神隠しの真相
中尾 春
第1話
ガタンゴトン、ガタンゴトン
電車に揺られ外をふと窓から見てみるとギンギンと日差しが強く光っていた。
猛暑日、まぁそれはもう暑い暑い夏に俺こと[日雨 幸人]は里帰りをしていた。
事の経緯はこうである…
─────────────────
やぁ俺だ!
クソ田舎から上京して約1年!
俺は東京でビッチピチの大学生をやっている!
そんな俺は只今夏休みを一人ぼっちで満喫していた。
「あ〜…暇すぎっ!無理っ!友達もいねぇしよぉ〜…ウッ…俺の花の大学生活はどこいったんだ…?」
嘘である。
満喫なんて全くしていないのである。
一人ぼっちで趣味のアニメを見漁っているだけである。
上京して大学に入ったは良いものも田舎から上京したものだから、そりゃあ…ねぇ?人との接し方も違うわけで…ねぇ?出来ないのは仕方ないよねぇ?
仕方ないよな!?
と、そんな事を一人、脳内で言い訳を言っていると
「ピコン!」
とラインの着信が。
俺にラインが来るなんて珍しいこともあるもんだなぁ…と思いラインを見てみる。
『春、上京して1年が経ったけど元気しとるか?儂はもちろん元気や!ばあちゃんも元気やぞ!でも儂らもお前が心配でのぉ、そろそろ里帰りをしてきぃよ、待っとるからの!』
と、おじいちゃんから連絡が、
(う〜ん…里帰りかぁ…)
まぁ、することもないし帰ってみるかぁ。
じいちゃん、ばあちゃんも心配してくれとるし顔くらい見せた方がいいな。
「よし…なら準備すっかなぁ!」
─────────────────
と、まぁこんな感じである。
友達がいないから暇つぶしに里帰りしよっかぁ!みたいな?そんな感じである。
なんて適当な理由なんだ、本当に最低である。
まぁこうは思っても実際(そうでもないでしょ?w)と思ってる俺がいる。
というか自分のことを被虐的に見るやつ絶対心の中でこんなこと思ってる。
そんなこと思わないやつなんて俺は一人しか思いつかないね!
(……………ッ…あいつの事を考えるのはやめよう…もうどうせ…きっと…会えないんだし…)
〇〇駅〜、〇〇駅〜
そんなこと戯言を脳内でペラペラ独り言を言っていると目的地の駅に着いたようである。
「目的地到着日〜!」
なんて駅を出たあと叫んでみるがこっからバスで2時間、歩きで30分が残ってるんだよなぁ…、
こんなんで着くと思ったか?
田舎舐めんなよぉぉぉぉ!?
「ハァ…ダルぅ…!」
と、里帰りを少し後悔しながら俺は故郷の道を辿るのだった。
神隠しの真相 中尾 春 @20j044m
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