ところでこの日は部活がある
ところでこの日は部活があるという火曜。
「じゃあ円佳先輩、放課後さっそくここに来れば部活開始ってことでいいですか? それともどこかにある部室に行けばいいですかね? 今日は掃除当番なんでちょっと遅れるかもですが……」
女神が女神の表情で答える。
「心配しないで。今すぐ連れてってあげます」
「今すぐ?」
「今すぐ連れてってあげます」
なぜか二度言われた。
胸ポケットから円佳が何かを取り出す。
ドス黒いオーラをみょんみょん……と発するナゾの薬品アンプル。
それを花壇に突き刺した――すると可憐だったお花さんたちが「グヘヘヘ!」と哄笑し、ズドドドドと爆発的に成長して五メートル以上になり、電線のように太いツルを数十本発射してあっというまに薫を縛り上げた。
「∀★喃∞≠Σщ――!?」
「このお薬、第三生物部の友達に分けてもらったの。うふふ、すごいでしょう?」
「うふふじゃないですようふふじゃ!!」
「勘違いしないで? わたしはこういうときしか生物改造しないから」
「あなたも第三生物部も一緒に見えますけど! で、なんでこんなことをするんですっ」
「『何でも』したいんでしょう? なら心変わりする前に『確保』しないとね。さあお花さんたち! 王乃さんから搾り取りなさい! ギ○ドレイン!」
「それポ○モンの技ぎぇえええうううう!?」
全身のパワーを植物のツルに吸われ、大ダメージ!
「校舎裏に一人で来るような寂しい子は確実に『確保』しなきゃ……あら? 王乃さん、なかなか
「ゼエゼエ……昔、鍛えてたんで……」
「そう? なおさら『うち』がピッタリね。よかったわ王乃さん!」
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