第49話 配信対決当日
新協会長は口でOKしたすぐ後に、自らの名前入りの電子証明書を送り付けてきた。
胡散臭いと思っていたが、今回の対応でハシゴを外そうと言う気はないらしい。
俺の勘は彼女は裏切ると言っているが、行動で示された以上、一度信じた方がいいだろう。
それに俺よりも人を見る目があるアリサが、最終的にはビジネスパートナーとして認めているので、それを差し置いて、勘を信じるほど、俺は自惚れていない。
「新しいダンジョン協会長はどんな人だった?」
「攻略者としても申し分ないし、卒がない人でしたね。ちょっと胡散臭いのが偶に傷でしたけど」
「へえ、あの人攻略もできるんだ。……ああ、テレビで見たあの人笑顔が綺麗すぎるし、それなんとなくわかる気する。腹黒い子がする作りなれた笑顔に良く似てたし」
「何か不義理なことをしてこっちに類が及ばなきゃいいんですが」
「その時は私がSNSでお気持ち表明するよ」
「社会的な影響力が強すぎるのでやめてください。世がバトルフィールドになりかねません」
俺が懸念を抱いていると、アスカさんが不穏な発言をしたので、釘を刺しておく。
全国に無数にいるアスカファンとダンジョン協会の抗争など想像するだけで胃にくる。
ダンジョン協会や、ダンジョン協会をシステムダウンさせたうちに対して他の事務所から抗議が絶え間なく来ることは想像に難くない。
「日本人は時間に対する考えが病的ね。早く来ることは時間にシビアじゃないってことを教えてあげたくなってくるわ」
最悪な事態に対する備えを考えていると、時間通りにエルメスCEOが率いるエクスプレイの面々が姿を現した。
ーー
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