No.020

紙媒体の写真を初めて見た。昔はこれが普通だったのだという。今よりずっとぼんやりした輪郭のそれらは、何故か懐かしい気がした。

自分が生まれるずっと前。見たことのない建物、不思議な街並み、祖母の微笑み。

ほんのり面影が見え隠れする女生徒の、その三つ編みの、その色、セーラー・セピア。

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