第444話 段々段々遠くなればなるほど血は薄くなるから祖先がめっちゃ偉大な人でもそれが自分に反映するとは限らない。

ピンポンっと鳴らした途端に聞こえる足音。

そのドタバタ音は段々近づき…………


「「祝!中だしセックスおめでとーう!」」


玄関から発射されたバカデカイクラッカーとバカデカイ声に…………


「うっさ…………」


と汎用の言葉しか出なかった。


「晃太!そして香織ちゃん!」

「遂にヤッたな!これで未来安泰………」


テンションマックスの父、母もどうやら何かおかしいぞ?と気づいたようだ。


「このバカデカイクラッカー何処で買ったんだよ?」


「通販で1万円!」


「バカ。金の使い方が大バカだな。もう玄関汚いし………それに外に聞こえるように猥褻発言止めていただけます?」


「晃太。ツッコミはいいんだが………」


「この人達は誰?てか、こ、こ、心音?心音がいるじゃない!わ、私たち今大変なことを言ってしまったんじゃ………晃太が香織ちゃんに中だしセックスをされたって心音が知ってしまった、こんなの怪獣が暴れだすくらいのレベル…………」


「それもそうなんだけど…………何から説明すればいいのか…………」


「あ、はい!私が説明しまーす!」


「香織?いけんのか?」


「任せんしゃい。」


グッじゃないよ。心配しかないよ?


「とりあえず2人とも、お姉さまが怪獣になることはありません。それはこれを知ってもこれをこれから何回言っても同じなんです!」


「つまり………」

「どういうこと?」


「ほら。前出てきて。」


黒井を引っ張り前に出す香織。


「この人、黒井 和虎って言います。バッサリ言いますね?この黒井とお姉さま、2人は付き合ってます。愛しあってます。」


「は?」

「へ?」


「初めまして。黒井 和虎と言います。単刀直入に言わせていただくと今日は結婚のお許しを貰うためにここに来ました。」


「え。」

「あ。」


「その黒井の同行で来ました。百合愛 アリスと言います。」

「そのアリスの同行で来ました。アリスの彼氏の五十嵐 忍と言います。」

「その黒井さんの様子を見に来ました!百舌鳥 愛梨と言います!」

「あ、彼氏の進藤 優です。」

「あ、はじめまして~!私雫って言います!楽しそうなんで来ました!」

「乃愛………雫の彼女………よろ………」

「初めまして!お父様!お母様!私愛人様の愛人をしている綾崎 彗と申します!以後お見知りおきを!」


「え?え?へ?あ?」

「え?どういうこと?パニックなんだけど」


うわ、あの2人がパニック起こしてる。最初俺が香織に喰われた時は何にもなかったのに。


「とりあえず中で話しましょうか。全員入りますね?」


もうこれ押し掛けだろ。


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