コレはアナタとワタシのモノガタリ
祐里葉
イミナイハナシ
もしアナタがこの文章を読み始めていたとしたら、それはアナタにとって、とても良くないことなのかもしれません。
アナタは、なぜ良くないのか?と思うことでしょう。
それはとても簡単なことです。
この物語にはストーリーも無ければ、登場人物も存在せず、まったく意味が無いからです。
あえて登場人物を挙げるとすれば、アナタとワタシ。
それ以外、誰も登場しませんし、誰についても書くことはありません。
自分が登場人物の1人であると言われても、アナタは困惑することでしょう。
これは小説なのだからフィクションであり、自分はリアルな人間なのだから、決して相容れないと。
それは2次元と3次元が交わることがないのと一緒だと、アナタは感じるかもしれません。
ここまで読んでしまったら、もうわかっちゃったかもしれませんね。
これはそういう意味のない物語なのです。
でも、意味が無いってどういうことなのでしょう。
アナタは意味について考えたことはありますか?
意味とは何でしょうか?
もしアナタが今、ふと意味について考えてしまっていたら、ごめんなさい。それ自体にも意味はないのです。
ただ、言ってみただけ♪
本当に愚かしい文章だ、憎々しげな文章だ、まったくもって無意味な文章だ、無為な時間を過ごしてしまったとアナタは考えているのかもしれません。
でも、ワタシは最初に言いましたよね。この物語には、ストーリーも無ければ、登場人物も存在せず、まったく意味が無いって。
そしてこの物語はアナタにとって良くないともワタシは言いましたよね。
だから、ここまで読んでしまった責任はアナタにありますし、ワタシには一切責任がありません。
むしろちゃーんと最初にお伝えてしているので、どちらかと言えば、かなーり親切な気がしませんか?
そういう意味では、この物語の主人公はアナタで、これ以上文章を読み続けるかどうかは、アナタ自身の意志に委ねられ、アナタが望めば続きが紡がれ、アナタが望まなければ、ここでこの物語は終わりです。
それでも読んでしまうのは、きっとこれはすべて前フリで大きなオチが、大どんでん返しがあるに違いないと期待しているのかもしれません。
けれど、残念ながら、当然のことですが、そんな仕掛けは一切ありません。
それをアナタが望んでいたとしても、私は望んではいないですし、望むべくしてあるオチは存在しないというのが答えです。
じゃあ、なんでこんな文章を公開するのだろう?とアナタは思うのかもしれません。
それはきっと、どのような物事についても、何かしら意味を持たせようとしてしまう人間だけが持っている愚かしさなのではなのかなって思います。
そう考えると、この文章はアナタがどの程度愚かしいのかを測るのは良いのかもしれませんね♪
すでにここまで読んでしまったアナタは「超愚か者」とは言いませんが、何か意味を見出そうとして、愚か者の領域に少し足を踏み入れていることは間違いないでしょう。
ですから、もうこのあたりで読むのは止めて、自らの愚かしさと向き合ってみるのが良いのかなとワタシは思うのですが、どうでしょうか?
本当にこの物語にはストーリーも、オチも無く、意味もありません。当たり前ですが、ヤマもオチもイミも無いので、その点ではやおいって言われるジャンルなのかもしれませんが、残念ながらアナタが期待するような、アナタの本能をくすぐるような話も一切ありません。
本当に何も無いのです。
いやいや、そんなわけはないだろうと貴方は思うかもしれません。それこそ人間の愚かしさの罠にハマっていると私は断言しちゃいます♪
これはあえて言いますが、そんな愚かしさをわかりつつも、ここまで読んでいただけたことには、とても感謝をしていますし、ワタシはアナタに対して好意を感じています。
ただ、それは単なる喋り友達のような感覚で、現時点でアナタのことを好きとか、嫌いとか、そういう意味では無いことは、ご承知おきください。
まだ出会った数分しか経っていない、それも顔も、名前も、年齢も、性別も知らない人を好きになるなんて、ありえませんから。
アナタだってそうでしょう?
ワタシがどんな人間なのかわからずに、好きになるなんてこと、ありえませんもの。
顔だって、年齢だって、性別だって公開していないのですから。
こんなことを書くとアナタはこう思うでしょう。きっと書いているのは男性で、男性を騙そうとしているのだろうなと。間違いない、キリリ。
それはきっとその通りです。アナタの推測はアナタの世界では合っていると思います。
でも、本当に男性かどうかなんて、意味がありますか?
アナタは人を好きになる時、相手が異性だから好きになるのですか?
好きになった人が同性だったら、貴方は嫌いになるですか?
それともアナタは性的な欲求を満たすために、誰かを好きになるのでしょうか?
アナタの好きという感情は、相手の性を、つまりオスであるとか、メスであるとかが好きということなのですか?
それとも人として好きなのですか?
ワタシは相手の性別よりも、相手の雰囲気とか、性格とか、価値観を重視する派です。
アナタはどうですか?
そしてアタナはこう考えるはずです。
自分は性的なものだけを求めて、相手を好きになるわけではないと。
自分は知性のある人間で、好きという感情はその人のパーソナリティに対して発生するものであって、オスだからメスだからとは関係ないはずだと。
性的な欲求が存在することは認めるけれど、それと人を好きになることや、人を愛すること別だと。
ワタシもそう思います。
もしそうであるならば、ワタシが男性であるとか、女性であるとかは、やはり意味が無いですし、男性であっても、女性であっても、問題はないですよね。
それともワタシが男性だったら、または女性だったら、何か問題があるのでしょうか。
ワタシが男性でアナタを好きになったとして、もしくはワタシが女性でアナタを好きになったとして、アナタは何か困ることはありますか?
問題は無いですよね。ワタシがアナタを一方的に好きなだけですから。
もちろんワタシはストーカーではありません。アナタのことは何一つしらないのですから、ストーキングのしようがありません。
でも1つだけ、アナタのことで、わかっていることがあります。
アナタはここまで読んでくれた、とても優しい人ということ。
その1点においてワタシはアナタのことをとても好きになりました♪
そしてきっとアナタもワタシのことを少しだけ好きになってくれたんじゃないかなあって思ってます。
だってストーリーも無ければ、登場人物も存在せず、まったく意味が無い物語を最後まで読んでしまうのは、アナタがワタシに対して興味を持っていくれたことの裏返しだから。
人生において意味の無い話を聴くことなんて、あんまり無いですよね。
ワタシの経験では、恋人の、それも付き合ったばかりのラブラブな時なら、意味の無い話、他愛の無い話も聴いてたかなあって思います。
あれっ?
だとしたら、ワタシ達はもう付き合っているのかもしれませんね。
えっ?
本当に付き合っちゃいます?
お・し・ま・い♪
コレはアナタとワタシのモノガタリ 祐里葉 @yuriharami
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます