第104話 配信者確保


 目的のチャイさんのマンションに着くと、周りを狼のモンスターに囲まれていた。

 確かに配信候補に挙げていたB級ダンジョンの資料にあったモンスターだ。


「確か、キツネオオカミだったか」


彼女を連れ出す時にもしものことがあってもことなので、出会い頭に魔力だまりを突いていて絶命させる。

正面のドアは取っ手にパイプが挟むこまれ開けられないようになっていたので、ジャンプして3階の踊り場に降り立つ。

インターホンを押して、挨拶するとドアの扉を開く音がして、桃色の髪の女性ーーチャイさんが出てきた。


「イトウさん、ありがとうございます! もうマンションを囲まれて絶対絶命みたいな状態で!」


かなり不安だったようで、俺の顔を見るなり、その場に崩れて泣き始めた。



ーーー


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