誕生日プレゼントは俺って言ったら幼馴染みに襲われた件

第179話 悪魔の招待

「雫……手錠外して早くこの状況から解放しろ」

「何でそんな命令形？おっぱい揉んでるのはそっちなのに？」

「お前が、雫が……無理矢理やらしたんだろ！」

「こーちゃん。」

「え？」

「とっても仲良しね？それに雫、雫って私のことは心音って言ったことないのに。」

「いや、それはねーさんだから……」

「とりあえず早く手を退けようか……」

包丁が晃太の頭の上に置かれる。あ、ついに切られる……死ぬ……

「よ、よーやく退けた……」

もーどんだけ堪えようとしやがるんだよ。雫。

「あ～、気持ち良かった！また揉んでね？次は服の上じゃなくて下にしてあと吸ってね！」

「もうお前は黙れよ……」

目の前の鬼、悪魔、怪物が見えないのかよ？

「とりあえず服を正して、2人は正座して。」

低い声で命令する我が姉。

「は、はい……」

「あ、はーい！お姉さま！」

雫は元気に言うが絶対に元気に言うべきタイミングじゃないし。

姉の目がギラリと光ってるから……

「まず聞くけど……

2人はカップルじゃないよね？」

普通こうゆう時、カップルだよね？と聞くが。カップルじゃないよね？とまず否定から入るのは……

「まぁその通り……」

「あ、どう見えます～？カップルに見えちゃう感じですか？」

「いや、恋人には見えないが。」

冷たくいい放つ姉貴。

「カップルじゃないんだな？ならいい。」

「けどこーくんのこと好きかどうかはまだ分かんないでしょ？」

ザクッ！

床に包丁が刺さる。

いや、あの……俺の部屋……何すけど……

「アンタハコークン？のこと……」

「愛してますよ？まぁ私だけじゃないかもですけど」

「ゴホゴホゴホゴホゴホゴホ！」

目でいらんこと言うなと指示する。

だと耳元で

大丈夫。ライバルは少ない方がいいじゃん？

っと。

コイツ……香織も彗も無視してやる気か……

「雫。アンタはこーちゃんが好きなの？」

「好きでーす！」

「何処が？」

「いっぱいあるけど、優しいから！優しい人だから大好き！だって私が危険な時も助けてくれたから！命の恩人だし。私の初恋の人だよ？」

「……助けた？」

「あ、えっと……学校で騒動があった時にちょっと助けただけ……」

「包丁で刺されながらも助けてくれたし！命懸けで！」

「命懸け？」

「あ、えっと……」

事件を説明してるとプラスで女子が2人出現する。それは避けたい。避けたいが……

「ねーさん！ちょっとタイム！タイムで！」

「何分タイム？」

「５分……」

「２分タイムで！」

「あ、わ、分かりました。」

「頼むから雫、いらんこと言うなよ！」

「出会いを話しただけじゃん？それだけだよ！」

「それ以外もペラペラと……」

「大丈夫。こーくん！1つこの場を切り抜ける策があるよ？」

「は？策？」

「そう！それは……

私とこーくんが恋人になればいいってこと！」