第46話 忍の忍び

回転させて。回転させて。回転させて。

焼ききれるくらい回転させて考えて……考えて………出た結果は……………。



数時間後。時間は無惨にも進み………


キーンコーンカーンコーン………


お昼休みを告げるチャイムが鳴る。いや、鳴ってしまう。

クラスメイトたちが弁当を広げたり購買に向かう中………肩をポンっと叩く進藤は。


「生きて帰ってこいよ。頑張れ。」


そう言って購買にむかいに…………

で進藤の肩を叩く後に手を繋ぐのは香織。

手には弁当箱が…………


「よしっ!いくぞ!」


「…………」


どうにでもなれ。クソが。






生徒会室ってうちの学校にあったんだな?ってくらいに知らない場所だった。

まずあんまり使われない5階の隅。

他の教室は空き教室になっているが………

その中で一つ使われている形跡がある教室が………


「ここが………生徒会室?」


「遠かったね?」


「まぁ、まぁまぁ距離あったな。」


他の生徒と隔離しているかのような距離だなとふと思った。それくらいに遠かった。


「よしっ!じゃあ開けるか!」


「いや!ちょっと待てぃ!」


手をガッと止める。


「何?」


「何?じゃねーよ!お前は前の指輪の時もそんな感じだったよな?だから嫌なんだよ!」


「何が嫌なの?」


「まず倫理観がない。」


「それは知ってる。」


「なら治せや。」


「治らないから私なんじゃん?」


「誇らしげに言うな。」


何を誇らしげに言ってんだ。


「まずなぁ?俺たちは呼び出しを食らってる身な訳?分かる?あんだーすたん?」


「いえ~す!」


にこやかにイエスじゃねーんだよ。


「そんなヤツが………お前が入ろうとしたヤツを実践してくれ今。」


「今?いいよ!

ガラガラ………はーい!香織でーす!呼び出しの件で来ました!生徒会長いますか~!」


「軽すぎんだろ!軽すぎて逆に怒られるぞ?」


「いえ。そんなことありません。」


「いや、そんなことありますって。」


「大丈夫です。生徒会長様はそんなことでグチグチいう方ではありませんから。」


「そうですか?なら安心………」


って晃太は今誰と喋ってるんだ?香織じゃない。では?

振り向くとそこには………


170センチほどのメガネをかけたイケメンがいた。


「うわ!」


「大丈夫ですか?」


「大丈夫ですかとかより………あんた……貴方は誰………てかいつから?」


「ずっと後ろにいたのですがお二人でお話をされていたので入るタイミングが分からず。あ、申し遅れました。私生徒会長の補佐 副生徒会長をしております。五十嵐 忍といいます。」


あ、思い出した。この人確かにいつも行事事に生徒会長の代わりに出てる人だ。見覚えある。


「晃太様?大丈夫ですか?」


「へ?あ、だ、大丈夫ですけど………」


「ではお立ちください。生徒会室にお入りください。」


「ちょ、ちょ、ちょっとま」


「どうしたのですか?」


忍先輩は笑っているが目が笑っていない。怖い。


「いや………何にもないです………」


「ではお入りください。生徒会長様がお待ちです。」


マジかよ。もう対面?気持ちの整理が……


「生徒会長様。入ります。」


「入って。」


女子の声が聞こえ扉が開かれる……

そしてそこには………

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