第78話 カジノ出禁


「今日は災難だったな。カジノ出禁にされたのは願ったり、叶ったりだったが」


「どこがよ、あたしの唯一の楽しみがダンジョン協会のおっさのせいでくるくるぱーよ。ほんとなんで勝負運ないくせにカジノなんてやるんだか」


 ブーメランになっていたが、あえて突っ込まないことにしておく。

 ここで突っ込むと、ムキになってそこらへんの賭博に特攻して、路傍に消えることになる。


「というよりももう攻略してきたの? あんた潜る度にラップが上がってるわね。S級ダンジョンって成長するには効率がいいうのかしら」


「それはデータとってないからわからんが、数度入るだけでも魔力による体の変容を実感できるには進むから。A級以下のダンジョンの比じゃないくらいには進んでるな」


「ずっとS級ばっかに潜ってたら人間じゃなくなりそうね」


 冗談めかしてアリサはそう言うが実際に魔力の変容で狐耳と尻尾生えてる人間見ているからな。

 なまじならないこともないとはいえない。

 なったら光魔法では誤魔化せないので、少し困ることになりそうだ。

 狐耳が生えてしまった成人男性など超美形でない限り痛すぎる。



ーーー


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