第29話 神剣

 ドワーフの村から嫁を貰って来た。ついでに村を出たがっていた若い男も少々。


 別に美少年を宛がわれて、古代ギリシャや戦国武将みたいに「美少年に言い寄られてなびかない男は性的におかしい」状態ではない(遺伝子組み換えではない)。


 戦国武将も江戸時代の高級役人も、全員男として求められる美少年で、元服しても全員「前髪を上げることを許さなかった」「前髪を上げるのを許されなかった」奴ばっかりで、殿に抱かれて好かれるのが出世の条件だった時代。


 ジャニさんに「youきちゃいなよ」と言われなければステージに立たせて貰えないのが普通で、来ちゃいなよと呼ばれていくと「GO!ヒロミ」の横断幕が掛かっていて、ここまでして貰えるならと入所すると、違う意味で「YOU来ちゃいなYO」される(動詞)。


 未だにアイドルなども金主にレッスン料やら衣装代、ステージの会場でハコを借りる料金を全額出して貰えるパパがいないとデビュー不能。


 ブサイクな演歌歌手は全額自前か、ちょっと綺麗なら金主が出してくれる。


 若い男と言ってもドワーフなので、筋骨隆々な肉体は求めていない。



「タカシさん、俺はドルンガ、よろしく頼むぜ」


「俺はタルント、こいつの悪友だ」


 他からも自己紹介されたが、こいつら一週間分程度の食料しか持っていない。


 後は人間世界の飯でも平気で、水も他の土地の物を飲み慣れているのか、以後の生活を一切心配していない。若いっていいわねえ~(オネエ声)。


 他にも不思議ちゃんなのか、猫みたいに何もない方向を見て固まったり、愛想は悪いが鍛冶の力量はあったり、鍛冶の神の加護持ちとか、村を出ても良い新しい物好きが集まった。


 新規開拓傾向の塊なのか、ヒマラヤ登頂とかスカイダイビングが趣味で、数年も同じ場所に住んでいられないで、すぐに職業と住居を変えるレベルの連中。


 ローディストの一本木番さんみたいにいつの間にか地球の裏側コロンビアに住んでいたり、ボートかヨット一丁で七つの海を股にかけるような大冒険をしたがるような奴とか、インディジョーンズ程度の装備で冒険の旅に出るのが好きな女が付いて来てしまった。


 他にも決まりや掟が厳しい村に嫌気がさして、盗んだバイクで走り出したり、腐った村を出て行ってビッグマネー叩きつけてやる奴とか、善人だがローリングストーンには苔が付かない男連中が転げだして来た。



 大悪魔を信用して村を出る女とか、どんな奴なんだ?


 まあ堅苦しい掟掟掟と言わない相手なので、第二次三次の出立について来る奴もいるだろうが、こいつらは「人間の嫁」になっても構わないとついて来た連中。


「ここらで転移して移動する、まあ行き先でレベル上げでもしよう」


「転移?」


 そちらも失われたロストテクノロジーだそうで、転移できると聞いて大喜びするヘンタイ揃い。


 普通人なら「オラ、転移なんかしたら死んじまうだよ」と拒否するのが普通で、どこでもドア方式なら元の体も精神も「げんしはかいじゅう」で粉々にされて、出先で新しい体と服がプリントされるので抵抗もあるだろう。


 こちらもゲート開いて転移すると言っても、通過するだけなので「石の中にいる」も無いので安心安全。


「おおっ、ここは? ドワーフの村とは違う別世界……」


「植生が違う」


「まあここで飯でも食ってたら、勝手にレベルが上がる」


 この連中、ハンバーガーヒルに連れて行かれて、恐ろしすぎる魔獣に包囲されながらバーベキューして、ジュージュー肉焼いて食べるのまで平気。


 終日飲んで食って「一食一万キロカロリー」を要求されても「お代わりしなさい」でも、魔獣の気配が濃密な中で昼寝して、また起きて食って飲んでも平気。


「おおっ、なんじゃあこりゃあっ? レベル80村人?」


「俺もレベル75だぞいっ?」


 強い酒飲んで幻覚見てる訳ではなく、魔獣の討伐してない頃のハンバーガーヒルなので、沼やら地獄の蓋が開いてるだけでドボンドボン嵌って行って地獄行き。


 魔物魔獣って原罪も無いんで、本物の地獄には招聘されない模様。


「ああ、パワーレベリングと言ってな、強い奴が引率して同じパーティーメンバーに指定して、とんでもない魔物魔獣を一日中沼に嵌めて殺して行くと勝手にそうなる」


 まあ固いドワーフなので、エルフ解放戦線と一緒でガタイは良くならないかも知れないが、レベルは上がった。


「次は何に転職してみる?」


「「「「「「「「「「へ?」」」」」」」」」」


 ドワーフの村でも転職と言う概念が無く、たまに鍛冶師とか麹師とかに転職する程度。


 戦士以外にサムライとか騎士になる奴は、滅多にいないそう。


 いきなり戦士飛ばしてサムライとか騎士とかの二次職から開始、レベル上がりにくい聖女とか錬金術師から開始しても即カンスト。


 暗くなって来たので虫が出て撤収。どこに泊まるかとなって、数十年後の聖国で細菌研究所村近くの屋敷へ。



 細菌研究所村、疾病対策センター前屋敷


『ドワーフだアアアッ! 出合エエエエエッ!』


『敵だアアアッ! 生かシテ返すナアアッ!』


 ロリ戦闘エルフメイドとドワーフは、定番だが仲が悪かった模様。こいつらと戦争して滅ぼしたんじゃあ?


『おお、エルフがおる』


 こいつら言葉通じないが、翻訳こんにゃく魔法でどうにか意思疎通可能。


 ひと揉めしたが俺の客人で、絶滅から救わないと、ここの人類もエルフも滅亡させられるのだと説明したら通った。


『まあ、救世主様が仰ることなら……』


 それでも不倶戴天の敵の世話させる訳には行かないので、適当に空き部屋に通して風呂にも入って、定番の天蓋付きベッドでビヨンビヨンして貰って、飯はバーベキュー腹一杯以上食いまくって、高カロリーの酒も飲んでグーグー昼寝して、さらに詰め込んで貰ったのでいらない。


 後は寝酒と水のチェイサーとツマミでも渡して置けばオッケー。


『私、風呂なんか生まれて初めてですっ』


 ここもデーモンコア装備なので水にお湯使い放題。下水に流したお湯で洗い物するオバハンがいたので各御家庭にも給湯。


 海外でも風呂無しシャワーだけ物件は多いらしく、ここまで風呂に入りたがるのは日本人だけ。


 江戸ジェダイでも銭湯があって庶民まで清潔にしていて、武家屋敷でも内風呂禁止で、火事の元は不許可な~んて縛りもある。


 ヘッヘッヘ、ロリドワーフを風呂に入れて綺麗に磨いて、早速今晩頂こうとしようかねえ。


「タカシさんっ!」


「ビショーーーップ!」


 現代の時間線で、聖都側で宿を取っているはずのリタちゃんが出現。驚いたのでモンティパイソン風でお迎え。


 エルフ解放戦線のロリ戦闘メイドの孕み番と対戦するか、ロリドワーフを数人頂いてしまって混血計画を一歩進めようという魂胆は、リタちゃんの「この泥棒猫共が~~っ!」によって阻止された。


 所謂「女の勘」による行動らしい。


 JSに指輪を渡したり、魔界に行かせないために求婚したりする、ロリコンのHENTAIの行動や思考など筒抜けらしい。


 ちなみにロリドワーフにも男連中にも、背徳の指輪とか奇跡の腕輪の経験値倍増の魔法具を渡してあるので、男同士の指輪の授受は気まずかったりしたが、メス連中からは恒例の「お受けします」を言わせてある。


 まあ、結局リタちゃんとも対戦した上で、ロリエルフ戦闘メイドの孕み番全員とも対戦して、ロリドワーフとも一対一で一晩中対戦させて貰った。


 あっちの常識でも「乙女を失うと二度と正常な結婚はできない」ので全員乙女だった。


 タップリさせて貰ったので、結婚適齢期なので何人か混血終了して、平和の象徴ミレーヌさん(仮名)を出産して貰おう。



 なんかのゴッツイ系の魔物が、全部の指に指輪してるような成金で悪人顔、エルフ奴隷を買い込んで乱暴するかと思いきや、スパゲティを手ずから取り分けてやって可愛がり、木陰でピクニック中昼寝するぐらい急転直下幸せな展開になって、エルフ少女も寝顔を見て笑っているケツ末に。


 こちらでもドワーフ絶滅しないで幸せになって貰おう。


 これでハーフエルフとハーフドワーフは数人出来た。問題は獣人、あいつらはドッグイヤーで成長するので、三歳児から適齢期。


 体もニ、三歳で出来上がって出産可能になっているので、前田利家みたいに数百年後の世界でも未だにスレが立つ、ロリコン世界の大丈夫(ますらお)にならなければならない。


 11歳のまつを嫁に迎えてすぐヤってしまって、11歳のょぅじょに向かって「つきたてのお餅みたいだ~~(ケツとフトモモが)」と言ったのが悪鬼羅刹の行為として、未だに記録されていてネット上で公開される。


 傾奇者の前田慶次の叔父とか、渋い立場で登場できる人物ではない(遺伝子組み換えではない)。


 アイマスシンデレラガールズの同人Tシャツみたいに「11歳は妊娠できる」がタイホされずに平気で公開される世界。


 当時の世界でも、政略結婚で婚姻は成立したとしても、14,5歳で体が出来上がるまでは行儀見習いが続くだけで、性行為や妊娠出産までは行われず、11歳の嫁を妊娠させたと知られたら周囲全員ドン引き。


 周囲の友人連中からも家臣団からも「お前…… いくら何でもそれは……」と苦言を呈された模様。


 でもその家臣団も殿の嫁? 食べられて犯されてはじめて出世できる家族? ゴロちゃんみたいにオジサンと一緒に暮らしていて、家族だから一緒に風呂に入っても恥ずかしくないらしい。


 全裸で二人で風呂に入ったりしたら、おっと誰か来たようだ。


 さらに少年時代は、信長様から「利家はいつも儂の寝床におったのう」と記録されていて、家臣団の前で言われたので思わず顔を赤らめて、周囲の人間からも信長様と美少年の恋愛を羨ましがられたとも記録されていて出世確実。


 男でもロリでも受けも攻めも可能なオールラウンダーとして記録され、いつも通り元服しても「前髪を上げることを許されなかった」と表記されている美少年で室伏アニキかひろゆき並み。


 どうやら信長様とは恋愛のもつれがあり、嫁を取ってょぅじょを妊娠させるという「浮気」を咎められて出仕停止になったと言われている。



 今後三歳の獣人と対戦して混血して子供産ませなければならないので、ロガーでも仕込まれてたら向こうの世界でも許容されず、聖使徒でも聖天使でもタイホされて刑務所行き。


 薬物的去勢を何度も求められて、足に外せないGPSセットをプレゼントされ、移動経路に小学校や幼稚園でもあれば警察が待ち構えていて、初手から喧嘩腰で警棒とか金属製の三段警棒でボッコボコにされて「小学校に何をしに来たああああっ!」「子供をレイプしに来たのかああっ!」と処刑されて、アメリカなら「フりイイイイイズッ!」で拳銃突き付けられて射殺寸前。


 銃夢の世界に出て来るトリニダートが、三個目の脳チップとしてディスティ・ノヴァのチップを迎えるか、片岡鶴太郎さんみたいにヨーガマスターになって、夜の十時に起きてテレビ出演するために五時間もヨガをして、それからようやく三歳の獣人を嫁として迎えなければならない。


 これは精神的にも大変な苦行で、いくらいい体してやがると言っても、三歳児にイタズラじゃあ済まないガチレイプして、自分が何をされているのかも分からないような子供に、泣き叫んで嫌がるような女の子を妊娠させて、自分をレイプした憎い人間の子を産ませなければならない。



 獣人の村


 こちらでもドワーフ並みに信用を得て、嫁を連れ帰るように言って貰わなくてはならない不可能任務。


 家で獣人のょぅじょやショタを数人確保してあって、エルフ解放戦線を作るほどの人数はいないが「性奴隷として監禁されている」と認識されれば、二度と関係修復不可。


 本日も連れて来ていて「人間世界で奴隷として売られていたので解放して返しに来た」と言うつもりだが、俺の屋敷で暮らす方が扱いと生活レベルがいいらしい。


 懐いた獣人のょぅじょに子猫みたいにスリスリされて「臭い付け」行為をされているが、ょぅじょレイポをしたと認識されるとオシマイ。


 明らかに後ろを向かれて尻尾を上げられて「バックから突いて」という表情もされて、下脱ぎして求められているが、ヤったら即犯罪。


 地球人類は13歳でもレイプ扱いで強姦罪成立、法改正されたので16歳以上でもレイプ。


 二歳三歳児との対戦は不許可。


 獣人の村にも流浪の商人として入場、こちらでは看破されないが、匂いでどういう奴か分かるらしい。



『おんやあ~~? おめ獣人からスリスリされて、もう交尾の許可貰っとるでねえか~~』


『は?』


『もう一族と一緒だべや。若いメスから信用されて、上着やら服にまで臭い付けされて、それでもヤって貰えないから、クッサイクッサイ小便やら精液いっぺえ塗りたくられて、「コイツ俺のもんだっ」って徹底的にヤられてるじゃねえかよう』


 獣人には笑われたが、家にいるょぅじょからスプレー行為で臭い付けされまくっているようで、特に滅多に洗わない上着とかローブには、精液で本気汁塗りたくられて所有権宣言されていた模様。


 獣人的には仲間扱いで要件ガバガバ、ょぅじょにこれほど惚れ込まれて精液塗りたくられていて、自分の物宣言されていても性交してやらない朴念仁扱いされた。


『い、いや、相手二歳の獣人の子で、人間世界なら赤ちゃん相手にしてるのと同じで……』


『何言ってるだよ、ここまでブチュブチュに発情させておいて、相手してやらないなんて、そりゃあ女側によっぽど魅力が無いって言ってるようなもんだべ』


『はあ、そうなんですか?』


 据え膳食わずは相手側に性的魅力も何にもないと言っている扱いで、相手のプライドを粉々に砕く行為だそうで、獣人には処女性とか無くて、処女膜も無いらしい。


 好き放題、力一杯交尾して、それでも子供が出来なかったら諦めるが、最初から子作り目的の交尾。


 これだけ発情させたなら、家に帰ったらすぐにでも子供出来るように交尾してやって、望みを果たさせないと刺されると忠告された。


 獣人世界ではそれぐらいの大失態。



 と言う訳で、人間の傭兵団か仕事にもあぶれた冒険者が来ていたが、サクッと始末して沼入り。


 必要な物も小銭で売ってやって「ハイハ~イ、何でもあるよ~安いよ~」もオッケーで、人間殺しまくって地獄送りにしてもバレずに日常行動。


 こちらでもスナフキン属性の人物として、商人で工作員で獣人の村にも塩でも何でも小銭で売ってくれる人物として持て囃された。


『その子の下のお口にも沢山食べさせてあげるんだよ』


 後半ほぼ無償配布で、オッサン以外にもオバハン連中から指摘され、女の子の下のお口にもお腹一杯食べさせてやるように言われて退散。


 ここに連れてきた子の家族や知り合いもいなかったようで、そちらの意味でも別の村へ。


『ガルルルルルル』


 猫獣人のょぅじょ、それも二歳児に所有権設定されていた。


 周囲にオバハンやら姉ちゃんが来ても、「こいつ俺のもんじゃあ」と言ってしがみ付いて来てガルガル吠えかけるぐらい。


 紳士的にナデナデする程度で、後ろ向かれて「バックから突いて」と発情した顔向けられても「まだ早いから」と断って来てが、人前でも公共の場所でも、交尾を求められたら挨拶代わりに交尾しないといけないらしい。


 奴隷商人から助け出されて、エルフと一緒に可愛がられていて、飯も食わせて貰って着物寝床も清潔に保たれていて、ヘンリエッタさんぐらい愛されているのは自覚していた模様。


 その恩義は体で返して、子供を産むことによって謝礼とするのが獣人らしい。



 疾病対策センター前屋敷


 ドワーフなので、使用人屋敷など改造して、即鍛冶小屋に変更。


 オリハルコンでもヒヒイロカネでも自由に使えるので、早朝からカンカンカンカン打ちまくり。


「ウルセーーーっ! 朝っぱらからカンカンやりやがってっ!」


 夜明けごろから開始して、新しい金属を打つのが楽しみで眠れなかったのか、現在朝の五時。


 使用人小屋と言えど、俺の家なので太陽電池とLED標準装備で照明は付く。


 エルフ解放戦線まで叩き起こされて迷惑顔。


『ドワーフ共、ヤハリ立場を分カラせてオカナケれば』


『絶対殺ス』


 寝起きとは言え、物騒な事を言っている奴がいるので停戦させる。


『お~い、朝からやるとエルフが攻め込んでくるぞ』


『ああ、オリハルコン弄らせて貰うなんて初めてで、つい』


 上手く打てないので、あーだこーだ論争になり、ハンマーもオリハルコンでないとダメなんだとか、あーでもないこーでもないと予想しながら六時ごろになり、朝飯食って以降になった。


 今度はエルフの作った飯なんぞ食えるかと言う話になり、また野外で魔獣肉でもジュージュー焼いて食う。


 屋敷の金物の門の外から、クソガキで欠食児童が羨望の眼差しで見ていたので、入場させて焼肉パーティー。


「ど、ドワーフだ」


「始めてみた」


 肉食って肉食って野菜も食わせて、トウモロコシ焼いたのとか焼き芋も食わせて、それからドワーフに気付いた。よっぽど腹減らしてたんだろう。


 前回肉撒きまくって、腸詰も量産して燻製も量産したはずなのだが? 全部食ってしまったんだろうか?


「俺ら、村八分にされてるんで。肉貰った時も入れて貰えないで、親がいないんで村の催しには出して貰えないんです」


「何いいいいっ?」


 こいつらが死んでないって事は全員善人。親が犯罪者で誰も相手しないとかじゃなくて、魔の森で魔獣に襲われて父親が死んでるだけで信用情報が下がって、盗みやスリがあると全部こいつらのせい。そいつらはもう沼に嵌めて殺した。


 俺的緊急会議召集で、急遽レベル上げ大会開催。ちょっと距離と時間の隔たりがあるが、昨日のバーベキュー会場、過去のハンバーガーヒルで沼を展開したままにして、父親がいないクソガキ共をレベル上げ。


 尚、現在の魔の森は消滅していて瘴気も浄化済み、魔物魔獣も全部討伐してあるので耕作可能地が広がった。



「ハア~、ヤーレンソーラン、ドッコイショー、ソーレソーレ、ハアア~、ドスコイ~、ドスコイ~~(ヘブライ語)」


 暗黒魔法の文言を唱えて、魔獣肉を精肉。ミンチにもして合い挽きで腸詰にして煮る、桜のチップで燻製に、クソガキに持って帰らせて、母親にも食わせるように、兄妹が多数いれば配達に。


 ダラダラと昼ごろまで焼肉パーティー、ドワーフも朝からエールなんぞ呑んで昼寝。


「明日も来るように、仕事が欲しければやる、既にお前達は何にでもなれる」


「「「「「「「「「「「へ?」」」」」」」」」」


 全員村人レベル50以上、文字通り何にでも転職できる。取り合えず全員に小銭を配って、ドワーフにも人間世界の金をやった。


 はしっこいクソガキばかりだから、鈍臭子とか眼鏡地味子なんかは来てないか来れない。


 もう魔の森はないが、普通の草原か森で食べられる野草とか薬草取りに行って、クマに襲われた所で竜の少年とボーイミーツガール、聖男の筋骨隆々な男とボーイミーツボーイするような羽目になっているはずだ。


 悪は滅びていないが、レベルを上げて物理で殴ってやるので、ざまあ街道を突っ走って貰う。


 もう魔獣は全滅してあるので冒険者の仕事はないが、全員成人すれば誉れある英雄揃いの第三騎士団にでも入れる、と言うか俺の推薦か団長推薦で入れる。


 こっちも二次職のサムライか聖騎士に転職。飲んで食って一食一万キロカロリーでレベル上げしてやったので、翌日には全員身長180ぐらいあるケツアゴの大男になってた。


 起きるとピッチピチのシャツが破れていて、母親に悲鳴上げられたそうだ。



 ドワーフ連中も昼寝までしたので気合十分、レベル上げもしてマリオ君や不遇系令嬢程スゲエガタイにはならなかったが、それでもオーラによるものか、身長5~10メートルに見える巨人に。


 少年漫画ではよくあることなので、ご笑納いただきたい。


 さて、オリハルコンを打つのに、ミスリルとアダマンタイトとオリハルコンのハンマーを用意した。


 ドワーフ連中も使いなれない工具なので、持ち替えては打っている。


「見よう見まね、モノマネレベル100の力を見せてやる」


 俺も打つのに参加して、魔力と気力を込めると、オリハルコンのハンマーに光が灯り、魂と命が吹き込まれて魔法のハンマーに変身。


「キインッ!」


 明らかに違う音がして、周囲のドワーフたちも何事かとこちらを向いた。


 具材?のオリハルコンにも命と魂が宿り、魔力詰め詰め。レベル12億の大悪魔で亜神が打って、錬金レベル100付与術師レベル100鍛冶師レベル100の奴が打っているので、剣に命と魂籠りまくり。


「キインッ!」


 精霊までが何事かと集まって来て、奇跡のハンマーが打ち鳴らす音に惚れ込んで、有り余る魔力も貰って剣に祝福を与えてくれる。


「あっちい、あっちいよう、鍛冶師に撃ち込まれる魂と魔力があっちいよう」


 俺は喋ってない、ドワーフも喋ってない、剣が自立思考を開始して喋り始めた、勝手にインテリジェンスソードになるなよ。


「キイインッ!」


 まるでオリハルコンのインゴッドの中に隠れていた剣が出て来るように、錬金レベル100で取り出してやると、刀身に拵えまで付いた剣が出現して光り輝き始めた。


 デーモンコアみたいな有害な光じゃない。


「奇跡だ……」


「神剣……」


 正確には大悪魔が打ったから魔剣。鑑定すると攻撃力プラス1億2千万。うん、有害だ。


 確か過去にドワーフが打った、勇者に捧げた聖剣というのが、攻撃力プラス五千程度。


 女神に下げ渡された神剣と言うのがプラス500万ぐらい、もう桁が違う。


 魔王も魔獣もいないから使う相手がいない。これだけ攻撃力があって、魔法防御も仏陀義理だと、魔王でも地獄であったアヌビスでも二、三撃で倒せる。


 それも切り口が悪魔でも魔族でも修復できない系で、ブシュウウッ!と魔力とか力が抜けて行って「まさかっ? こんなあああっ!」と言う定番のセリフが聞ける系統の剣。


 その上、キリガサイトくんとかフランちゃんが持っている、インテリジェンスソード。


 もう鍛冶関係ない女連中まで集まって来てしまい、エルフ解放戦線も集合。


『なんじゃあこりゃああ?』


 鑑定眼があるエルフでも腰を抜かすレベル。


「神の技術で打たれた神剣…… どうか我らを弟子に」


 ドワーフ泣いちゃって頭下げて、跪いて「服従」のポーズ。


 いや、レベルを上げて物理で殴ると自然にできるから、午後もレベル上げ行こうか?

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