第106話 バカはバカなりに覚悟持ってんだから。
「とにかく校長先生……アリス先輩のおじぃさんは俺たちにアリス先輩の好きな人は誰か、と言うことを聞いてきました。ですが俺らはすぐに逃げてきたので忍先輩のことなんて言ってません!だから今忍先輩が割り込みをすると余計最悪なことになります!だから……一旦バットは置いてください!あとボールも!」
左手に握りしめてるの硬球だろ?
「だけどこれからどうしたらいいんだろ?」
「それを考えるんですよ!」
「でもね………」
「でもなんですか?」
アリス先輩は下をむきながら話し始める。
「うちのおじぃちゃん………度が超えた孫コンなんだよね………」
「いや……それはあの校長室で見た連発した規制ワードからもよーく分かります……」
殺す殺すって何回言ってたか分かんないもんな………
「いや………ホントに度が超えてて……例えば、この部屋。生徒会室だってそうじゃん。」
「あ、はい。」
ずっと謎だったことの答えがもらえそうだ。
「私が他の男に食われないように、大事な孫を奪わせないために、そう言っておじぃちゃんは私を皆から完全に隔離したんだよ。私の気持ちは無視で……」
寂しそうな顔をするアリス先輩。
「私だって皆とワイワイ一緒に授業受けたい……それに皆と一緒に行事も行きたい…」
そう言葉を放つアリス先輩はホントに悲しそうで辛そうで………隣の忍先輩が頭をそっと撫でる。
「だけど許されない………私は小さな監獄に閉じ込められたままこのまま学園生活を終わるんだよ………」
「アリス先ぱ」
少しでも元気づける言葉を出そうとした晃太に被せるように……
キンコーンカーンコーン
アナウンスが流れる。
「授業終わりで疲れている皆さんごめんなさいね!少しだけ連絡があるので放送しました!校長です!単刀直入にいいますね?
昼休み、2年 社 晃太 沢 香織 校長室まで来なさい。
理由は分かっているよね?大丈夫だと思うけど一応念を押しておくからね。
絶対にくるように。これは校長命令だ。
分かっているな?以上校長でした!」
ピンポンパンポーン
そのアナウンスはその校長からのアナウンスは有無を言わさずお前ら早く来て、前の話の続きをしろ。っと暗に言っているようで……
「どうしたら………晃太くんや香織ちゃんにまで迷惑が……だけど……どうすることも……どうすれば……」
「アリス……」
もう泣きそうなアリス先輩を忍先輩はぎゅっと抱き締める。
その姿を見て……晃太はどうにかしなければいけない………そう思うが……もうどうにもならな……
「何を皆深刻そうな顔をしてるの?」
っと香織がとぼけたように話す。
「深刻って……さっきの放送聞いただろ?だったら……」
「目には目を、歯には歯を、だよ。」
「あ?」
「ともかく私に任せて!アリスちゃんの涙は無駄にはさせないっ。」
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