲ってくれた。

「きみがウチダちゃん?」

 キーボードの人がニコニコと言う。

「うちがヤマシタさんの隣の部屋のもんです。昨日は悪いことしたなあ」

 ウチダはそれを受けて、目を白黒させる。

 ベースの人が「わたくしから説明します」とウチダを端に連れて行く。

「で、どやった?」おとなりさんが私に顔を近づけてくる。

「なんとかなったと思います」

「せやろ? 音楽の力は偉大やからな!」そう言ってゲラゲラする。

「おとなりさんがすごいんですよ」

「いや、うちは全然。人よりちびーっと多く、音楽の力を借りれるだけ」

「……っ」

 返す言葉がなかった。正直、ちょっとカッコいい。


 そうこうしているうちに、ベーシストさんとウチダが戻ってくる。

 おとなりさんがすぐに反応して、「じゃあこれで仲直りやな!」と、私とウチダの手を強引に握らせる。

 私は目を泳がせつつ、手を離しはしなかった。ウチダも似たようなものだと思う。 


 おとなりさんはそれを見て、笑顔で頷いてから言う。

「よし、じゃ一件落着やな。ほんならこの後みんなでどや? 仲直り後の一発ってのもそれはそれで――」

「相変わらず脳ミソエロオヤジですね」ベースがその耳をつねる。

「てか急に呼び出さないでよ! 店長に怒られるのアタシなの」カホンが殴る。

「今朝必死で演奏許可とったねぎらい聞いてない!」ギターが蹴る。


 ……おとなりさんが、味方から立て続けに蛮行を受けだす。バンド内暴力、BVだ。

 メンバー四人ともその調子だったおかげで、ウチダが手をぎゅっと強く握ってきたことには、きっと気づかれなかったにちがいない。

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ミアリ商事 和琴 競 @awsomesalebin

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