第18話 満面の笑み

 にげてにげて、にげまくった。


 真っ黒おじさんはヤジマ君の方を追ったようで、しばらく追って来なかった。


 なんとかトトロの森の外に出なきゃ!と思ってさまよった。


 だけど、全然出ることが出来なかった。


 周りを見回しても木、木、木で、変わりばえしなかった。同じところをグルグル回っている気がして、ずっと出れないんじゃないかと不安になった。


 一生出れなくて、ずっと真っ黒おじさんに追われて、いつかつかまって殺されてしまう。そんな考えが勝手に頭にうかんでくる。あせってくる。


あせってくると、変なアセをかいて、カが寄って来て、手の平のかゆみがぶり返してきた。さすようにいたがゆい。


かきながら手の平を見るとイボはもっと大きくなって、やっぱり変な汁は出てるし、血も出てるし、はれつしそうなきれつが入っていた。


自分の手がメロンの皮みたいに気持ち悪くなっていて、おれはまた泣きたくなった。くさいし。



 ガサッ



 うしろから音がした。


 飛び上がりそうになりながらふり返ると、そこには真っ黒おじさんが満面の笑みで突っ立っていた。

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