002 AIについて
思うのですが、この先、商業的な創作は、ほぼAIにとって変わられると、です。
いやいや、AIが創るモノが良いからではありません。
単に、早い速度で、それなりのモノができるからです。
そして、
創作を商売として考えた場合、もちろん、最高品質のモノを創る事は求められません。それ以上に売れる作品が求められます。これは、つんくさんもおっしゃっていますが、商売においての創作では天才よりもプロの方が強いのだ、とです。
芸術における、「天才、プロ、アマチュアじゃんけん」の法則という記事でです。
とても面白い事が書いてあるので一読してみる事を、お奨めします。
兎に角、
私も天才よりもプロの方が商業的には成功を収めるんだろうなと思います。で、プロの定義なんですが、需要に対応する能力と作品を定期的に安定供給出来る能力がある事とされています。つまり、流行を掴む能力と締め切りを守る能力でしょうね。
この能力において、人間がAIに勝とうと思う事自体、無謀だとしか思えません。
AIは流行を即座に感知できますし、執筆速度は、人間など足下にも及びません。
もちろん、スポンサーなどの要望を汲む事も容易です。
加えて、
コスト面でもAIを使って創作した方が安上がりです。
出版社の編集さんがAIに原稿を書かせれば原稿料を払う必要がない。印税も発生しません。もちろんAIを作った会社にはAIの使用料を支払う必要があるのかもしれませんが、人間の作家を使った時よりも安くあがるのではないでしょうか。
それどころか、文学賞などを開催して審査する必要もない〔つまり審査員が読む労力もカットでき、審査員に払う金銭的コストも生じない〕ですし、受賞者に賞金を払う必要もなくなります。新人を囲い育てるというコストすらも発生しません。
つまり、
AIを使えば人間を使うよりも、より安価に売れるモノを大量生産できるのです。
今の日本は金銭を稼ぐ事が何より重要視されていますから安価に大量生産できるならばAIを使うという流れになってゆくと思います。ただし、人間の作家が市場から淘汰されるのかと問われれば、完全に淘汰される事はないだろうと答えます。
プロは、天才に勝てないからです。
ここから先は私感でしかないのですがAIはプロになれても天才にはなれません。
一枚のイラストが在ったとして、AIの描くモノには決して華が生まれないと考えています。どこかで見たようなものしか作れないと、そう考えているわけです。囲碁でのAIと人間の対局を例にして語れば分かりやすいかなと思いますが……、
過去に。
AIが、プロに連勝したというニュースがありました。
AIとプロが五戦して四勝一敗で、当時、最強のプロの負けになりました。そうして、天才棋士は対戦後、引退。その理由の動機の一つとして囲碁AIの圧倒的な強さに心が折れた事をあげました。しかしながら注目して欲しいのは人間の一勝です。
第四戦目、対局が進むにつれて、解説席も人間に勝ち目はないとしてしまいます。
しかし。
78手目。のちに神の一手とも評される手を人間のプロが打った事で形勢が逆転。
その78手目が想定外だったのか、
AIは、79手目以降、突然、悪手を連発。最終的には181手目で投了宣言。そうなのです。この78手目の一手なのです。問題は。つまり、AIは今まで過去に打たれてきた手しか知らないからこそ78手目の意味が分からなかったわけです。
意味が分からないからこそ、その後、悪手を連発してしまうという結果になった。
この事を覚えて先に進んで下さい。
そして、
AIの創作は、過去、ネット上に存在した作品を知識として、ため込み、その上で、取捨選択して作品を形成します。今まで無かったモノを作り出すわけではなく、数多のデータから拾ってきて継ぎ接ぎして出力するのがAIだと感じています。
つまり、
ゼロからイチ以上のモノを創るわけではなく、手を変え、品を変え、在ったモノをアレンジして作っているだけだと、そう思うわけです。だからこそ囲碁の話に戻ると、決して、あの78手目は創り出せないのではないかと考えるのです。無論……。
今現状、
78手目は生み出されたのですから、AIにも、またその知識は蓄えられました。
なので、
今後、78手目はAIにも作り出せます。しかしながら作り出せると書いたよう78手目は打てても決して神の一手は創り出せないのです。そして、また人間の手によって神の一手が生まれた場合、AIは悪手を連発して自滅していくのだと。
これを、
創作に置き換えれば、
今現在、AIの物珍しさ〔AIが生み出したものが人間の創り出したモノよりも少ないという現状〕に新しいモノが生み出されているようにも感じます。しかし、大量にAIの作品が出回れば同じようなモノばかりになるのではないかとそう思います。
それは作り出したモノに華がないと言える気がします。
上手いんだけど、……色々、見ている内に、どうにも直ぐに飽きがくるんだよね。
そういったモノばかりになる、と。
やはり、AIは天才にはなれないとそう思うわけです。
だからこそ市場から人間が排除されるのかという話になると、そうはならないと結論づけるのです。常に、新しいモノ、華があるモノを求める人も確かにいるので。ただし、マニアックなモノという位置づけにはなってしまうかなと感じています。
と熱く滔々と語ってしまいました。
まあ、こんな事を考えている人もいるって事で鷹揚な気持ちで勘弁して下さいな。
今回は、こんな感じで、お終いッ!
また機会があれば、うだうだと、何かしらを語らせてもらいますね。
チャオ。
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