アイドルの妹を推してることが妹にバレた件〜俺をイジってくる妹は天然の返しに弱過ぎる〜
路地浦ロジ
第1話 妹が出ている歌番組をチェックしているのがバレた件
//SE リビングのドアが開く音
「ただいまー。お腹すいたー……」
「ってあれ? 珍しい。お兄ちゃんがリビングにいる」
「テレビ見てたの? ん? テレビから流れてるその曲ってウチのグループの……」
「……あー! お兄ちゃん、それ私が出てる歌番組じゃん」
「ふふっ。……へー。ふーん……そうなんだー……」//嬉しそうに
「……お兄ちゃんさー。アイドルとか、私がアイドルやってることとか、興味無いとか言ってなかった?」
//SE パタパタとスリッパで近づいて来る音
「私がお仕事でいない時に、こっそりテレビで私のこと見てるなんて、実は超気になってんじゃん」//耳元で
「え? 歌番組は、好きなバンドが出てるから見てただけ? 別に私のアイドル活動を見てたわけじゃない?」
「お兄ちゃんが好きなバンドが出るの、番組の最後の方だよ。っていうか、私が出演してるところ今普通に見てるじゃん」
「歌番組見るついでに、兄として妹がやってる仕事をチェックしてただけ? アイドルに全然興味なんてない?」
「ふーん……」//色々と見透かした感じで
「ま、いいや。せっかくだし、私も一緒に見よーっと」
「いいでしょ? ほら、カメラ映りとかもチェックしたいしさ」
//SE ソファの隣に座ってくる音
「お兄ちゃん、もっと詰めてよー。私座れないじゃん」
「じゅうぶん詰めてる? 私が近寄り過ぎなだけ?」
「そんなことないよー。こんなの全然近くないない」
「近寄り過ぎっていうのは、こうやって腕を組んだりー」
//SE 擦り寄ってくる音
「手を絡めたりー」
//SE 手を擦る音
「耳元で囁いたりすることだよ、お・に・い・ちゃ・ん」//耳元で
「……ぷっ、あはははー! お兄ちゃん顔真っ赤ー!」
「どうしたの? アイドルやるくらい可愛い妹が近づいてきて照れちゃった?」
「お兄ちゃん、かーわーいーいー」
「ねえねえ、今どんな気持ち?」
「目の前のテレビの中で歌ってるアイドルが隣で腕組んできてるとか、実は結構凄い状況じゃない?」
「例え妹でも、ドキドキしちゃったりするんじゃないの?」
「……おーい、聞いてるー?」
「ねーえ、目ぇ逸らさないでよー」
「むー……。質問に答えてよー」
「……ふんっ、いいもん。そっちがその気なら自分で確認するだけだし」
「えいっ!」
//SE 胸元に飛び込んでくる音
「へへっ、お兄ちゃんの心臓の音、直接聞いちゃうもんねー」
「お兄ちゃんの心臓のドキドキはどのくらいかなー」
「……ふむふむ。これは、BPM120は超えてますな」
「男性の安静時の心拍が、BPM60〜70だから……だいたい2倍くらい?」
「あれ? お兄ちゃん、それってめちゃくちゃドキドキしてない?」//意地悪そうに
「……ふふっ、ごめんごめん。意地悪し過ぎた」
「ね、だからそっぽ向かないで一緒にテレビみよ?」
「ほら、次やる曲、私がセンターだからいっぱい映るはずだよ」
「あ、始まった」
「ね、この衣装めちゃくちゃ可愛いくない? フリフリでベタな感じだけど、私好きなんだー」
「どう? 似合ってる? センターだから、私だけ特別な衣装なんだよ」
「え、スカートが短過ぎるって?」
「お兄ちゃんは固いなー。このくらいのスカート丈、アイドルなら全然普通だよ」
「見られたらどうするんだって……あ、パンツのこと?」
「別に見られても大丈夫だよ。どうせあのスカートの下、見せパンはいてるし」
「見せパンは見せパンだよ。見せてもいいパンツのこと」
「え、お兄ちゃん見せパン知らないの?」
「そっかー……。見たことないんだ……」
「じゃあ……さ。見てみる? 今ちょうどスカートの下に見せパン履いてるし」
「大丈夫だって。お兄ちゃんだってどんなものを履いてるか分かれば安心するでしょ?」
//SE 隣でソファから立ち上がる音
「はい、どうぞ。めくっていいよ」
「……はい、どうぞ」
「いやいや、お兄ちゃん。何固まってるの? 早く私のスカートめくってよ」
「……当たり前じゃん。お兄ちゃんが見るんだから、お兄ちゃんがスカートめくるのが普通でしょ」
「……は、早くしてよね。お兄ちゃんが見たことないって言うから、仕方なく見せてあげるんだから」
「……」//少しイラついて
「あーもう、じれったいなぁ!」
「はい、両手で私のスカートを掴んで!」
//SE スカートを掴まされる音
「一気にめくるっ!」
//SE スカートを激しくまくり上げる音
「……」
「……」//恥ずかしがる
「ねえ……もうよくない?」
「ねえ……お兄ちゃん」
「ねえってば、お兄ちゃん……もうさすがに見せパンがどういう物か分かったと思うんだけど、いつまで妹のスカートまくり上げたまま、妹のパンツをガン見してるつもり?」//できるだけ耳に近寄りつつ
//SE 慌ててスカートを下ろす音
「きゃっ!」
//SE そのスカートを頭から被る音
// 以下、スカートから出るまでスカート越しの少しくぐもった音声
「え、お兄ちゃん、ちょっと待って!」
「顔が! スカートを下ろした時にお兄ちゃんの顔がスカートの中に入っちゃってる!」
「駄目だって! 焦らないで大丈夫だから、そんなに動かないで……って、あっ。だめっ」
「そんなところで動いちゃ……だめだってばぁ……落ち着いて、お兄ちゃん……」
「……」恥ずかしがりながら悶える
「……」少し我に変える
「……だーかーらー……落ち着いてって言ってるでしょー!」
//SE スカートの中から出される音
「……」//呼吸を整える
「……」//恥ずかしがりながら平静を装う
「……や、やらしーんだ。興味ないって顔しながら、こんなに大胆なことしてくるなんて」
「……」
「ふーん……事故? わざとじゃない?」
「……ほんとに?」
「……」//じーっと見つめてくる
「……」//見つめ過ぎて少し照れる
「ま……まあ、お兄ちゃんにわざとこんなエッチなことする度胸ないもんね……信じてあげる」
「……それで……どうだった?」
「何が……って、パンツに決まってるでしょ。私のパンツ」
「スカートの中から、あんな至近距離でパンツを見ておいて、何の感想もありません〜なんて許さないんだから……」
「……え、可愛いかった?」
「そ、そう。それなら良かった……ん? 白くてフリルが付いてて好みだった? シンプルだけど少し凝った作りなのが私らしくて似合ってる? 肌触りもよくて、縫製が良いから体型を隠しきることなくシルエットも綺麗に出てて……って、ストップ! お兄ちゃんストーップ!」
「いいから! パンツの感想はもうそれくらいでいいから!」
「分かった! もう分かったからもうストップー!」
「……もう、そんなに私のパンツを観察するなんて、どれだけ私のこと……」//小声で
「……んーんっ、なんでもないっ!」
「っていうかお兄ちゃん、私のパンツが他の人に見られることそんなに心配してたの?」
「……ふ、ふーん……へー、そうなんだ。私のパンツが色んな人に見られるのが嫌なんだ」
「ま、まあ……お兄ちゃんがどうしても嫌だって言うなら、今度からスタイリストさんに相談して、スカート長めにしなくもないけど……」
「あー、もう! パンツとスカートの話はもうお終いっ!」
「ほら、テレビ見てよ、テレビ!」
「センターで歌ってる私、すっごく可愛いでしょ!」
「ね、おにーちゃん」
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