第239話 傍若無人倫理欠如

「いいよ。」


「え?」


「いいよ。頭をあげて?晃太くん。大丈夫。警察案件にはしないから。」


「アリス様!」


「黒井。大丈夫。かなり変ないやかなり大胆な行動をしてるけど晃太くんのお姉さんは何もしてない。それは晃太くん自身が証明してるから。大丈夫。」


「しかし………」


「それに今警察とか来たらせっかくの林間学校が無くなっちゃうよ。それだけは避けたいなぁ。私。だから今回だけはおとがめ無しで!」


「アリス先輩。ありがとうございます。」


「へ~アンタが百合愛アリス?金持ちのクセに意外と通じ合え……痛い痛い痛い!髪ちぎれる!ちぎれる!」


「アンタは少しは反省しろ!」


もっと説教がいるな。この人には。


「後でもう少し説教ね?姉さん。」


「え?2人きりで?部屋の中で?あ、襲うかも!」


「………………」


変なモードにするからやめるか。




「ということでこの林間学校に参加します。こーちゃんの姉で恋人で結婚相手の社 心音です!」


「あの、聞き流してくださいね?各々。」


「あ、仕事は看護師です。けどまぁそんな仕事に熱とかないしナース服がエロいしこーちゃんの趣味に合うと思ったからしてるだけだし最悪警察とか捕まったりしたらこの美貌だしYouTuberとかになればいいか、とか考えてるよ。まぁ、他の男に媚売るとか出来ないんだけどね。こーちゃんにしか愛はむけられないから!」


またバカなこと言ってるよ。この人は………


「はい。あの質問が。」


「何?生徒会長?」


「あ、アリスでいいですよ?」


「あ、私女の名前呼ぶと吐き気するから大丈夫。大丈夫。」


この人立場わかってる?さっき警察行きを助けてくれた恩人だけど?この人は。


「………では、お姉さんは晃太くんのことを大好きなんですよね?」


「もちろん。この世の全ての中で一番。」


「なら晃太くんに恋人ができ………」


「あ~!アリス先輩ちょっとごめんなさいね~!」


ヤバい匂いを感じた晃太は言葉を止める。そしてアリス先輩の近くに行く。


「アリス先輩。そこはまだ」


「まだ?」


「言えてないというか言えない問題で……」


「あー。禁忌なんだね?」


「はい。禁忌で禁句です………」


「わかった。理解した。」


「何?2人きりでこそこそやめて?私のこーちゃんに。」


「あ、はい。すいません。」


「で、質問って?」


「あ~質問は今は良くなりました。」


「何それ?」


「すいません。」


ペコリと頭を下げるアリス先輩。

もう動いていいですよ?忍先輩。一発金属バットで殴ってください。そしたら少しはマシになるかもしれないので。

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