第14話 オールスキルツリーⅠ解放
用意が済んだので、ホーンラビットを狩った場所から拠点へと移動を始めていく。その間にスキルについて質問しいこう。
「スキルとは何だ?」
初めは無難な質問をする。
『スキルとは、基本的に魔力を用いて発動する能力のことです。また、スキルはアクティブとパッシブに分かれています。アクティブスキルは自身で発動させる能力であり、パッシブスキルは常時効果を得られる能力です』
「基本的に魔力を用いて」とついているということは、魔力を使わないスキルも存在するのか。
これは質問するまでのことではない。
「では、スキルの獲得方法とlvアップ方法を教えてほしい」
スキルの獲得方法とlvアップ方法はステータスアップのときと似たような感じなのか?
『話すとわかりにくくなると思うので、実践するときに教えます。尚、ステータスアップのときとは異なる点が幾つかあります』
やはり、スキルのことは実践するときに訊いた方が良さそうだ。
「今回の質問はこれだけだ。後は実践するときに訊く」
正直、気になることが幾つもあるが、拠点に戻ってから訊くとしよう。
『承知致しました』
僕は歩くスピードを少しだけ速める。さて、急ぐとするか。
◆
それから十数分後、拠点に着いた。僕は拠点にナイフと槍、ホーンラビットを置き、川原に移動する。
『それでは、早速始めていきましょう。神導書を開いてください』
今回は初めからアドミンが教えてくれるようだ。こちらが質問する手間がかからないので助かる。
おっと、アドミンが言っているように神導書を開かないと。
「導きの神 ヒューフォロス
己の力量を見極め、昇華する
“導きたまえ―― ステータスⅠ・オープン”」
「ステータスⅠ・オープン」の詠唱文は、何故か脳裏に刻み込まれている。そのことが気になったが今は関係がないことなので、その疑問を頭の中から追い出す。
青白い光る粒子と共に神導書が空中に出現した。これを見た時、初めの頃は驚いたが今は何とも思わない。
神導書を左手で持ち、右手でページを
―――――――――
〈ステータスⅠ〉
基本情報:レイ 男 12歳
人種:魔族、■■
種族:
LV:1(1/10)
MP :10/10
筋力:12
耐久:10
魔力:12
魔耐:10
敏捷:9
持久:9
器用:5
幸運:0
ステータスポイント:0
スキルポイント:100
ユニークスキル:
スキル:吸血lv1
魔法:
称号:転生者、吸血鬼の■■■■
―――――――――
こちらが、現在のステータスだ。スキルポイントは100で、ユニークスキルは《
僕がスキルに関連することを確認すると、アドミンの声が脳内に聞こえた。
『ステータスの確認は済みましたね。では、初めにスキルの取得方法から説明します。尚、詳しく説明することはできませんので、ご了承下さい』
やはり、詳しく教えてもらうことはできなさそうだ。きっと。必要最低限のこと以外は自分で探せ、ということだろう。
『まずは、ステータスが表記されているページの隣を見て下さい。そこに、【オールスキルツリーⅠ解放】と書いてある
言われた通りに隣のページを見る。そこには、確かに【オールスキルツリーⅠ解放】と書いてあった。
『それをタップ……触れると、〈全てのスキルツリーを解放致しますか?〉〔Yes/No〕いう選択肢が出てくるので、Yesを選んで下さい』
【オールスキルツリーⅠ解放】と書かれたところを触れる。そうしたら、
〈20spを消費して全てのスキルツリーを解放致しますか?〉〔Yes/No〕という文が出てきた。
「なあ、アドミンが言ったことと違うのだが……?」
全てのスキルツリーを解放するのに20spも消費するというのだ。アドミンが言ったことと違う。
ちなみに、「sp」というのは「スキルポイント」のことである。
『そのことを言うのを失念しておりました。申し訳ありません。……では、Yesを選んで下さい』
謝罪してから話題を変えるのが早い。どうやらアドミンはこういうことに手慣れているようだ。
それはさておき、Yesに触れた。その時に、〈本当に宜しいですか?〉〔Yes/No〕という文が出てきたが、迷わずYesを選ぶ。
すると、〈全てのスキルツリーを解放致しました〉という文が現れて数秒で消え、ステータスページの隣のページ……スキルページと呼ぼう。スキルページには2つのスキルツリーがあった。
『スキルページには2つのスキルツリーがあり、1つは【ノーマルスキルツリーⅠ】で、もう1つは【エクストラスキルツリーⅠ】です。
マスターにはどちらも解放して頂きます。尚、【オールスキルツリーⅠ解放】のときと同じく、spを消費しますのでご注意下さい』
またspを消費するのか……。まあ、これは必要経費だ。問題は無い。
僕は両方のスキルツリーを解放する。ちなみに、【ノーマルスキルツリーⅠ】は10sp、【エクストラスキルツリーⅠ】の解放は15spを消費した。
これで、残りのspは55である。……半分近くまで減ったな。
僕が何とも言えない気持ちになったとき、感情を知らないような無機質な声が再び脳内に聞こえた。
『一旦、【エクストラスキルツリーⅠ】は置いておいて、【ノーマルスキルツリーⅠ】について説明します』
アドミンはそう言って、【ノーマルスキルツリーⅠ】の説明を始めた――
――――――――――――――――――
スキルの話はまだ続きます。次回は【ノーマルスキルツリーⅠ】、次々回は【エクストラスキルツリーⅠ】についてやっていきます!
※ 近況ノートに書いてありますが、私は諸事情により、8月12日の10時頃から8月14日の午前までの間は活動できません。ですが、予約投稿をするのでご安心ください!
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