死に体
@Gpokiu
生き
「なぁ。」
(ペタペタペタ。)
「美しいってなんだと思う?」
(ポンポンポン。)
「思うに、それは多くの人にとっての道具である。つまり、多くの人にとっては、過程である。」
(スッ、スッ、スッ。)
「それは、恋人を作ったり。あるいは、自分を勇気づけるために使う。」
(スルスル、ギュッ。)
「美しいには、理由がいる。」
(ガタッ。)
「では、結果としての美しさは、存在しているのか。」
(カチッ。)
「美しくあろうとするのは、美しくありたいから。そこには、一切の澱みはなく。ただ、美しいと言う結果がある。」
(パチパチパチ。)
「そんなものは、存在しているのか。」
(ゴォゴォゴォ。)
「存在していないのであれば、なぜあなたは最後まで、そんなにも美しくいられるのか。」
(ほろほろほろ……)
「ねぇ。あなたは、どう思うの?」
「僕は、傲慢だった。過程を、結果であると思いたかったんだ。」
「そうだね。過程は、どこまで行っても過程だ。それは、結果になり得るものではない。」
じゃあ、なぜあなたは、そんなにも美しく生まれてきたのか。
死に体 @Gpokiu
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