第5話 やるなら若いうちがおすすめ

 

 キャラクターグッズを集めるとか、SNSで飯テロを投稿するとか! 若いうちは、やりたいことなんでもできる。

 しかしSNSで炎上させるは、人生のムダ遣いですぞ。

 コミュニケーション能力を、もうちょっと鍛えなくちゃね。


 会話力を鍛えるには書き込み技術も大事ですが、粘りが大事。すぐ対話をあきらめちゃダメなんですね。

 気に入らない、だからブロックする。そんなのばかばかしい。

 だいたいね、ツイッターだったらブロックすれば相手にも知られ、リアル生活で対人関係にヒビが入ります。

 この人は、なぜこんなふうに言うんだろうということが、わからなくなる。人間って面白いんだよ。穏やかに話しましょう。話せばわかる。

 

 だからやるなら若いうちに田舎へ旅に行きましょう。

 田舎には、いろんな人がいます。

 特に店先のおじいちゃんおばあちゃんが人懐っこく話しかけてくる。心にブロックがかかってない。だから会話を楽しめる。


 天気、季節、健康……どうでもいい話で充分。

 イケてる会話ほど、雑談ネタが多いんです。


 それほど深い話でなくてもいい、年寄りのグチでも聞いてみる。

「ほんまにどうでもええ話なんやけどな、こないだおかんが『また』迷子になってん。歩くのが辛い言いながら、なんと500メートルも余計に歩いとった。こっちは探し歩いてへとへとになっとったんやけどな、おかんが言うんよ、

『あんたもこれで減量できる!』

 どうでもええわ!」


 自分と違った生活や方言、家族構成。発見はいろいろです。発見すればするほど、ネット上の書き込みが、発言者のほんの一部だとわかってきます。人を決めつけなくなるのです。


 若いうちは、体力も気力も充分。自然も発見できますから、ぜひ、田舎へ行って現地の人としゃべってください。渡る世間に鬼はなし。しゃべるのが苦手でも、天気の話ぐらいはできるはず。がんばってね。

 


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