スカートロ

「はい、こんにちは新入社員のみなさん。今日から研修が始まります。まず自己紹介です。みなさんの性癖はなんですか?はい、じゃあ太郎さんからお願いします。」


「はい。私はスカートロが好きです。」


「はい、スカートロ。スカートロ?スカトロではないのですか?」


「はい。スカトロではありません。スカートロです。」


「なんですかスカートロというのは?」


「スカートロと言うのはスカートの排泄物に性的な興奮を感じることです。」


「へえ。そうなのですね。」


「はい。そうなんです。これから宜しくお願いします。」


「はい、ありがとうございました。続いて貴子さん、お願いします。」


「はい。ちょっとその前にいいですか。太郎さんは、スカートロ、スカートの排泄物、と言いましたがスカートは排泄物を出しません。」


 研修日から出世競争は始まっています。貴子さんは早速太郎さんを蹴落とそうとしているのです。


「確かにそんな気もします。まさか太郎さん、嘘をついているのではないでしょうね。」


 研修監督の隆さんが疑い始めました。研修初日に嘘なんてついたら、それはもう首です。解雇です。大変だ、大変だ。しかし、太郎さんは汗一つかいていません。


「どうなんですか。太郎さん。」


「あるのですよ。あ、でも多分みなさんがイメージされているものとは違います。糸屑のようなものです。私はそれに、興奮するのです。」


 はえー、色んな性癖があるんだなあ。


 人々はみな、感心しました。


 完

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