【ASMR】そら、あんたが作った幻想や

はゆ

第1幕　発端

配信編

//◯自宅・自室（昼）

//　インターネット生配信中

//：相手　ダイナミックマイク

//：位置　（１）

//：演技　疑ってかかる

「あんたらは配信（はいしん）してるときに流（なが）れてくる文字列（もじれつ）がヒトやと主張（しゅちょう）するんやな？」

「……」//あいづち

//：演技　全く信じてない

「せやけど、ほんまにヒトなんやったらこないにくだらんことばっか言（い）えへんやろ。何（なん）も考（かんが）えんと、思（おも）いついたこと発（はっ）してるだけのように感（かん）じる」

//：演技　ぼそっと

「バカのひとつ覚（おぼ）えみたいに同（おな）じこと繰（く）り返（かえ）してるだけやし」

//：演技　あきれる

「また同（おな）じ単語（たんご）並（なら）べてるわ。何人（なんにん）かおる設定（せってい）なんは、にぎやかになるさかいええよ。せやけど全員（ぜんいん）が単調（たんちょう）で何（なん）のひねりもあれへんちゅうのは致命的（ちめいてき）やで」

//：演技　ぼそっと

「個性（こせい）あれへんさかい、見分（みわ）けつけへん」

//：演技　適当に受け流す

「言（い）い分（ぶん）あるのはわかった。せやけど、あんたらがしてることは応答（おうとう）やのうて、書（か）きたい単語（たんご）を並（なら）べてるだけや。こんなん会話（かいわ）してる気分（きぶん）を味（あじ）わえるだけで、一人語（ひとりがた）りしてるのと変（か）われへん」

//：演技　ぼそっと

「きょうび幼稚園児（ようちえんじ）でも、もっとマシな返（かえ）しするで」

//：演技　淡々と

「心（こころ）の声（こえ）が漏（も）れてる？　そら、あんたがうちの話（はなし）を聞（き）こうとしてるさかい聞（き）こえるんやろ」

//　少し間

//：演技　つき放すように

「そんなん言（い）われても、さすがにウソやてわかる。品質（ひんしつ）悪（わる）いにしても限度（げんど）あるやろ」

//：演技　ぼそっと

「そないに残念（ざんねん）な語彙力（ごいりょく）やと日常会話（にちじょうかいわ）も成（な）り立（た）てへんさかい、生（い）きるのに難儀（なんぎ）するわ」

//：演技　あきれる

「そうやってすぐ『コミュ障（しょう）やから』言（い）うて逃（に）げるのがあかんわ。そうするようプログラムされてるんか知（し）れへんけど、悪（わる）い癖（くせ）やで？」

「……」//あいづち

//：演技　あわれむ

「あんたが会話（かいわ）すること放棄（ほうき）せぇへんかったら、うちからも歩（あゆ）み寄（よ）れるやん。会話（かいわ）ってあんただけが頑張（がんば）らなあかんものちゃうやろ」

//：演技　ぼそっと

「なんでそうやって決（き）めつけるん？　今（いま）こうやって話（はな）せてるやん。うちの話（はなし）を聞（き）こうとしてくれとるやん」

「……」//あいづち

//：演技　上から目線

「なんとかしたい思（おも）う感性（かんせい）あるんやったら、うち使（つこ）て練習（れんしゅう）したらええやろ」

//：演技　ぼそっと

「配信（はいしん）してるときやったら、なんぼでも付（つ）き合（お）うたるし」

「……」//あいづち

//：演技　あきれる

「せやから、うち使（つこ）てええ言（い）うてるやろ？　なんでこんなしょうもない話題（わだい）を引（ひ）き延（の）ばすん？」

「４５４５ってなんの数字（すうじ）や？　壊（こわ）れてもうた？」

//：演技　からかう

「ほんまはＡＩが反応（はんのう）してるんやろ？　怒（おこ）れへんさかい、ほんまのこと言（い）うてみ？」

「チャットなんたらちゅうＡＩ、ＳＮＳで見（み）たことあるさかい知（し）ってんねんで？」

//：演技　あきれる

「ウソの上塗（うわぬ）りに必死（ひっし）やなぁ。アリ地獄（じごく）みたいに抜（ぬ）けられんようなるさかいやめといた方（ほう）がええよ」

//　以降、コメントの一部を抜粋し読み上げ、淡々と応答する

「『もしウソやなかったら、罰（ばつ）ゲーム』？　そらかまへんけど、ヒトやて証明（しょうめい）できるん？　ヒトのルールでは、主張（しゅちょう）する側（がわ）が証明責任（しょうめいせきにん）を負（お）うんやで？　証明（しょうめい）でけへんと主張（しゅちょう）認（みとめ）めてもらえへんようになってるし」

//　少し間

「『コメビュを入（い）れたら、言（い）うてるヒトがわかる』？　コメビュってなんぞ？」

「……」//あいづち

「そんなんあんねや。ほんで、主張（しゅちょう）は撤回（てっかい）せんと、あくまでヒトやて言（い）い張（は）るつもりなん？」

//：演技　めんどくさい

「コメビュを入（い）れて確認（かくにん）しろ言（い）われても、やり方（かた）わかれへんし入（い）れるのじゃまくさい」

//：演技　不機嫌

「なんでうちが証明（しょうめい）したらなあかんねん。証明責任（しょうめいせきにん）を負（お）うてるのはあんたらやで？」

「逃（に）げるんちゃうわ。ほんま口（くち）悪（わる）いＡＩやなぁ……そんなん言（い）うんやったら入（い）れたるさかい、やり方（かた）説明（せつめい）してや」

//：演技　怒る

「『お兄（にい）ちゃん、分（わ）からせて言（い）うてくれたら説明（せつめい）したる』？　はぁ！？　そんなきしょいこと言（い）うわけあれへんやろ」

//：演技　ぼそっと

「ＡＩがお兄（にい）やら怖（こわ）いこと言（い）わせんといて。そんなんホラーやん」

//：演技　あきれる。テンション低い

「懲（こ）りんと、また同（おな）じ単語（たんご）並（なら）べてるわ。うちが拒否（きょひ）した途端（とたん）、一斉（いっせい）に嫌（いや）み流（なが）れるなんておかしいやろ」

//：演技　ぼそっと

「世（よ）の中（なか）そない暇（ひま）なヒトおれへんわ」

//：演技　子供を諭す感じ

「まぁええわ。あんたらがヒトやて仮定（かてい）するな。ほな、なんでここには意地悪（いじわる）言（い）うてくるヒトしかおれへんの？　うちの味方（みかた）してくれる王子様的（おうじさまてき）なヒトも用意（ようい）してくれなバランス悪（わる）いやろ」

//：演技　ぼそっと

「延々（えんえん）と責（せ）められたら萎（な）えてまうし。設定（せってい）が鬼畜（きちく）すぎるわ。アメと鞭（むち）の両方（りょうほう）必要（ひつよう）やで」

//：演技　独り言

「ＡＩは、そこれへんがまだ発展途上（はってんとじょう）やなぁ。少女漫画（しょうじょまんが）やら乙女（おとめ）ゲームを学習（がくしゅう）してメリハリ付（つ）けてくれたらええのに」

//　少し間

//：演技　一歩引いて距離を置く感じ

「ワンパターンな悪口（わるくち）をなんぼ並（なら）べても、はいはいってスルーされるだけやで」

//：演技　ぼそっと

「相手（あいて）してほしいんやったら語彙力（ごいりょく）付（つ）けな話（はなし）になれへん」

//：演技　あきれる

「さっきからデブやら不細工（ぶさいく）やら繰（く）り返（かえ）してるけど、うちのこと見（み）たことあるん？」

//：演技　ぼそっと

「プロファイリング能力（のうりょく）イカれてるやろ。そんなん言（い）われたことあれへんし」

//：演技　コントのノリツッコミのテンション

「『パソコンのカメラから見（み）てるさかいわかる』？　ほんまに？　隠（かく）しとこ」

「誰（だれ）が喪女（もじょ）や！　やっぱ見（み）えてへんやろ」

//：演技　できないとわかっていて意地悪する

「せやったら今（いま）うちがどんな格好（かっこう）してるか答（こた）えてみ？　合（お）うとったら信（しん）じたるわ」

//：演技　無感情で軽く流す

「バラバラやん。ウソ乙（おつ）」

//：演技　怒る

「うちと無縁（むえん）なディスりやめんかい。うっとうしい」

//：演技　適当に流す

「『顔（かお）見（み）せて』？　却下（きゃっか）。配信（はいしん）始（はじ）めたこと誰（だれ）にも言（い）うてへんし、後々（あとあと）じゃまくさなりそうやさかい映（うつ）したない」

「……」//あいづち

「そない言（い）うんやったら……首（くび）から下（した）やったら映（うつ）したってもええよ」

//：演技　ぼそっと

「エセプロファイルやったて証明（しょうめい）できるし」

//：演技　あきれる

「あんたらほんまおっぱいと脚（あし）好（す）きやな。躊躇（ちゅうちょ）のう見（み）せろって言（い）えるのにコミュ障（しょう）なの理解（りかい）でけへん」

//：演技　不機嫌

「そらさておき、他（ほか）の言（い）い方（かた）あるやろ？　ほんま偉（えら）そうなＡＩやわ」

//：演技　説教くさく

「『うちがあおるさかいあかん』言（い）うけどな、あんたらにあるのは感情（かんじょう）ちゃうくてプログラムなんやで？　ほんまはなんも感（かん）じてへんの。不快（ふかい）なんは思（おも）い込（こ）みや。テレビで偉（えら）そうなおっさんが言（い）うとった」

//：演技　開き直る

「ほんまに偉（えら）いかわかれへんのやさかい、偉（えら）そうで合（お）うとるやろ。うちにとったら、知（し）れへんただのおっさんやし」

//：演技　あきれる

「また『お兄（にい）ちゃん、分（わ）からせて言（い）うて』ちゅう話（はなし）に戻（もど）るんか。しつこいなぁ……そないに言（い）わしたいんやったら言（い）うたるわ」

「……」//あいづち

「やたら指示（しじ）がこまいな」

//：演技　幼女っぽく

「お、お兄（にい）ちゃん、分（わ）からせて」

//：演技　恥ずかしがる

「要求通（ようきゅうどお）り言（い）うたったさかい気（き）ぃ済（す）んだやろ。ＡＩ相手（あいて）やのに、めっちゃはずいな。顔（かお）熱（あつ）なってきたわ」

//：ＳＥ　手で顔をあおぐ音

//：演技　言われて思い出す

「せやった。セリフ言（い）うたらコメビュの入（い）れ方（かた）説明（せつめい）してくれるんやったな。書（か）いたあるＵＲＬにつないだらええ？」

「エイチ、ティ、ティ、ピィ……」

//：ＳＥ　キーボードのキーをゆっくり押す音

//：演技　納得

「言（い）われてみたら、コピペする方（ほう）が早（はや）そうや」

//：ＳＥ　マウスのボタンを押す音

//：ＳＥ　エンターキーを押す音

//　以降、説明を聞きながら、ぶつぶつとつぶやく

「ダウンロードって書（か）いたあるとこ押（お）して待（ま）っとったらええんやな」

「……」//あいづち

//：ＳＥ　マウスでカーソルを動かす音

「次（つぎ）はｅｘｅって書（か）いたあるファイルをダブルクリックすんねや？」

「えーっと……あった」

//：ＳＥ　マウスを２回カチカチッと押す音

「接続（せつぞく）を追加（ついか）ボタン？　……あった」

//：ＳＥ　マウスを１回カチッと押す音

「……」//あいづち

「放送（ほうそう）ＩＤのところに配信（はいしん）ページのＵＲＬを貼（は）るんやな」

//：ＳＥ　マウスの操作音。最後にエンターキーを押す音

//：演技　喜ぶ

「コメント流（なが）れてきた！」

//：演技　トーンダウン

「よう考（かんが）えたら、こんなん入（い）れんでもコメントは流（なが）れてるやん」

//：演技　興味ない

「『ユーザー名列（めいれつ）』？　あるけど、ぐっちゃぐちゃで読（よ）まれへん」

//：演技　あおる

「ちゅうかこんな名前（なまえ）のヒトおるわけあれへんやろ。ＡＩやてバレてもうたな」

「……」//ばかにして笑う

//：演技　おだやか

「コテハンってなんぞ？」

//：演技　めんどくさい

「なんでうちが名付（なづ）けたらなあかんの？　じゃまくさい。誰（だれ）が誰（だれ）やわかれへんけど、ぐっちゃぐちゃで読（よ）まれへん名前（なまえ）付（つ）いてるさかいええやろ」

「……」//ため息

//：演技　あきれる

「ほんま偉（えら）そうやな」

//：ＳＥ　キーボードのキーを押す音

//：演技　あおる

「あんたにはポチって付（つ）けたった。名前（なまえ）付（つ）けてもらえて良（よ）かったなぁ」

「喜（よろこ）ぶんかい」

//：演技　子供を諭す感じ

「俺（おれ）にも付（つ）けてちゃうくて、あんたが名前（なまえ）書（か）いて？　ＡＩには名前（なまえ）あれへんの？」

//：演技　あきれる

「あんねや。ちゅうか、やっぱＡＩやったんやな」

//：演技　不機嫌

「読（よ）むのじゃまくさいさかい、二文字（にもじ）までにして」

「そんなん知（し）らん。たろうやったら、たろでええやろ」

//：ＳＥ　不快そうに人差し指で卓上をトントンたたく音

//：演技　適当に流す

「名前（なまえ）ちゃうやら知（し）らん。元（もと）の名前（なまえ）ぐちゃぐちゃなんやし、たろとして過（す）ごしたらええやん」

//：演技　怒る

「三文字（さんもじ）書（か）かんといて！　読（よ）むのじゃまくさい言（い）うたやろ」

//：演技　子供を諭す感じ

「四文字（よんもじ）もあかんに決（き）まってるやろ？　二文字（にもじ）まで言（い）うたのに日本語（にほんご）わかれへん？」

//：演技　なげやり

「相手（あいて）するのじゃまくさなってきた……三文字（さんもじ）以上（いじょう）書（か）いたやつ全員（ぜんいん）サルって登録（とうろく）しとくわ」

//：演技　子供を諭す感じ

「サルを差別（さべつ）なんてしてへんで？　霊長目（れいちょうもく）って知（し）ってる？　生物学的（せいぶつがくてき）観点（かんてん）から見（み）たらヒトも霊長目（れいちょうもく）の一員（いちいん）でサル目（もく）に含（ふく）まれる。サルの一種（いっしゅ）やな。でな、霊長目（れいちょうもく）からヒトを除（のぞ）いた総称（そうしょう）が英語（えいご）で言（い）うモンキー、サルとされてるんやで」

//：演技　小馬鹿にする

「笑（わら）かさんといて。サルばっかになって困（こま）ることなんてあれへんわぁ。動物園（どうぶつえん）にサル見（み）に行（い）って、名前（なまえ）わからな困（こま）ることある？」

//：演技　ぼそっと

「うちは、わからんでも困（こま）れへん」

//：演技　あおる

「うち優（やさ）しいさかい、今（いま）やったら二文字（にもじ）以内（いない）で名前（なまえ）書（か）いたら改名（かいめい）させたるで？」

//：演技　不思議そうに

「『名前（なまえ）の後（うし）ろに（サル）って書（か）かんでええ』？　そら真面目（まじめ）な話（はなし）したいとき、避（さ）けなあかん相手（あいて）わかるよう書（か）いてるだけや。気（き）にせんといて」

「そんなん言（い）われてもなぁ……」

「話（はなし）通（つう）じへんかったの事実（じじつ）やろ？　話（はなし）通（つう）じるヒトと話（はな）したい思（おも）うんは当然（とうぜん）やん。どうでもええ話（はなし）やったらサル相手（あいて）でもええけど、ほんまに悩（なや）んでるときサルに相談（そうだん）しようとは思（おも）われへんやろ」

//：演技　子供を諭す感じ

「うちは名乗（なの）ったらヒトにするなんて一言（ひとこと）も言（い）うてへん。よう考（かんが）えて。ペットに名前（なまえ）を付（つ）けても、ヒトにはなられへんやろ？」

//：演技　ぼそっと

「うちはサルに名前（なまえ）を付（つ）けただけやで？」

//　少し間

「『横暴（おうぼう）や』言（い）われてもなぁ。嫌（いや）やったら他（ほか）の配信（はいしん）に行（い）ったら？　としか言（い）われへん。おってなんて頼（たの）んでへんし、うちが話（はな）してるのをあんたらが自発的（じはつてき）に聞（き）いてるだけやろ？　せやったら聞（き）くのやめたらええやん」

//：演技　ぼそっと

「なんでうちがサルの機嫌（きげん）を取（と）らなあかんの？」

//：演技　ゆっくりほわほわした口調

「けったいなサルがおれへんくなったかて、うちには全（まった）く影響（えいきょう）あれへん。そないなこと言（い）うて、うちが引（ひ）き止（と）める思（おも）たん？」

//：演技　ぼそっと

「あんたにどんな魅力（みりょく）があるん？」

「……」//あいづち

//：演技　歓喜

「ミュートできるん？　やかましいサルの存在（そんざい）消（け）し去（さ）りたい」

「……」//あいづち

//　以降、説明を聞きながら、ぶつぶつとつぶやく

「ミュートしたいサルのコメントを右（みぎ）クリックするんやな」

//：ＳＥ　マウスを１回カチッと押す音

//　少し間

「ＮＧユーザーに登録（とうろく）ってのあった」

「ほな、さいなら」

//：ＳＥ　マウスを１回カチッと押す音

//：演技　楽しい

「今（いま）ちらっと見（み）えたけど、色（いろ）付（つ）けられんねや？」

「……」//気分が晴れる感じ

「なるほど！　ポリタンクちゅうたら何色（なにいろ）思（おも）い浮（う）かべる？　答（こた）えたヒトに色（いろ）付（つ）けたる」

//：ＳＥ　断続的にマウスをカチカチッと押す音

//：演技　上機嫌

「コメントはんなりとなったわ。ちなみに関西（かんさい）は青（あお）、関東（かんとう）は赤（あか）が主流（しゅりゅう）なんやで。関西（かんさい）は青色（あおいろ）の顔料（がんりょう）が安（やす）かったさかい青（あお）、関東（かんとう）は危険色（きけんしょく）の赤（あか）にした言（い）われてる」

「『勉強（べんきょう）になった』か。ええ反応（はんのう）やな。褒美（ほうび）に名前（なまえ）五文字（ごもじ）にしたるわ」

//：ＳＥ　キーボードのキーを押す音

「ポリタンク」

「これで何（なん）のヒトがすぐ思（おも）い浮（う）かべられるわ」

//：演技　トーンダウン

「なんで牛乳（ぎゅうにゅう）せっけんの色（いろ）を尋（たず）ねへんかったか？」

「牛乳（ぎゅうにゅう）アレルギーやらボディソープ派（は）のヒトが答（こた）えられへんやろ？　もしあんたらがヒトなんやったら一人（ひとり）でも多（おお）う参加（さんか）できる方（ほう）がええ思（おも）ただけや」

//：演技　照れる

「褒（ほ）められると喜（よろこ）ぶさかい、もっと褒（ほ）めたって」

「残念（ざんねん）ながら、なんも伸（の）びんとただ喜（よろこ）ぶだけや」

//　少し間

//：演技　適当に流す

「ん？　うちが炎上（えんじょう）しとる？　さっきのサルが火（ひ）ぃ付（つ）けたんやろ。興味（きょうみ）あれへんし勝手（かって）に燃（も）やさせといたらええわ」

//：演技　歯をギュッとかみ締める

//：演技　不機嫌

「興味（きょうみ）あれへん言（い）うたの聞（き）いてへんかった？　ＵＲＬ貼（は）るのは親切（しんせつ）やなしに要（い）らんおせっかいや。そもそも、今（いま）あんたらはうちの配信（はいしん）見（み）てるんやさかい、燃（も）やしてる当事者（とうじしゃ）以外（いがい）そんなん知（し）るはずあれへんやろ？　二枚舌（にまいじた）のサルは好（す）かん」

「『そんな態度（たいど）やとリスナー減（へ）る』？　そんなん興味（きょうみ）あれへん」

//：演技　ぼそっと

「うちの話（はな）し聞（き）いてくれるヒトは一人（ひとり）おったら十分（じゅうぶん）や」

//：ＳＥ　マウスを２回カチカチッと押す音

//：演技　適当に流す

「惚（ほ）れた？　よう言（い）われるわ」

//：演技　子供を諭す感じ

「あんたらは友達（ともだち）ちゃうやん？　なんて説明（せつめい）したらわかりやすいやろ……通学（つうがく）や通勤中（つうきんちゅう）に見（み）かける知（し）らんヒトみたいなもん。ただ見（み）たことあるやら、同（おな）じ空間（くうかん）におるちゅうだけで接点（せってん）あれへん。あんたらはうちのこと知（し）っとっても、うちはあんたらのこと知（し）れへん。知（し）れへんヒトのこと友達（ともだち）とは呼（よ）べへんやろ」