最強を求め、俺は愛銃と共に大都会静岡へと上京した。全ては家族の仇を取るために~そのはずだったのになんだこの状況は! ちゃんと説明しろ!
ばたっちゅ
【 プロローグ 】
第0話 望んだ宿命
2107年X月X日。
10メートルを超す巨大な――それでいて見る者を魅了する鮮やかな真紅の体を輝かせる奴が、今目の前に浮いている。
その複眼には、何が映るのか。
感じるのはただただ殺気。他に何の表現も思い浮かばない。
怪我のせいじゃない。俺もまた、奴に対しては同じ感情しか浮かばない。
もう海岸から邪魔者は出てこない。
尽きたか? それとも手を出す事をためらったか?
どちらにしてもありがたい。
以前の俺なら、そうは思わなかっただろう。
相打ちは望むところ。例え俺が殺されたとしても、奴さえ倒せばそれ良かったのだから。
だけど今は違う。
「悪いがさっさと倒して戻らせてもらう。仲間がまだ頑張っているんでね」
背後では三保半島自体が燃え盛っているのをひしひしと感じる。
サンダース教官のトラックは大破炎上中。
セスナも1機落とされた。
作戦の半分以上は失敗だ。
だが断続的に聞こえてくる爆発音は、皆がまだ奮戦している証。俺にはまだ、やるべき事がある。
まさかこいつを前に、他の事を考える日が来るなど思わなかった。
こちらの言葉に対し、それは無言にして無音。だが言葉よりも雄弁な、圧力だけで死に至らしめるような殺気を纏った突撃が来る。
そう、来るんだ。
どう動いても進路から外れることは出来ない。
こちらは当たれば即死。だけどお前もまた、そろそろヤバいんだろう?
あと何発耐えられるか、試そうじゃないか。
俺は奴が動き出したその瞬間、迷わず”神弾”を撃ち込んだ。
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