(四)-4(了)
数歩歩くと、ケリーは振り返り、俺に言った。
「今回の合同訓練はこいつの性能評価試験だったんだ。いいか、この件は最高機密だ。誰にも言うなよ。そうでなければ、自衛隊にお前の居場所がなくなるぞ」
ケリーはそう言うとオスプレイに乗り込んだ。
オスプレイはエンジンを地表に向けて噴射させて離陸した。そしてエンジンの向きを変えて南の方へ飛び去っていった。オレンジ色に染まりつつある空の中で見えなくなるまで、俺はずっとそれを見つめていた。
俺は、ヤツに二度目のKOを喰らわされた気分だった。
(了)
二度目のKO 筑紫榛名@次回1/19文学フリマ京都9 @HarunaTsukushi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます