モノクローム現代

吉山田よしお

第1項

雲が薄く広がり、日も明けない薄曇りの景色が窓枠を通して、目に入る。


喉を刺す違和感を飲み込み、体を起こしてお湯を沸かす。


冷えたフローリングに両足をつけていられず、フラミンゴのように時折足を交換しながら、真鍮のやかんの口から湯気が出るのを待っていた。


手持ち無沙汰な待ち時間、ふと机に置かれた雑誌のタイトルが目に入る。


「モノクローム現代」


長い前髪をかきあげ、大きく深呼吸をする。

間もなくやかんから湯気が上がり始めた。


お気に入りのコーヒーショップで買ったピーベリーコーヒーを淹れる。


空腹にすーっとコーヒーが流れ込んだ。

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