第27話 お風呂

 パパはお風呂に入っている。一日の疲れを取るお風呂である。本当はお風呂のあとにビールと行きたいところだがそんな余裕はなかった。女の子が入るよー、そう言っているのでパパはおうと答える。


「お邪魔します♡」


 女の子は身体にバスタオルを巻いて入って来る。女の子は照れた感じである。パパはちょっと違和感を覚える。ふつう、パパとのお風呂にバスタオルを巻いて入って来るのか? まだ五歳児なのに。


「パパ~♪ 背中を流すよ♡」


「え? 良いのかい?」


「はい、喜んで♡」


 パパはこんなことをどこで覚えるのかと思ったけど悪い気はしない。パパは女の子に背中を流してもらっている。パパはちょっとうるうるしていた。女の子が父親思いということに。


「かゆいところはありませんか?」


「ちょうどいい。ありがとうね」


「あとでおこづかいちょーだい♡」


 それを聴いてパパは、ああなるほどね、そう思った。けれども、女の子の優しさにパパは嬉しかった。

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