蒐集倶楽部
老野 雨
蒐集倶楽部
序章
序、 異世のこと
首都
機械化やインフラの整備が進み、人々の生活は徐々に豊かになった。ことに電気の恩恵は大きかった。
電灯は異世の町にほぼ完全に普及し、夜であっても足元が明るく惑うことがない。夜の闇は人々のなかでもはや
ただ、この世ならざるものは存在する。
それは闇のあわいに姿を隠したにすぎないのだ。
いや。それらはすでに、堂々と明るみにも姿を現すようになっていた。
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