1章 1話

3000年前​───────

異世界に転生したばかりの俺

川口天音は、異世界をさまよっていた。

というのも、この世界

元いた世界で言うゲーム方式で魔物を倒したり、他にも様々な経験を積むことでレベルが上がりスキルを習得したり出来るらしい。

そして、

この世界に生きる人間の目的

それは​───────

人々を苦しめ続ける魔王の討伐だ。

魔王...

魔物が生きる世界と人間が生きる世界

2つの世界の理を壊し、攻め入ろうとしてくる者のことだ。


そして、俺がさまようことになった理由だが

この世界のことがよく分からず、そこら辺に歩いていた人に話を聞こうとしたら、どうやらその人...俺が転生した王国の王様らしく、レベルがそこそこ高いように見える衛兵たちに、レベル一の俺はボコボコにされ、追放されたってわけだ。


で、仕方がないから今は王国を離れ

別の王国へと向かっている。

不幸中の幸いと言うべきか、王国の周りにいる魔物はレベルが低く、レベル一の俺でもそれなりに立ち回ることが出来た。



​───────​───────

それから数日かけて

旅の道中で様々な人に聞き込みをしたりして

なんとか、「ドライド王国」に到着した。



今思えば、ここに来れたことが

俺の異世界ライフで1番の幸せだったかもしれない。

ここで俺は彼女と出会ったんだ。


俺は、ドライド王国についてから

せっかく倒してきた魔物のドロップ品...

主に毛皮であったり、鎧を作る素材に出来そうな鉱石たちを売ろうと王国の商業区を訪れた。

そして、


「あんた、ここらで見ない顔だね。 冒険者かい?」

商業区でさまよっていた俺に、八百屋?のおばちゃんが話しかけてくれた。

「はい、少し前にきたばかりなんですが

魔物から収集したアイテムを売ったりできる所ってありますか?」

「もちろんあるさ、この道をまっすぐ進んで行ったら左手に見えてくるはずさ」

「きっと、たくさんの冒険者がいるからすぐにわかるわ」

「教えていただいてありがとうございます、早速行ってきます!」

「はいよ」

優しい人だったな...話しかけてくれた人があの人でよかった。


っと、そのまま道を歩いていると

おばちゃんが言ってた通り、たくさんの冒険者の姿が見えてくる。

「ここかな...?」

軽くドアをノックし、「し、失礼します」

と、中へと入る

「お? あんた、ここらで見ない顔だな」

「はい、実はここに来たばっかりで

今まで集めてきたドロップ品を売りたいのですが」


「よし、とりあえずこの机に出してみな」

「はい!」

バッグの中を探り、ドロップ品を出していく

出しながら、店主さんの顔を横目で見ると..

「なっ!? 何だよ、このドロップアイテムの量...

しかも、品質まで最高級じゃねぇか...」

めちゃくちゃ驚いている。

それは、俺もで...

この世界の普通なんて知らないし、辺にいた冒険者の視線まで釘付け...

次に俺が何を出すのか

俺の一挙手一投足に注目が集まっている


「とりあえず、こんな感じなんですけど...」

全部一通り出し終わった

「この量、この品質のアイテム

一体どこで手に入れたんだ?」

「え? 僕は別に普通に倒してただけですけど...」

そんなに凄いものなのだろうか...

俺の目にはどこにでもありそうな、毛皮のようにしか見えない。

「あんた、凄腕の冒険者なんだな...」

なんか勝手に納得されてない?

俺まだこの世界に来てから、10日でレベルもまだ40だぞ?

凄腕なわけが無いだろ...


で、数分後

やっと騒ぎも収まり、換金して貰えた。

これでようやく、少しは装備とかも整えられるかな...?



​───────​───────

「...助けて.........」



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