第22話

実くんに、お片付けまでさせちゃってる。

私なにもしてないなぁ。


「はるちゃん終わったよー」


隣に座った。だから、ぎゅっと抱きついた。


「へ!な、なに」


「実くんありがとう。優しいね」


「俺がやりたいからやってるよ」


「…ありがと」


「はるちゃんはぎゅーってするの好き?」


「え、…ごめん、嫌だった…?」


「ううん!俺、好き!」


わ!抱きしめ返され…


「はるちゃん、かわいい」


…き、キス!な、慣れないよ〜


「好きだよ」


…どうしよ、おかしくなりそう。見つめられてるだけなのに。


「ん?どうかした?」


「み、実くんは…私のこと…」


恥ずかしくて、目を逸らす。


「さ、触りたいとか思うのかな…」


「え?触られるの嫌かな…って思ってたけど…はるちゃんはぎゅーってするのが好きだけど、俺からぎゅーしたらダメだった?」


「違って…」


「ん?」


実くんを待たせてる。そして、離れてしまった。私が変なこと言ったから。


「実くんなら…嫌じゃない…って、おかしい?旭川さんは…吐きそうなほど嫌なのに…」


いけない。泣いてしまう。


「実くんに…触るのは、どうしてだかわからないけど、嬉しくて。だから、私のことも触って欲しいって思ったけど…旭川さんは、怖くて…。私って変かな…」


「嬉しい?の?」


「…う、うん」


「そう?じゃあ試しにもっとはるちゃんを触ってみてもいい?」


「…う、うん」


「泣かなくてもいいよ?気持ちよくしてあげるから、そのとき泣いてね?」


「え…?」


抱きつかれて、そのまま抱き抱えられた。

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