スリリングでエキサイティング、まさに映画を観ているかのよう。2023年の映像化してくれ大賞はこれで決まり!
物語は、天才的なハッキング技術を持つ女子高生・英美里が、父に連れられてきた会社のパーティでテロに巻き込まれるところから幕を開けます。
たまたま会場の外にいた彼女は、人質になったパパたちを救うため、一人でビルの中を駆け回り始めます。
まるで洋画のようなストーリーですが、「日本のオフィスビル」という舞台が現実的にフル活用されており、非日常の光景にリアリティがあります。
施錠のシステムや社内インフラ、監視カメラに防災装置……ありとあらゆるビルの設備を操って、犯人たちと渡り合う英美里がカッコいい!
英美里に加え、途中で仲間になる警備員と受付嬢もごくごく一般人。そんな彼らが己の知識や経験を活かし、銃器や爆弾で武装した犯人グループに立ち向かうのが非常に熱いのです。
英美里の帰国子女らしい価値観や語り口、犯人たちとの会話など、軽妙洒脱でテンポの良い文章もすごく良い。
容赦なくハードな展開が続く中、時おりエモーショナルなやりとりが挟まれるのもまた絶妙です。
緊迫した空気と焦燥をビリビリ感じるクライマックスはまさに圧巻。一気読みを推奨したい。
アクション系の洋画がお好みの方には特におすすめの作品です。ぜひあなたも、天才女子高生の死闘を見届けてください!