第四回 コンテスト用作品ができるまで

 今回はコンテスト用の作品を作ったので、その作り方を備忘録的に残すものです。


 あくまで我流なので、参考程度にしてください。



【コンテスト用作品のアイデア】


「嫁入りからのセカンドライフ」中編コンテスト

https://kakuyomu.jp/contests/kadokawabooks_suddenmarriage/detail


『突然の嫁入り・予期せぬ婚姻が人生のターニングポイントに!?』

 というテーマで開催されたコンテストです。


 こちらのコンテストには、

「並行世界弾丸新婚旅行 -Endless Honeymoon-」

https://kakuyomu.jp/works/16817330661328993447

 という作品を応募しました。


◇ ◇ ◇


 さて、内容としては『結婚した相手と様々な並行世界を新婚旅行という名の旅をする』というものです。


 この作品はどういう発想で作成したかというと、まずはどういう作品にするのかの大筋を考えました。基本的には連想ゲームです。



「婚姻」→「新婚旅行」


「人生のターニングポイント」→「現実ではありえない出来事」


「現実ではありえない」+「新婚旅行」


「現実の新婚旅行」→「国内や海外旅行」


 =『国内や海外に行かない新婚旅行』



 こんな感じの連想ゲームで『現実にない場所へ新婚旅行へ行く』作品にしようと考えました。


 そこで、ちょうど連載している『金色の旅路』という並行世界を旅して仲間を増やすという作品があったので、旅する先を並行世界にしようという発想に至りました。


 この時点で『主人公夫婦が』『並行世界への』『新婚旅行を始める』という作品が組み上がりました。


◇ ◇ ◇


【キャラの作り方】


 前述の『並行世界弾丸新婚旅行』には、主に二人のキャラが登場します。


 主人公の『北山きたやま 黒江くろえ』とその夫である『玖蘭くらん すばる』です。


 前述しましたが、シナリオが並行世界を旅するというものであり、コンテストのテーマが「突然の嫁入り・予期せぬ婚姻が人生のターニングポイントに!?」なので、並行世界を旅する事が主人公にとってターニングポイントでなければなりません。


 そのため、「突然」「予期せぬ」という単語から『主人公側が振り回される』という設定であるほうが自然かと思いました。


 そこで、主人公の黒江には押しに弱く、振り回されやすいというキャラ設定を付与しました。


 逆に昴の方は振り回す側、主人公のターニングポイントとなるキャラでなくてはなりません。


 つまり、並行世界の案内役は昴が担うという形になります。


 これで『黒江は昴と結婚し』『何も知らない黒江は』『昴の案内のもと』『並行世界への』『新婚旅行を始める』という作品が組み上がりました。


 余談ですが、北山黒江という名前はキタサンブラック、玖蘭昴はシュヴァルグランからお名前をお借りしています。いずれも競馬界に名を馳せた名馬ですね。


◇ ◇ ◇


【シナリオの作り方】


 さて、話の大筋は出来ました。

 あとはシナリオ――つまり新婚旅行先です。


 この話を執筆している時点では次の並行世界を旅しています。


・魔法のある異世界

・レンガ造りではなく木造建築ばかりあるロンドン

・主人公黒江の生まれ育った世界

・機械生命体のいる未来の世界


 です。今後も増えるといいですね。


 これを書くに至って、いわゆる『異世界』は読者のイメージしやすい別世界であるため、『未来』はわかりやすく知らない世界だからという点で導入しています。


 生まれ育った世界はシナリオ上いれたかったので、残るはロンドンです。


 ここが「無限」に並行世界を生み出せるポイントです。


 現在のロンドンはみなさんがイメージする通り、ビッグベンがあり、レンガ造りのおしゃれな街並みとなっています。


 しかし、作中でも触れているのですが四百年ほど前までは木造建築が主流でした。


 では、どうしてレンガ造りになったのかというと、街を焼き尽くすほどの大きな火事があり、それ以降は木造建築が規制されたそうです。


 つまりこれは逆転の発想で『火事が起きなかったら今も木造建築で溢れていたのではないか』というアイデアの出し方です。


 これは日本にも同じことが言えて、江戸時代には何度も大火事が起こっています。この際に木造建築が禁止となるお触れが出ていたら、今の日本はどうなっていただろうか、というのを想像するのも面白いです。


 こういうちょっとしたところで、普段からふとした瞬間に逆転の発想が生まれ、そこから新しいアイデアへと変わっていくことが多いです。


 例えば、いま私が使っているキーボードもタイプライターの時代にわざと打ちづらくするためにQWERTY配列になったものです。

 これがアルファベット順になっていたら?


 マウスも左クリックと右クリックが逆になっていたら?

 右利きよりも左利きの方が多い世界だったら?

 時計が左回りの世界だったら?

 ネジの回す向きが逆の世界だったら?

 人間の手の指が六本あって、十二進数法の世界だったら?


 使える使えないは別として、いま私の手元にあるものだけでパッとこれだけ思いつきました。

 書いてて気づいたんですけど、時計とかネジが右回りなのって、人間の多くが右利きだからなんですかね。


 という感じで私はシナリオなどのアイデアは連想ゲームで作っています。

 もちろん、アイデア自体はたくさん出てきても、シナリオに使えるレベルとなるとなかなか出てこないので、とりあえず何か出てきたらメモしておくっていう感じです。

 もしかしたら小さいものが合体してシナリオで使えるレベルになるかもしれないですからね。


◇ ◇ ◇


 今回のコンテストで書いた作品はこんな感じで作成しました。


 ほぼ自分の備忘録のようなもので、私の頭の中をメモしておいたという感じです。


 それでは、また第五回があればよろしくお願いします。



---2023/12/11追記---

中間選考落選しましたー! 残念!

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