第20話
私は他の多重人格障害の方と交流が一切無いので自分の事しか分かりません。なのでここで書いている事は私の場合です。主治医もいろんな多重人格障害の症状があると言っていますので人それぞれなんだと思います。
私にとって他の人格達は、ハッキリ言って生態がよく分かりません。数え切れない程存在するからというのもありますが、どういうキッカケで作り出すのかはよく分りません。他の人格達とは文通や交換日記のようなやり取りでしか交流がありませんので他の人格達の関係図などはおおまかな事しか知りません。でも新しい人格達は教育係みたいな人格達がどういう役割なのかどうやって日常生活を送るのか教えます。
それはもう根気強く言い聞かせる形で教えます。
そうしないと頭の中は無法地帯のようになるからです。ただでさえやかましいのに無法地帯になってしまったらそれこそ人間としての日常生活が送れません。
そんな風な人格達ですが入れ替わりは激しいです。
短くて数週間で入れ替わります。次から次に作り出されるという事ですね。よって身体の負担は半端ないものです。時々寝込む事があるくらいです。
入れ替わりの激しい人格達ですので引き継ぎはそれこそ頻繁に行われているようです。
頭の中に予備軍みたいなものがいるのかもしれません。他人事のようですが、他の人格達がどのように作り出されているのか私は知らないのです。
何故そんなに入れ替わりが激しいのか?
それは他の人格達の負担がすごくて限界がすぐにきてしまうからです。他の人格達がカバーしているようですがそれでも個々の負担は計り知れないもののようです。
ちなみに主人格である『私』も大変なショックを受けたりすると入れ替わります。でも大元でである元祖[私]は頭の中で静かに眠っている状態で私が解離性同一性障害になってから一度も起きていません。なので主人格である『私』は過去三回程大変ショックを受けて一瞬で消えて無くなりました。
その時はしばらく人間としての日常生活が送れませんでした。主人格といっても仮なのです。
この先元祖[私]が起きてくるのか分かりません。
でもこういった場合も私の場合なのですよ。
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