#Six.10000年分の最強

3壁内寝室E前廊下

「おいおいこの気配やばそうだぜ~」

「俺ら勝てないんじゃね~」

「冗談きついぜ。俺らのタッグで負けるものはないだろ?結果論そうだったじゃん?」

「正直早く終わりたいよな~」「まちがいない」


3壁内裏入り口前

パスワードは16桁、それが5回分。

「コマンドTHガッド」

パスワードを初期化、のちパスワードはすべて0000000000000000となる。

ドアは開き見えるのは人影、遥溜は戦闘態勢、コマンドを用意。

「ここ、してもいいか?」

「え、あ、うんいいけど...心配だったら言ってよ?」

遥溜は一度も佐の戦いを見たことはなく、知っているのは技術が高いそれだけだろうか。

ドアは開いた。

「あれあれ~侵入者~?よくこられたね~褒めてやるよ。」

「おいおい侵入者の存在は知ってただろ~?」

「あれ~そうだっけ~」

「あいつら果てしなくむかつく」

「怖いね~でも美少女さんに殴られるならいいかも~なんちって~」

「捕まえたら好きにできるんだ。さっさとつかまえるぞ。」

「...」

一瞬にして廊下は風に包まれた。

ナイフで体を腕を切断、地面に落ちる2つの左腕。

「うぁ!」「ぐぁ!」

「さすがだな~...ちょっとまずいね~」

「これくらい大したことないわ~!」

「ここから移動せずにおまえらを倒す。一歩もだ。」

「コマンドF ロフト」

「...?!」

相手に効果をつけるコマンド。

手を握ると相手の一人が硬直、手を開くと解除。

このように相手の体は完全にハッキングされ、操作権限は佐にあった。

地面にたたきつけたり、空中に持ち上げたりと。

もう一人が銃口を向けた瞬間、佐は相手との位置を変更。

銃の弾はもう一人の右胸にヒット。

「決着をつけよう。」

「コマンドF ロフト」


3壁内エレベーター前

「疲れた~勘弁~」

「あと少し先で休憩しよう。この先は兵は少ない。休もうと思えば休めるよ。」

「了解~」

「そういえばだけどさっきの人たちどうするの~?」


30分前3壁内裏入り口前

「いったい何が起きた⁉」

「少しだけ体を変更させてもらったよ。帰るころには直すさ。」

「後…」

「ん?」

「強くない?」

「オイオイ10000年生きてんだ。今度世界を滅ぼせるような力を持っているやつと出会ったら俺の本気を見せてやるよ。そのためにもここをクリアして夜ご飯だ。」

「りょ、了解~(汗)」


現在3壁内監視室内 目標の場所まであと88キロメートル

「ここで休憩、だれか来たらまずいぞ。」

「来たら捕まえればいい」

「…」

現在違和感だらけのこの状態。

誰も入ることのできなかった1壁内から先、兵人数の少なさ、幹部の手抜き感、世界で攻めた時でさえ2壁内までしか侵入を許したことはなかった。

10000年生きてきたが、この感じはまずい、もしかしたら人生をこの要塞の奴らは終わらせられるかもしれない。死にたいとは何回も思った。だがなぜだろう佐は頑なに自殺をこの要塞でしようとしなかった。

なぜか10000年分の経験を超えられるものがある、そう感じた。

ここは鉄壁の地獄門。

1壁内の侵入を一般人が入れたとして、運が良くて宝くじを1000回分一等を取るそのレベル、もしくはそれ以上。

完全におかしい。10000年分経験があり、10000年分の力、10000年分の知性

それだけじゃ何かダメな場所。

10000年分の最強を超えるようなもの。

それは何か…

「来たか。お前、何者だ。俺のコマンドの仕掛けを破り、その存在を察知させなかった。そんなお前は…」

「この人誰⁉、何かやば...」

「侵入は許されないな~。抹殺だ。」

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