散った白花

摂氏七十度

散った白花

未奈は学校帰り、少し、悶々とした気持ちを持ちながら、電車へ乗っていた。


「はぁ…今日も、川﨑くんに話しかけられなかったなあ〜…。」


未奈は電車の吊革に手を掛けて、溜息を吐いた。


吊革は、前の人が触った直後らしく、ぬるかった。


その緩さに近い、暖かさを未奈は、太腿に感じた。


少しカバンがあたっていた。後ろの人がたまたま近くに立っている。


まさかね、と未奈はホッと息を吐いた。


ドッと疲れが出た。今日は嫌いな体育が在って、胸中の男子学生に想いを伝えようとしてドキドキして疲れ損だった。


未奈は、先程の緩さに近い、暖かさを又太ももに感じた。まさかね。


多分気のせいだろうと、気にしないようにした。気にしなければ何も感じなかった。


しかし、その緩さは少しずつ、未奈の鼠蹊部に近付いて行った。


全身に鳥肌がたった。相手にも伝わってしまったかもしれない。


その緩さの根源が、男の手だという事に気が付いた。


あまりの怖さに、身体中から汗が出た。


手は、未奈の陰部に近付いて行く。


声を出したかった。でも、出なかった。


その手が未奈の陰部に差し掛かろうとしていると未奈が思った時、その手は未奈のスカートから、出た。


電車の揺れと、アナウンスが重なった。美奈はまだ硬直している。


未奈の気持ちは、少し、高揚して居た。


その一瞬の間が命取りとなった。男の手がスカートの後ろをたくしあげる形でお尻に触れてきたのだ。


未奈は恥ずかしながらも、その高揚に身を寄せてみた。


こちらの想いに一向に気付かない”川﨑くん”にふてくされるような、少しばかりの出来心。


手は、未奈の尻を、揉みしだく。


「…。」


んっとふと声を出したくなった。


身を任せることで気が緩んだ。


今は先ほどとは逆で、声を出したいのに出してはいけない状況なのだ。


未奈のパンツの上を指が這いずる。


誰かにみられてないか。気持ち悪いのか、気持ち良いのか分からない。


だけれど、未奈のパンツのクロッチは徐々に色を変えて来ていた。


粘り気のある蜜。男ならそこを目指すのは当然だろう。


男の手は徐々に、未奈のパンツのクロッチへと向かって行った。


ガタンっ 後ろで物音がした。

  

別の乗客が何かを落としたのかもしれない。


気付かれて無いかな。


心配で余計に湿る秘部。


男の手はクロッチに到達した。


美奈の頬は赤らんでいた。うつむく美奈に男は後ろから囁く。


「濡れてるじゃん♡」


ヌチュヌチュ


「んっ…。」


音を立てながら、未奈のクロッチは揉まれ、色を広げて行く。


ごつごつの指がパンツをずらす。自分でも”そこ”が露わになったのが分かる。


指が、いつ陰部に触れるのか。未奈は更に興奮気味に成った。


男は突然パンツを元に戻し、先ほどのようにスカートから手を退いた。


「触られたいんだろ?言うことあるよな?」


男が囁く。


未奈は小さい声で、言った。


「触って下さい…。」


「あ?何処をだよ?」


「私の陰部を触って下さい…。」


「エロいガキだな♡」


覆い被さる様に持たれ掛かって来た。厚い胸板。大人の男の人ってこうなんだ。


未奈のパンツに手を突っ込んだ男は、未奈のクリトリスを巧みに、捏ねた。


荒々しく、でも慣れている手つき。


豆腐の角を優しく摘むような、まだ新しい蕾を優しく愛でるような。


美奈のオアシスは忽ち愛液で溢れ出した。


「ツーンと匂ってきてるぞ。パンツ冷たいんじゃないか」


男が囁く。


「…。」


美奈は我を失いかけながらも、声を出してはいけないと必死に堪えた。


ー川﨑くん。ごめんね。ごめんね。


「おい、そっち見張っとけよ」


どうやら複数人で痴漢をしているらしい。


純潔を守る白いパンティは降ろされた。


今や氾濫を起こしている三角州。愛液が粘りながらパンツに滴り落ちる。


美奈にとっては全てが初めて。


混乱や怯えのほうが強く、抵抗できなかった。


”それ”は突然あてがわれた。


最近使いはじめた美容クリームのように柔らかいそれは、芯があって太かった。


ドキドキで押しつぶされそう。


もう周りのことを考えている余裕はなかった。


「ひぇ…お願い…あ…」


断りとも、懇願とも、受け取れる言葉が口から溢れる。


「あ? メスガキのくせに発情してんのか?」


男は、美奈の臀部を鷲掴みに、片手で叩いた。


「あっ・・・あぅ!」


紅潮した頰の下、だらしなく開いた美奈の口から涎が溢れる。


突如それは侵入してきた。痛み。そして焦り。学校の授業で習ったこと。


「え、ご、ごむつけ…」美奈が少し抵抗を見せる。


「ん、おえ、うぅはぐ」 美奈の口に男の指が突っ込まれた。


”それ”と指の同時挿入。


「時間もないしそろそろ動くぞ。」


その言葉を皮切りにピストンがはじまった。


微かな視界に、次の駅の近景が見える。


川﨑君の笑顔が浮かぶ。あそこが熱い。


「あ、動かないで…あ、あん、、やっ♡」


先ほど口に挿れられた指で、胸が揉まれていた。制服がぐちゃぐちゃに乱れていた。


普段は排泄する尿とお尻の穴。2つの穴の間にある、”もう一つの穴”。


そこにブツを挿れられたことなんて勿論なかった。


気持ちが良い。


大人の男の人の物って逞しくて温かくて・・入れられてるのに包み込まれてるみたい。。。


「もっと…。」


自然と声が出ていた。


「あ!? 聞こえねーよ?何してほしいんだ!?」


 ぬちょっ…ぱんっ


 淫らな音が大きくなる。


「もっと! 奥まで…!!」


「はしたないメスガキだな。おらよっ」 


ぴしっ…ぱんっぱんっ…ずぼ


「んん…ぁあ!」


ぱんっぱんっ


電車車両内に充満する花弁蜜の匂い。


雄と雌が交わる音。


ぱんぱんぱんぱんっ♡


時間いっぱいまで抽送が繰り返される。


「らめっ…あっあっあっ」


「おら…膣内か?顔か?太腿に出されたいのか…っ?どMなんだから膣内だよなあ?出してくださいって言えよっ。」


腰をひっぱり上げられ、連続で声を浴びせられる。


美奈のずぶ濡れになった”そこ”はもう受け入れる準備ができていた。


「出すぞ…いくっ」


「ぁっ…」


突如抜かれた。


びゅるるるっびゅっ


太腿にかかった、白い半透明のネバネバ。


だいぶ出したようで、太腿の大部分にドロドロとかかっていた。


気づけば、次の駅。


痴漢グループは人々を互いに押し出すようにそそくさと散っていく。


美奈もその流れに抗えず車両から押し出される。


我に帰りすぐ、トイレに逃げ込む。


数分、泣いた。


盛り上がった自分の小さな突起が、紅い。


トイレまでの道のり冷たい目線を感じた。


ぼーっと胸が痛む。


川﨑くんっ…ごめんね…汚されちゃった…。


恐らく痴漢グループは付いて来ていない、


15分ほど経っただろうか、過ちの後悔の念に駆られていたが、制服をなんとか整え外に出る。


ふと不安が過った。


もし、ついて来ていたら。


…また犯されちゃうのかな。


悦びなんてない。さっきの一瞬は仕方がなかった。


そう言い聞かせる。


ドアを開ける。


そこに、思いも寄らぬ人物の顔を見た。


「…美奈さん?」


「…川﨑君!?」


「あっ、制服汚れてて変だよね…あは、はは。」


「偶々、買い物してて。どうしたのその格好?」


ー大好きな川﨑君、今は会わせないで欲しかったな。


美奈は泣くまいと、必死に笑顔を作った。


「なんで泣いてるの?」川﨑くんは言う。


思いと反して、美奈の目頭は熱く、ぼとぼとと大量の涙がこぼれていた。


「良かったら、ハンカチ使う?」


涙を拭いてと、そっと渡してくる。


「丁度良かった。僕でよければ話を聞くよ?」


「…。」


美奈はハンカチを受け取るも俯いて、未だ泣いている。


「良し良し。」


川﨑くんが髪を梳くように美奈の頭を撫でる。


先ほどまでの思いが込み上げてきた。


「ぐすっ、う、ぅえーーーーん…!」


 胸に抱きついた。


川﨑は少し吃驚したものの、しっかり美奈を支えた。


時間が過ぎる。


また15分ほど経っただろうか。


「ごめんね…ごめんね…。」


美奈が啜り上げる。


「どうかした?僕はずっと此処にいるよ。」


美奈の感情が一段と強くなる。


川﨑はしっかりと抱きしめてこう言った。


「美奈ちゃんがどんな子でも、僕は美奈ちゃんと話してみたいな。」

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