タイムマシンと水の異世界
京極 道真
第1話 しゃべる青カエル
朝の駅。いつも通り列に並び右からの電車を待つ。今朝もふざけたように朝から暑い。電車に乗る。決まったように、うんざりの満員電車。学生の僕にも容赦ない人の圧。「ちっとすいません。」ボーっとした親父が口走りその言葉を聞いた、純粋な僕は電車内の路を譲る。気づくと僕は、最悪の中央まで押されて立っていた。朝から電車内のポジション取りに負けた。くそ―。降りることはできない。遅刻する。昨日で期末テストも終わり今日が終業式だ。今日さえ終えれば、夏休み中は、この満員電車から、解き放たれる。”今日だけ我慢するか”無理やりの理由を頭と体に伝達する。僕は肩のカバンの紐を強く握った。『いいよね。学生は。』『だよねー。夏休み』『僕なんか、この満員電車からは到底抜けだせない。会社休めない。』『夏休み欲しい。』『次の駅、まだ?酸素不足で倒れそう。」急にざわざわと人の声が僕の頭の中に聞こえる。”えっ?”『君、聞こえる人?』キーッガタン。次の駅に着いた。乗り換えだ。僕も流れに乗って電車を降りた。人の流れは、そのまま右へ。僕はなぜが流れと逆の左側へ。”いた。”僕を呼んだ彼がいた。ホームに”青カエル”?僕は、携帯を見た。まだ大丈夫だ。
7:18。たぶん周りは誰も気づいていない。そこのいる青カエルに。僕は青カエルの近くへ行った。青カエルに話しかけた。『君だれ?』青カエルは『僕は、見たままの青カエルさ。』『君、電車に乗ってた?』「あー、さっきの電車に乗ってたよ。久しぶりに話せる人間が、いたっと思ったら君だった。嬉しいよ。やっと会えた。”レン”』『どうして僕の名前を知ってるの?』僕は冷静になろう必死だった。しかし、今、青カエルと話している。異常な暑さで、幻覚?を見ているのか?それとも熱中症で、僕はすでに倒れているのか?『どれも違うよ。現実さ。』僕らは、脳内で話している。まーあ、そんなことは、どうでもいい。携帯を見る
7:18時間が動いていない?やっぱりおかしい。夢なのか?青カエルが『レン、悪いが喉がカラカラだ。水をくれ。』『水?』『自販機にあるだろう?』僕は青カエルが言うがまま、水を買って青カエルの頭からかけた。青カエルはピョーンとジャンプした。携帯の時間が
7:19。時間が動いた。『レン、僕を覚えていないのか?』『悪いが青カエルの友達はいないよ。いない?いや、いたー。君はあの時の青カエル。アオ?』僕は小学生の時に、夏休みにおばあちゃん家でヘビに食べられそうな青カエルを助けたことがある。ほうきを振り回して、がんばった。「アオ。」僕は、大声を出した。何人かが、僕を見た。僕は気にしなかった。アオは『やっと思い出したな、レン。迎えに来たぞ。あの時のお礼だ。ついて来い。』『アオ、行きたいけど今日、終業式なんだ。明日からは夏休みだ。明日でいいかな。』『じゃ、僕も学校へついていくよ。』「えー!」アオは僕のポケットに入った。携帯の時間がまた動き出した。
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