第二章 北の国の章:前編8

 その後何日も、マーセントリウスともアローゼルフィルダとも会わなかった。

 グロリアは時々ふと帰りたいと思うことがあった。バール家から突然出てきて、もう随分になる。アリシアや召使いのアリナとも会いたいと思った。あそこには何の不安も無く、毎日退屈してしまうほどの温かい静けさがあった。ずっとそこで暮らしたいとは思わない。だがせめて一日でも、こんなに事態を把握できない、不安定な時から解放されたかった。

 彼女は自分が変わってしまったということがわかっていた。自分はもう以前の自分ではない。バール家の人達と以前と同じように付き合うことなどできないとわかっていた。だから、帰りたいと思う反面それを恐れていた。

 もし自分がバールを出なかったら、ということはあまり考えなかった。それは考えても仕方がないし、彼女は現実から逃れられなかった。時々解放されたいとは思うが、そんなこと有るはずがないのだ。それがわかっていた。

 ここは寒かった。自分はいつだって主役ではない。マーセントリウスが公爵とどういう交渉をしていて、一方で王とどういう交渉をしているのか。そんなことは誰も情報を漏らすはずがないし、グロリアはただ彼らの思惑に従うしかない。現状を動かすのは彼らで、グロリアはただ待っている。自分は賢くない。協力者もいない。手足となって動いてくれる人もいない。何もできない。そしてこれから起こるであろう大きな流れを変えることもできない。ひとつひとつ確かめる。それは彼女の希望に関係なくそうなのだ。

 彼女はこの北の国の、彼女の父親にあたる王の時代の終焉をこの目で見なければならないのかもしれない。それだけでなく、その後、またもとの道を戻ることができるとは思わなかった。つまり、もう彼女はバール家で何者でもないグロリアという一人の少女として生きることはできないのだ。この時彼女は、自分が今ここにいるのは一つの運命である気がした。だからここにいようと思った。

 そして、そのようにした、という事実。それが彼女の選んだものだった。


***

 寒い雪の日、マーセントリウスがやってきた。以前より物静かで、機嫌が悪いのかと思ったが、意外にそうでもなかった。ただ疲れていたのかもしれない。

「そう警戒するな。安心しろ。もうおまえにやたらと手を出したりしない」

 彼は暖炉に寄って言った。

「悪かったな」

 彼がそんなことを言うのでグロリアはとても驚いた。

「アローゼルフィルダに謝れと言われた。私が悪かった」

 彼は暖炉の火を見つめながら、ぼそぼそと呟くように言う。いつもの彼の激しさはどこにもなく、彼女は戸惑ってしまった。

 ぱちぱちと気持ちいい音を立てて火が燃えている。空気は冷たい。どうしていいかわからずにうつむいていると、マーセントリウスは彼女に、座るように言って、自分は立って彼女を見下ろしていた。

「おまえを、逃がそうと思う」

 彼は言った。はっとして彼を見上げる。

「王におまえを返したいと思った。だが手立てが無い。いろいろ段取りして手を尽くしてみたが、結局全て駄目だった。私が信頼を得られなかった面もあったのかもしれない。おまえが悪いわけじゃない。マーセントリウスは受け入れるが、王女は死んだことになっているから、公的に復権させられないと。

 ……おそらく、先王の遺言のせいだ。あれがあるから、王がおまえを保護すれば私の父がおまえを消そうとすると王はみている。

 こうなったらもう、おまえを連れて国外へ逃げようかとも思ったんだが、母の実家には既に手が回っていた。絶対に逃げ切れない」

 彼は歩き回る。それから足を止め、グロリアに向き直った。

「おまえはどうしたい? それを聞きたかった。いつまでもここに置くわけにはいかない。そのうち父上がおまえを捉えに来る。いくら私でも、相手が父ではどうにもならない」

「私にどうしろと言うの?」

「……王女の身分と王位継承権を捨てろ。他の男のものになれ。そうすればおまえは殺される理由が無くなる。私にも後に残っておまえの命を守るくらいの事ならできる」

「嫌」

グロリアは即座に答えた。

「なんだと。何でもかんでも嫌だ嫌だと。わかってるのか? 殺されるんだぞ。他に考えが有るのか?」

 グロリアは首を横に振った。

「じゃあ、トルタートと一緒に逃げろ」

 彼女はそう言われて一瞬黙った。それから、

「あなたがここへ引き留めたんじゃない。テルーが私を連れていこうとしたのに」

「……あの男は駄目だ」

 彼の名前を出して怒り狂うと思ったのに、今マーセントリウスはそうならなかった。この人にそんな一面があったのかと驚くほど冷静だった。

「それを何故あなたが決めるの」

「北に圧力をかけられたら、弱小国の東の王はおまえを差し出すとわかってるからだ。おまえもそう思ってついて行かなかったんだろ」

「……」

 マーセントリウスもそう思っていたのか。彼は東の王のことを知ってる分、グロリアの単純な予測より信用に値する言葉だ。

「なら私はこの国にいるわ。殺される運命なら殺されるしかないもの」

「馬鹿な! そんなこと簡単に言うな。何故死にたがるんだ。おまえが死んで何になる。助かるかも知れないのに」

 再び彼女は首を横に振った。

「そのせいで誰かを危険な目に遭わせるなんて、私は」

 彼女はそう言ってうつむく。そのままじっと動かず、視線も動かさなかった。

 随分長い間彼女はそうしていた。やがてマーセントリウスは彼女の方に寄った。

「おまえを死なせたくない」

 彼はかすれた声で言う。

「今更何を言うの。それはあなたの勝手だわ」

 グロリアはつい語気を強める。

「勝手だと?」

 彼は少々面食らったようだ。

「私を捨てるくせに」

 その言葉を投げつけると、彼はたじろいだ。

「絶対に離さないって言ったくせに。そう言ってテルーから奪ったくせに。私は物じゃないわ」

 言いながらつい興奮してしまい、涙が出てきた。

「あなたもテルーも同じよ! テルーだって、結局。一生思い続けて欲しいなんて言ってないわ。助けに来ないでほしかった。でも、私がそう言ってるのに強引にここまで来たのはあの人でしょう。なのに、結局は。私のこと、誰も愛してくれない。もう信じないんだから。あなたなんか大嫌いよ! 大嫌い。大っ嫌い!」

 興奮して彼女はまくしたてる。さんざん好き勝手なことを言って彼女は怒り続ける。マーセントリウスはあっけにとられて見ていた。すると、彼女は言葉の代わりに、今度は大声で泣き出した。彼女は声を立てて泣いた。泣いて泣いて、声の限りを尽くし、涙の涸れるまで泣いた。


 何でこんなことを言ってしまったんだろうとグロリアは自分でも不思議に思った。何も、王女としての高尚な使命感をもってここに残る決心をしたわけでもないが、自分でそんな風に思っているとは自覚していなかったし、彼の前でこんなに子供のように泣いてしまうのは不本意だった。だが彼が以前あんなに怒っていたのに、トルタートと逃げろなどと言うとは思ってもみず、それがショックだったのだ。

 あまり彼女が泣くので、マーセントリウスは彼女の頭を撫でた。焦ったように、泣き止まそうと、髪を撫で、背中をさすり、抱き寄せていた。わかったからもう泣くなと言った。

 グロリアは泣き疲れて彼に身を預ける。離さないから、と彼は言う。

 彼女はちょっとため息をつき、目をつぶった。プライドを捨てて、感情をさらけ出してしまった事への、軽い満足感を味わっていた。この時は本当に全身が空っぽになるまで泣き尽くした気がした。本当に子供のようだ。しかし、子供の時にだって彼女は子供のように振る舞えなかったのだった。母親を目の前で殺されたショックから、小さいときのことは忘れてしまった。養家で甘えられずに育って、いつの間にか泣くことも笑うことも忘れていた。いつも視界がぼんやりした霧で覆われていた気がする。今ははっきりと、従兄の腕、体、肩の形が把握できる。涙の流れることで、自分が生きているのがわかる。

 目を開けても、彼が動かないので、彼女はおそるおそるだが両腕を伸ばし、彼の首に回ししがみついた。そうしてみると不思議なことにとても安心した。彼の視線が優しく感じられ、このまま溶けてしまいそうな感覚がした。初めて彼女の心が彼を受け入れ、彼の心の奥深くに受け入れて貰ったような気がした。どうしてだかわからない。

 愛おしい、と思った。



***

 グロリアはマーセントリウスに紋章の入ったペンダントを渡した。彼に全て委ねるしかなかったし、彼はこれをゼドルズ公爵に奪われたらグロリアが用無しになって殺されるのを恐れていた。これで何となく彼女は自分が彼と運命共同体のようなものになったような気がした。

 マーセントリウスはよくグロリアの所に来て、いろいろな情報をくれるようになった。彼にとっては父親のすることはすべてどうでもいいのかと思っていたが、彼なりに考え行動していたようだった。街で情報を集め、味方を増やし、娼館で密談していたらしい。だが彼女は敢えてそれを深く掘り下げて考えないようにしていた。ただ単純に、彼が言うことをぽつぽつと記憶に留めておくばかりだ。彼女にはまだ現実が把握できそうになかったのだ。これまで彼女はいつも自分の中にある透明な、あるいは色と色、音と音、また時間と時間の狭間のような独自の世界を生きていたことに気付いたばかりで、現実の世界の話は一から説明されないとよくわからないように思えた。

 実際それで自分がどうなるのかはわからなかったのだが。例えば、彼のもたらす情報にはあまり穏やかでないものが有った。それは、西側つまり王が兵を集めているということ、そして、東側つまりゼドルズ公爵の傘下に有ったはずの勢力が続々と王側に寝返っている気配。また先月に有った王との和解ムードもゼドルズ公の一存で今月には消えていたということ。

 また、しばらくしてあまり喜ばしくない噂も立った。西側では、王が殺されたとしてもゼドルズ公爵の即位を認めないよう国教会本庁に働きかけ、公爵を破門し、次期王位継承者をマーセントリウスにしようという声が出てきているというのだ。それで、マーセントリウスは西に寝返るのではないか、と。誰が言い出したのか知らないが、彼のここでの立場を危うくする大変危険な噂ではあった。戦争が起きる。王が亡くなったら公爵とマーセントリウスの間に戦争が起きる。

 その話をした時、マーセントリウスはひとふりの長剣を両手で取り出して見せた。

「この剣は」

彼は言う。

「これは昔、王にもらった。傷みもないからまだまだ見た目は新品同様だ。ただ変な噂が有る。ある占い師が予言して、この剣が3人目の女の血を吸った時に、この剣の所有者が王位に就くんだと」

「お父様の」

 彼女が手を出そうとすると、

「触るな。おまえが3人目になるぞ」

 ぞっとして手を引っ込めた。

「もう二人も殺したの?」

「私がやったと思うか。私はまだ実戦でこれを使った事がない。だが、見たこともない程素晴らしい剣で、子供の頃から気になってずっと欲しいと思っていた。王に頼み通してやっと手に入れたんだ」

「どうしてそんなものを」

「美しいからだ。形がいいだろう。装飾が派手なやつは邪魔になることもあるが、これは柄頭がシンプルなのに重心が上手い具合に手元に来ていて、多分腕のいい鍛冶職人が作ったと思う。両手剣にしては細身だけれど、長さと太さのバランスもきれいじゃないか。慣れたらすごく扱いやすい。鞘もシンプルなのが実用向きだが、鞘の色と、ここに曲線が掘ってあるのも何かかっこいいと思う」

 柄にもなく美について語り出した。彼は普段から迷信には懐疑的で、騎士の身分のくせにジンクスや厄除けのようなものもまったく気にしたことがない。だからといってそんないわく付きの物をわざわざもらったりして馬鹿じゃないかとグロリアは思うのだけれど。その呪いに関しては3人目の時の所有者が問題なのであって、それまで殺した人々……誰が誰を殺したのか知らないが、過去の所有者は問題ではないということだ。今これを持っているマーセントリウスが……例えば現在のところ一位の王位継承権を持つグロリアを殺したら…そこまで考えて、殺される三人目の女はどの場合でも王位継承権を持つ自分しかいないではないかと気付く。

 だが、現実主義者のマーセントリウスを見ていると、そういう感傷がなんとなく馬鹿馬鹿しいような気がしてやめた。仮に占いが当たっているとしても、それが起こるのは百年後かもしれないのだし……。


 マーセントリウスは、王は慈悲深く尊敬すべき人物だと言う。彼の口からそのような言葉を聞くとは思わず、グロリアは驚いた。彼の父親があまりに無慈悲な人物だったから、無条件に王を神聖視し過ぎているのかもしれない。彼の少年の頃は少しの間世の中も平和で、彼は王宮に住んでいて、王に大変かわいがられたという。今は王は病気で離宮に籠もっており、行政府は東トゥルンザーベルクのゼドルズ公の城に移されている。王権の代行者。以前は王の領地の民として王城に租税を納めに行っていた者達も、半分は公爵の城に納めるようになった。

 マーセントリウスは一人郊外に居を構え、まるで都が移ってきたかのような賑やかな城にはあまり寄りつかなかった。王の居る西側の都は人口も減り、すっかりうらさびれている。グロリアは生まれた都を知らない。マーセントリウスの教えてくれる王宮を、初めて聞くことのように聞いて、それなのに懐かしんでみたりもした。


 くだんの剣をためつすがめつしながら、

「おまえ、男が嫌いなんだろう」

と、マーセントリウスが言った。

「そう見えるの?」

「初めっからわかっていた。私が乱暴だとか粗野だとかいう前に、男だから怖がっていた」

「怖がってない」

「いや、怖がった」

 嫌なことを言う。グロリアはちょっと不機嫌になる。

「アローゼルフィルダとかと一緒にいる方が楽しいだけ」

「まあそうだろうな。おまえくらいの歳だと普通、友達とか、侍女とか、一緒に過ごす同年代の女がいるものだしな」

「あなたも私と一緒にいるより男友達とフットボールするのが好きでしょ。女の人は嫌いでしょ」

「嫌いじゃない」

 言いながら彼はちょっと焦った。世間では女好きと言われているのに、彼女はちゃんと彼の苦手意識に気付いていた。子供だと思っていたら。

「過去に多少わだかまりがあった、というだけだ。おまえは嫌いじゃないし」

「私もあなたのこと嫌いじゃない。大嫌いと言ってごめんなさい」

「いや……」

 マーセントリウスは少し意外に思った。

「おまえ、ちょっと大人になったな」

「えっ?」

 その反応に少し違和感を覚え、マーセントリウスはグロリアをじっと見たきり、何も言わなかった。彼の目には何か軽い驚きと狼狽の色が有り、その目が自分の顔に注がれているのを知り、グロリアは今自分が無表情でなかった事に気付いた。自分で戸惑った。

 マーセントリウスはやがて気を取り直して剣を鞘に収めた。しかし間が悪い気がして、何も言えないでいる。

 グロリアは恥ずかしくなってきて目をそらす。もともとマーセントリウスはそこまで鈍い人間ではなかったので、それでなんとなく、彼女が子供だと思っていたら、もう十分大人の女になっていたのだとわかってしまう。やや頭の中がぐるぐる回る思いがしたが、急に彼は、自分にはこの女しかいないのだとはっきり感じた。恋人はこれまでたくさんいたが、彼女こそ、ただ一人の、全てを懸けうる女だと知った。

 彼はグロリアの手を引いて立たせ、じっと見つめる。危うく口に出しかけるが、留めた言葉が有る。そして何も言えない。彼女には手を出さないと、アローゼルフィルダに誓わされたからだ。だからつい遠慮してしまったのだ。彼としたことが。

 彼女は相変わらずほっそりとしていたが、すらりとして、手足も伸び、ロマネスク風のやや古風なドレスがよく似合ってとても女らしく見えた。

 マーセントリウスは言う。

「背が伸びたな」

 彼女に出会ってもう一年近い。その間にも彼女は徐々に変化していた。いくつになったのだろうと彼は聞く。グロリアは、

「もう十五よ」

 と言う。しばらくふたりは黙っていたが、少ししてからマーセントリウスは、

「随分寂しそうに言うのだな」

と言った。そうか、まだ十五か、と。

「大人になればなったでいいこともある。歳を取るのがつらいか」

 そう言って笑った。そう言いつつ、いいことがあるとは彼自身思っていなかったのだが。

「おまえはまともな育ち方をしていたら、私より身分の高い人間だ。本当は、そうやって王宮の奥深く、誰の目にも映らない場所で静かに暮らしていたはずだった」

「そうなのね」

「それで十五にもなれば、外国の王侯にでも嫁いでいたかもしれない。おまえの人生に不幸なことがなく、そうやって普通に生きられたらよかったんだが」

「不幸なことはない方がよかったけれど、まともな育ちじゃなくてよかったと今思ってる」

「何故?」

「さあ……そこは人生の行き詰まりみたいに感じる。勝手にそう思うだけかしら。でも本当に、本当にそれは嫌。時間の中に取り残されたみたいな、すごく嫌な気持ちがする」

 やっぱり子供っぽいことを言うと自覚しながら彼女がそう言うと、

「そうやって幸せに生きてる人間も大勢いる。つまらない人生に見えるかもしれないが、皆懸命に労働して、それぞれ実はいろんな悩みや問題を抱えていて、大事な人がいて、地道に生きるものだろ」

「あなたはやっぱり大人ね。普段真面目なこと考えないのかと思った」

 怒るかと思ったら、グロリアが真面目に言ってるのがわかったからか、ちょっと笑った。

「いやそうでもない。私自身は地道に生きてないな。馬鹿ばかりやってきた」

「そういう地道なことができる人はそういう能力のある人だわ。私にはそういう能力が無い」

「能力?」

「私は時間の中に取り残されたら絶望してしまいそう。それ以上生きられなくなる。死んでしまう気がする」

「なんだそれは、大袈裟だな」

「あなたにはわからない? 私が劣ってるからという意味でもなくて、私にはそれができない。まったく違うことならできるのだけれど」

「よくわからないが……」

 不思議そうにマーセントリウスはグロリアを見ている。しかし、

「おまえがそう言うならそうなんだろう。難しい方を歩かされて大変だな」

と言った。そして、

「でも私もそういう風に感じることがある気もする。おまえが言ったみたいな、時間の中に取り残されるというのとは違うかもしれないが」

 ふたりともうまく言葉にできないが、従兄妹同士で波長が合うところがあったのかもしれない、何かをわかってもらえた気がして、グロリアの目は輝き、涙がこぼれる。

 伏せた目を覆う長いまつげに涙が残って、その雫に日の光が輝く。その女はまだとても若かった。そして人生の迷路の中をあてもなくさまよっていた。マーセントリウスもまた若かった。彼は二十歳だった。

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