2023年10月9日 13:09
第11話 フフフの駅員への応援コメント
初めまして。この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。折角なので、現時点で公開されているぶんは一通り拝読致しました。作品はファンタジーとミステリーが上手く調和しており、意欲的に読み進めることができました。元の体を取り戻すために犯人の足跡を追う、というコンセプトの下、様々なオリジナリティ溢れる要素が盛り込まれていたかと思います。それらは巧みに表現されており、特にテディベアならではの動きの描写はクスッとできました。その他、大きな伏線(ハルシネ=サキュバス?)をはじめ、今後の物語の鍵となる要素の匂わせがあったのも高評価できる部分です。文章面でも表現に光るものがあり、人物の台詞に含蓄があるなど、総じて作品のレベルは高いように見受けられました。気になった点は一つくらいです。最大にして唯一とも考えられる課題点ですが、本作は物語のテンポが遅いです。個人的には許容範囲ですが、それでも場面が間延びしている印象は拭えませんでした。要因は様々ですが、ここでは二つに絞って紹介させていただきます。一つは、プロローグを挿入したこと。これにより、読者目線では序盤で「主人公がテディベアになる」とわかります。そのため、本文中での転機(人間からテディベアへ)の意外性や面白味が半減してしまうのです。これは大きな痛手でしょう。いっそのことプロローグを省いた方が、この場面のインパクトは強まると思います。ついでに文字数の節約にもつながりますし。続いては要因の二つ目、伏線の多さと使う文字数です。伏線そのものの存在は否定しません。が、多すぎると物語は本筋からズレていきます。読者目線ではそれこそ、話が間延びしているように見えてしまうのです。作者様の意図もあると思うので細かく伏線には触れませんが、それぞれに割く文字数を気持ち少な目に調整してみてください。そうすればここまでの全体の文字数、約三万字を圧縮して、スリムな導入に変えることができます。必要最低限とまではいいませんが、作品に盛り込む設定や情報などは取捨選択することが重要です。今一度、作品の内容を精査してください。最後に気づいた範囲で誤字脱字などの報告を。第1話より:線路の継ぎ目を規則正しく跨ぐ車輪の音とは→音「と」は不要。第2話より:1冊の古書を読む少年はそう独りごちった。→独りごちた。 :そして音を立て。自分と外の世界とを遮断したのだ。→読点の打ち間違え。第6話より:そしてベッド真向かいにある作業机に座るシシュウへと→ベッド「の」 :いや根本的にテディベアの分際が口説こうとするなよ……→分際「で」第10話より:どこか憂いを帯びた視線でメニューらしきを見ている。→らしき「もの」第11話より:絢爛な飾り付けが為され、→絢爛(けらん)→(けんらん)ルビのミス。 : そんなシシュウの葛藤など何吹く風に、→何処吹く風 :ショルダーバッグの隙間からsの正体をおそるおそる→「そ」の正体 :そんなシシュウの思考なぞ知る由ない駅員は、→知る由「も」ない :すっかりと人混みの消え静寂に包まれた円形広場に残すと、→人混み「に」以上になります。少しでも創作活動のお役に立てたのなら、なによりです。
作者からの返信
島流しにされた男爵イモさん企画の開催、作品の拝読のほどありがとうございました!細かな評価とアドバイスのほど、非常に参考となります。>様々なオリジナリティ溢れる要素が盛り込まれていたかと思います。>文章面でも表現に光るものがあり、人物の台詞に含蓄があるなど、総じて作品のレベルは高いように見受けられました。→作品を書くにあたり、読みやすい文章であること、他作品に埋もれないことは特に意識していますので、ここをご評価いただけたのは何よりです。>最大にして唯一とも考えられる課題点ですが、本作は物語のテンポが遅いです。→書きたいことほぼ全てを盛り込んだ結果ですね……確かに執筆前におおよそ決めていた文字数を大幅に超えていまして。間延びしている箇所についても一度見直してみます。>続いては要因の二つ目、伏線の多さと使う文字数です。→いっそ伏線そのものを減らした方がいいかもしれませんね……。どうしても必要な箇所、そうでない箇所も精査してみます。その他、誤字・脱字のご指摘についても誠にありがとうございます。自分では気づけない箇所も多く、非常に助かりました!
第11話 フフフの駅員への応援コメント
初めまして。
この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
折角なので、現時点で公開されているぶんは一通り拝読致しました。
作品はファンタジーとミステリーが上手く調和しており、意欲的に読み進めることができました。元の体を取り戻すために犯人の足跡を追う、というコンセプトの下、様々なオリジナリティ溢れる要素が盛り込まれていたかと思います。それらは巧みに表現されており、特にテディベアならではの動きの描写はクスッとできました。その他、大きな伏線(ハルシネ=サキュバス?)をはじめ、今後の物語の鍵となる要素の匂わせがあったのも高評価できる部分です。文章面でも表現に光るものがあり、人物の台詞に含蓄があるなど、総じて作品のレベルは高いように見受けられました。
気になった点は一つくらいです。
最大にして唯一とも考えられる課題点ですが、本作は物語のテンポが遅いです。個人的には許容範囲ですが、それでも場面が間延びしている印象は拭えませんでした。要因は様々ですが、ここでは二つに絞って紹介させていただきます。一つは、プロローグを挿入したこと。これにより、読者目線では序盤で「主人公がテディベアになる」とわかります。そのため、本文中での転機(人間からテディベアへ)の意外性や面白味が半減してしまうのです。これは大きな痛手でしょう。いっそのことプロローグを省いた方が、この場面のインパクトは強まると思います。ついでに文字数の節約にもつながりますし。
続いては要因の二つ目、伏線の多さと使う文字数です。
伏線そのものの存在は否定しません。が、多すぎると物語は本筋からズレていきます。読者目線ではそれこそ、話が間延びしているように見えてしまうのです。作者様の意図もあると思うので細かく伏線には触れませんが、それぞれに割く文字数を気持ち少な目に調整してみてください。そうすればここまでの全体の文字数、約三万字を圧縮して、スリムな導入に変えることができます。必要最低限とまではいいませんが、作品に盛り込む設定や情報などは取捨選択することが重要です。今一度、作品の内容を精査してください。
最後に気づいた範囲で誤字脱字などの報告を。
第1話より:線路の継ぎ目を規則正しく跨ぐ車輪の音とは→音「と」は不要。
第2話より:1冊の古書を読む少年はそう独りごちった。→独りごちた。
:そして音を立て。自分と外の世界とを遮断したのだ。→読点の打ち間違え。
第6話より:そしてベッド真向かいにある作業机に座るシシュウへと→ベッド「の」
:いや根本的にテディベアの分際が口説こうとするなよ……→分際「で」
第10話より:どこか憂いを帯びた視線でメニューらしきを見ている。→らしき「もの」
第11話より:絢爛な飾り付けが為され、→絢爛(けらん)→(けんらん)ルビのミス。
: そんなシシュウの葛藤など何吹く風に、→何処吹く風
:ショルダーバッグの隙間からsの正体をおそるおそる→「そ」の正体
:そんなシシュウの思考なぞ知る由ない駅員は、→知る由「も」ない
:すっかりと人混みの消え静寂に包まれた円形広場に残すと、→人混み「に」
以上になります。
少しでも創作活動のお役に立てたのなら、なによりです。
作者からの返信
島流しにされた男爵イモさん
企画の開催、作品の拝読のほどありがとうございました!
細かな評価とアドバイスのほど、非常に参考となります。
>様々なオリジナリティ溢れる要素が盛り込まれていたかと思います。
>文章面でも表現に光るものがあり、人物の台詞に含蓄があるなど、総じて作品のレベルは高いように見受けられました。
→作品を書くにあたり、読みやすい文章であること、他作品に埋もれないことは特に意識していますので、ここをご評価いただけたのは何よりです。
>最大にして唯一とも考えられる課題点ですが、本作は物語のテンポが遅いです。
→書きたいことほぼ全てを盛り込んだ結果ですね……確かに執筆前におおよそ決めていた文字数を大幅に超えていまして。間延びしている箇所についても一度見直してみます。
>続いては要因の二つ目、伏線の多さと使う文字数です。
→いっそ伏線そのものを減らした方がいいかもしれませんね……。どうしても必要な箇所、そうでない箇所も精査してみます。
その他、誤字・脱字のご指摘についても誠にありがとうございます。自分では気づけない箇所も多く、非常に助かりました!